おはよう、こんにちは、こんばんは!

くろです!

とうとう今年も夏がやってきました。おかしいな今年はやってこないはずだったんだけど…。

どうなるのか全然知らんのですけど。どないなるやら。

 

さぁて、最近これしか書いてないな!!

いつまでも終わらないレントンさんもとい、ジアのお話です。

 

あの人たちが出てきましたよー!

 

(わかりやすいネタバレ。)

 

やっぱりこのシーンはきっついなぁ。

 

 

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「母だったものは叫び声をあげながら消えていった」

体から力が抜けていく。へたりこんだ私にプリニティさんが驚いた気配がしたけれど、確かめている余裕がなかった、すぐに視界が涙で滲む。

 

「母を殺したのは僕だ!!」

 

レントンさんの叫びが聞こえる。

ベンニーアの妖精になった母親を殺してしまった、と。深く突き刺さる声。

私が泣いても仕方のないことなのに涙が溢れて止まらない。私はなんて無力なんだろう。

 

「フリージア、ちゃん。ここはあたちに任せて帰って?」

 

ふわりと花が咲いたような気配にゆるゆると視線をあげる。先程まで感じていた優しい視線はもうドアの方を向いていた。そのままプリニティさんは言った。

「今、レントンを救えるのはあたち。でもね、未来のレントンを救えるのはフリージア、あなた。だから今はあたちに任せて明日、お店で一番のお花を届けて上げてほちいの」

私が花屋の娘だなんて一言も言ってない。先日のあの一瞬で覚えたのか以前から知っていたのか。驚いた気配を感じたのだろう。プリニティさんは視線を私に戻すと困ったように少し笑った。

「あたち他の人より少し鼻がいいの。フリージアからは新鮮ないろいろなお花の香りがするからお花屋さんなんだって思ってたんだけど、違うかちら?」

「違わない…」

答えるとその笑顔は勝ち誇ったような幼い笑顔に変わる。

「やっぱり!とっても素敵ね。…このことは二人のヒミツね」

「うん」

おどけた言い方に私も笑顔で返す。綺麗に笑えたかは分からないが精一杯笑って見せた。

それじゃぁ。と一呼吸入れてプリニティさんはドアに向き直った。

「フリージア、行って」

「…うん」

私は涙を拭うと今来た道を戻っていった。

 

静かな帰り道だった。街灯の明かりだけが私を照らす。住宅街を抜け、店が並ぶいつもの通りに帰ってくる。

突然涙が溢れかえった。

今までなにも知らなかった自分が恥ずかしい。

毎日来るレントンさんに女学生のように浮ついた気持ちでときめいていた。レントンさんの気持ちなんて考えたことなかった。

「すごく恥ずかしい…」

ふっと視線の先に会ったベンチに座り、ぼうっと空を見上げる。

「おい、お前どうした?」

突然後ろから声をかけられ危うく叫びそうになった。あわてて振り返ってまた叫びそうになり寸前で大きな声を飲み込む。

「レ、レントンさん!?…じゃない?」

そこにはレントンさんと見間違う程よく似た黒髪の男の人が立っていた。

「レントン?もしかして待ち合わせだったのか?しかしこんな夜更けに外で待ち合わせは危険じゃないか?」

「あっ、えっと、その…」

驚きすぎて上手く答えられない私は完全に不審者だ。そこに

「あー!なにナンパしてるの!?しかも怯えてるじゃん!何してんだハル!」

大きな声と一緒に視界の隅に白に近い金が翻る。そのままなぜか殴り合いが始まったんだけど、大丈夫かしら、私ここにいて…。

金髪の子どもが黒髪の男性を一方的に攻めているようにみえるけれど…。

「違う違う違ーう!落ち着けブルー!」

「僕はブルーリバーだ!」

「わかったから落ち着けブルー!」

「ブルーリバーだ!!」

「ブルーリバー!命令だ、黙れ、止まれ!」

攻めていたと思った金髪の、ブルーリバー君がなぜか投げ飛ばされている。人が宙を舞うところなんて初めて見たわ。放物線を描きながら手足を投げだして飛んでいく。

「ってええええええ!!!」

私の視線も飛んでいった彼を追いかける。彼は空中で器用に身体をひねると足からきちんと着地した。

「へぇぇぇぇ????」

自分には出来ない妙技に変な声が出る。なんだこの人たちは、雑技団か何かか。

「おねーさん驚かせてごめんねー。ところでおねーさんリナリアじゃないよね?」

着地したブルーリバー君は何もなかったかのように質問してきた。気のせいか、少しピリついている。

突然の空気に気圧されながらも質問の意図がわからず首を横に振る。

「そっかー違うのか、残念。じゃぁ、この街の花屋ってどこにあるか知ってる?」

「それは私の家だけど…」

勢いに流されて答えた私に二人が息を呑む。

「それ本当!?」

突っかかる勢いでブルーリバー君が近づく。今度は首を縦に振る私を見て、黒髪の男性は少し考えてから口を開いた。

「…明日君の店を訪ねる。今日はもう遅い。送っていくから帰って寝ろ」

有無を言わさない強い言葉に頷くしかできなかった。

短い帰路で二人のことが少しわかった。名前がブルーリバー君とハルジオンさん。二人は少し離れた国の人で、所要があってこの国に寄ったそうだ。二人は師弟関係で、なんでも花のスペシャリストだとか。

「ここです。送ってくださってありがとうございます」

お礼を言うとブルーリバー君が手を振る。

「俺たちの目的はこのお店だったし一石二鳥だったよ!それじゃまた明日ね!」

「うん、また明日。待ってます」

挨拶をかわし二人は元の道を帰っていった。二人が見えなくなるまで見送ってお店の玄関を開ける。

「…今日はいろいろあったなぁ」

カウンターを見るとカラハナさんが置いていった花がある。その横にはレントンさん仕様のお菓子。

「…よし、明日に備えてもう寝よう」

明日は忙しくなる。いろんな人に会わないといけない。

ブルーリバー君にハルジオンさん。プリンティさんにお礼も言いたいし、何よりレントンさんに渡すものがある。

自室に戻ると開けっ放しの窓から月明かりが差し込んでいた。

「晴れない雲はない。明けない夜もない、必ず朝日は目を覚ますし、なにがあっても変わらず毎日はすすんでいくんだもの。沈んだってまた昇ればいいんだわ」

 

 

 

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やっと夜が終わった。ってことでやっぱり完結しなかった。

完結させる気はあるんですが文才がおでかけしてるので、ね。そこは気長に自分と付き合っていくつもりですので飽きたとかいわなーい。

飽きても書き続けるぜ!!って思って止めてる作品がもう何本。

命を吹き込んで上げないと時間が進まないんでダメですね。いつまでも閉じ込めておく気はないのでそいつらとはまた追々。

 

 

 

ってことで今日はこれでおしまい!!!

 

夏が本格的に始まる前に書ききってしまいたい!!せめて、ジアのはなしだけども!!

でもハルとブルー出したことによってどうしようそっちサイドも書きたくなってきた!!やめとけ。

 

ってことで今日はここまで!

まったねー!!!