カウンセリング?コーチング?ポリヴェーガル理論の理解とその優しい応用〜HSPさんサポート者向け | HSP2.0・育成者、支援者、サポート者のための〜非認知能力アップ実現のためのポリヴェーガル理論理解

HSP2.0・育成者、支援者、サポート者のための〜非認知能力アップ実現のためのポリヴェーガル理論理解

敏感、繊細、感受性の高いHSP(highly sensitive person)が、生まれ持った感性と強みを仕事に活かして生きていくことをサポート。
日本で最初にHSPとポリヴェーガル理論を結びつけ、生きづらさは自律神経系のケアで解消できることを説いている。

・国家資格キャリアコンサルタント

・Gallup認定ストレングスコーチ

・TRE(トラウマ&テンション・リリース・エクササイズ)国際認定アドバンスプロバイダー

・自我状態セラピー(パーツ心理学)セラピスト 

皆川公美子です。これまでにのべ7,000名ほどの方のご相談を伺ってきました。

 

 

 

 今日の記事の使い勝手

 

これまで仕事をしてきて感じることがあります。

それは、ご自身の過去の痛みや傷を癒してきたHSPさんは

対人支援にも向いているな、ということです。

 

わたしはキャリコンとして仕事の選択や転職というジャンルで日々たくさんのご相談を受けてきて

その方が自分のなかの強みや資源をどうつかって社会のなかで輝いていくか、

自分を活かし切る人生にシフトしていくプロセス、に

とても関心があります。

 

どう対人支援に向いているか、というのはまた別記事で扱うことにして

今日はカウンセラーやコーチングの違いからご説明し、

そのなかでコーチングコーチがポリヴェーガル理論をどう使っていくか、のところを

少しご紹介したいと思います。

 

 

ここ数日ポリヴェーガル理論について基礎のところを扱っています。

 

ポリヴェーガル理論は、私たちの心と体の反応を理解するための鍵を握る理論です。

特に女性のコーチやカウンセラーにとって、この理論はクライアントをサポートする上で非常に使える理論です。

それでは、再度にはなりますが、ポリヴェーガル理論の基本と、それがどのように日々のコーチングやカウンセリングに活かせるかを見ていきましょう。

 

 ポリヴェーガル理論の概要

この理論によると、私たちの自律神経系には三つの主要な反応があります:

  1. 「社会的関与システム」(副交感神経の腹側迷走神経): 安全で落ち着いた状況で働き、人との繋がりを促進します。
    どの飲み会に行っても「誘われたの〜」とそこにいる人は、この神経が優位になってます。

     
  2. 「戦うか逃げる」(交感神経): 脅威を感じるときに活動し、防衛的な行動を引き起こします。
    会社で今日は上司の前でプレゼン!!というとき、
    または新しいグループに入るというとき、緊張モードになる、あれです。

     
  3. 「凍りつく」(副交感神経の背側迷走神経): 大きなストレスや危険を感じた時に反応し、体を動けなくさせることがあります。それでエネルギーを温存し、生き残りをかける、生き物としてのしくみです。
    普通に暮らしているなかではなんのこと?と思われるかもしれませんが、言葉がでなくて涙がでるとか
    重症うつの一部(身体がうごけなくてトイレにいくのも困難)などがあります。
     

 

 カウンセリングとコーチングの違い

 

さて、これから人をサポートする仕事につきたいかも、、、と思っておられる方にもご一読いただけたらと思います。

ポリヴェーガル理論の真髄は

 

生きていく人間の防衛反応のすばらしさ、すごい人間の仕組みです。

 

人を支える仕事がしたいなあと漠然と思うとき、

カウンセラーになるのとコーチングコーチになるのとどっちが資格として自分に合っているのだろう?

と考えていらっしゃる方もいるでしょう。

よく言われている「カウンセラー」と「コーチングコーチ」とはどんな違いがあるのか、から確認してきましょう。

 

 

 

 カウンセリングとコーチングは、目指すゴールとアプローチに違いがあります。

 

 

カウンセリングは主に過去の問題や心理的な健康問題を扱い、治療的なアプローチで心の傷を癒します。

元気がでないとき、

癒しが必要だなと感じるとき、

超えられない問題が人生の過去にあるかなと思う時に

利用したいと思う人が多いです。

 

もちろんカウンセリングにも種類はたくさんあります。それそれぞれニーズにそって設計されていますが、以下のようなものです。

1. 個人カウンセリング

個人が直面している内面的な問題や感情的な困難に焦点を当てます。

このタイプのカウンセリングは、一対一で行われ、プライバシーと機密性が保たれます。(守秘義務が厳しく課されます)

使用される場面には、学校、病院、プライベートクリニック、オンラインプラットフォームなどがあります。

2. グループカウンセリング

グループカウンセリングは、似たような問題を抱える複数の人々が集まり、一緒に学び、サポートし合います。

このアプローチは、参加者に共感や支援を感じてもらうときに、「ああ〜あなたもだったの?」と思えると

孤独感が減るのは、だれでも経験ずみなのではないでしょうか。
主にコミュニティセンターや治療施設、支援グループで行われます。

 

3. 家族カウンセリング

家族間のコミュニケーションの問題や対人関係の課題に取り組むために設計されています。

家族カウンセリングは、家族の絆を強化し、家庭内の問題を解決するために役立ちます。
これは一般的に家庭カウンセリングセンターや病院で提供されます。
一般的には「もっと親密な家族関係を築きたい人」ではなくて「虐待環境にある親や子」や「DVがからむ現場」

「里親制度」などがからむ人が利用することがほとんどかもしれません。

臨床心理士さんなどが当たることが多いです。

4. 結婚・カップルカウンセリング

パートナー間の関係を改善することを目的とし、コミュニケーションの問題、信頼の欠如、感情的な隔たりなどを扱います。

このタイプのカウンセリングは、カップルが一緒にセッションを受け、関係を修復する手助けをします。
公的な機関でも扱うことがありますが、アメリカの心理学からはいってきた流派などによって
オンラインのセッションなどでも扱われることが増えてきました。

5. 職場カウンセリング

職場でのストレス、対人関係の問題、キャリアの悩みなど、職業生活に関連する問題に焦点を当てます。
企業が従業員の健康と福祉を支援するために設けられることが多く、職場内または外部の専門家
(キャリアコンサルタントや産業カウンセラーなど)によって提供されます。

6. 学校カウンセリング

学生の学習、行動、感情的な問題に焦点を当て、学生が学業や人間関係での成功をしるために支援します。

スクールカウンセラーは、教育機関に所属しており、生徒のアカデミックサポートだけでなく、社会的な問題にも対応します。

 

 

 

 

 

 一方、コーチングは・・

 

 

一方コーチングは未来志向で、クライアントのポテンシャルを引き出し、具体的な目標達成をサポートすることに焦点を当てます。

 

種類には以下のようなものがあります。

1. ライフコーチ

ライフコーチは、クライアントの個人的な成長や生活の質の向上を支援します。
クライアントが自己認識を深め、自己実現に向けて前進できるよう助言を提供します。
内面にフォーカスすることが多いでしょうか。
 

2. ビジネスコーチ

ビジネスコーチは、企業経営者やマネージャーがビジネスの成功を促進するための戦略を構築するのを支援します。

組織の成長、リーダーシップの強化、チームワークの向上など、効果的な決定を下すためのスキルや、チーム内のコミュニケーションを改善する方法を教えます。コーチとしての経験が豊かな人がセカンドステップ以降でなる場合が多いです。

3. キャリアコーチ

キャリアコーチは、クライアントが職業生活で成功を収めるための支援を行います。キャリアパスの選択、履歴書の作成、面接の準備、職場での昇進等、職業に関連する多くの側面に助言を提供します。キャリアの転換を考えている人や、より満足できる仕事を求めている人に特に有効です。人材系の会社やキャリコンなども行いますし、皆川が行っている強みのコーチもここに入るかもしれません。

4. 健康・ウェルネスコーチ

健康・ウェルネスコーチは、クライアントの健康改善を目指します。栄養、運動、ストレス管理など、健康に関連するライフスタイルの変更をサポートします。長期的な健康目標を達成するためのパーソナルコーチなどもそうですよね。

5. エグゼクティブコーチ

エグゼクティブコーチは、高位の経営者やリーダーがその役割での効果を最大限に引き出すことを支援します。
リーダーシップスキルの向上、組織内での効果的な影響力の発揮、戦略的思考能力の強化などに焦点を当てます。
エグゼクティブコーチは、経営者など特に大きな責任を持つ位置にある人々の挑戦に対して行われるのでそれなりの経験と
立場を歴任した人であることが多いです。

 


どうでしょうか?
イメージは伝わりましたでしょうか?



いづれにしてもポリヴェーガル理論を対人支援に取り入れることには大きな意味があります。

思考面だけでやってきたのがこれまでのコーチングでしたが

人間の防衛の仕組みを知っってコーチングに取り入れることで、

クライアントが自分自身と向き合い、新たなチャレンジに自信を持って取り組めるようになります。

 

この理論を活用することで、特に女性が直面する特有のストレスやプレッシャーに対して、邪魔なものとして対面するのではなくて

 

「ああ、わたしが動けなかった理由はこれなんだ」とより理解を深め、

自分を優しさをもって見ることができるようになることを助けます。

 

 

ポリヴェーガル理論は、自分自身の感情や反応を理解するための強力なツールとなり、

より充実した人生に向かっていくための一助となるでしょう。

 

 

 防衛反応への対応とか具体案とか

 

特に女性のクライアントが感じる不安やストレスに対して、優しく寄り添いながら以下の方法でサポートできます:

ご自身がすでにコーチであるときは、以下の項目をチェックしてみてください。

 

◆安心できる環境作り:話しやすい雰囲気を作り、身体的な快適さを提供することがとっても大事❤️

そのような場で、クライアントさんは自律神経の腹側迷走神経がオンになり、コーチに打ち明けてくれることや
心を開いて話そうということが増えます。
「言いたいことすべて話せました」というのはこの状態のときです。

 

◆共感的な対話:クライアントの話に耳を傾け、感情を共有することで安心感を高めます。
こちらもつながりの神経である腹側迷走神経が優位になりますので、感情的に安心できて
そしてクライアントさんは「話す」ことに対しても「受け取ること」に対しても心を開くことがたやすくなります。


◆身体感覚の意識:深呼吸や瞑想を通じて、自分の身体を感じる時間を持つことで、感情を落ち着かせる手助けをします。
瞑想の技術がある方は、コーチングの前にアイスブレイク的に瞑想タイムを持つのも新しい展開を広げることができます。
(ただしご本人のせいではなく、長期的な防衛反応がでている人は瞑想がつらいです。思考が、現状において、
ぐるぐるしすぎてしまう、という方にはおすすめできません)

要するに身体が開くと心が開く、というのは自律神経の世界ではとても当たり前のことなのですが

身体と心が別物であってそれぞれが別個に動いているという考え方の西洋医学が世の中に浸透していることで
わたしたち現代人は心身の連動にもっと心を向けることを忘れてしまっています。

 

◆小さな成功の積み重ね:一歩一歩小さな目標を達成することで、自信を育て、ポジティブな変化を促進します。

 

小さなステップというのは、とても大切にされている考え方だと思いますが、
それは「予測可能性」という人間の安心の原理と連動します。
とてつもなく遠く感じるゴールは、安心どころか、危険反応が出る方が多く気をつけないといけないところです。
「あなたには大きなことができる」という励ましを、大きなバックアップと受け取る人と、
プレッシャーや刺激と受け取る人では、自律神経の状態が違います。
そしてそれはご本人の性格ではないので、丁寧に神経パターンを見て扱っていく習慣こそが
「また相談したい」を想起させます。

 

今日もお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

 

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本の使い方説明動画(約3分)⏩https://vimeo.com/811917526/d399abcfb8


 

◆取材していただき、この記事めっちゃくちゃわかりやすいです!
【自律神経とHSPの関係をとてもわかりやすくまとめてくださいました】

 

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