こんにちは。

 

 

お知らせです。

 

 

放送大学特別講義「微生物が作る究極の薬を求めて 大村智博士が語るノーベル賞への歩み」に

出演いたします。

 

 

2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞された

北里大学特別栄誉教授 大村智先生にお話を伺いました。

 

 

放送大学BS放送231ch

「微生物が作る究極の薬を求めて 大村智博士が語るノーベル賞への歩み」

4月6日(月)20時15分~21時00分
4月18日(土)19時30分~20時15分
https://bangumi.ouj.ac.jp/bslife/detail/70201011.html

 


 

 

大村先生は、これまで170種類以上の新たな化学物質を発見されて、

さらに480種類以上の新規化合物を開発されました。

 

ノーベル賞受賞のきっかけになったのは

エバーメクチンの発見(静岡のゴルフ場の土から採取されたんですよ)。

 

それを元に開発されたイベルメクチンは

家畜やペットの寄生虫を駆除する特効薬として

長年世界中で使われてきました。

 

そのイベルメクチンは、

オンコセルカ症という、アフリカの地域に多い感染症で、

永久に失明してしまう病気があるのですが、

その予防薬として、

今も毎年およそ3億人の人々に無償で提供されています。

 

 

大村先生は、「これはノーベル平和賞だと思いますよ」と笑っておっしゃっていましたが、

本当にその通りですよね。

 

視力が失われてしまう未来を、致し方ないと思っていた人々の

まさに光になっているんですから。

 

オンコセルカ症は、間も無く撲滅というところまで来ているそうです。

 

 

 

こんなに多くの人の未来を照らした大村先生ですが、

本当に謙虚な方でいらっしゃるという印象を受けました。

 

先生はいつでも

微生物の力を借りているだけだとおっしゃいます。

 

 

土の中の何億もの微生物たちが

様々な有機化合物を生み出す、

それを借りているだけなのだと。

 

 

新しい化合物があるかも一握りの発見。

 

それからさらに開発された化合物が、何か薬として使えるかどうかも一握りの発見。

 

宝くじに当たるような確率です。

 

 

数えきれないくらいの実験を何度も繰り返すことも尊敬でいっぱいですが、

それを楽しんで続けること、

そして微生物が語りかけてくるのを(これを科学者の勘というんですね)

じっくりと聴く。

 

そのようにして発見されたということをお話されているのを聞いて

このように研究できる環境が、これからもあり続けてほしいなと

強く思いました。

 

 

 

 

 

この番組は、私にとって年明け一発目のお仕事でした。

 

まだ新型コロナのニュースもそこまで聞いておらず、

毎年と同じようにインフルエンザの方に危機感を持っているような時期でした。

 

 

今、新型コロナのワクチンの開発が早急に求められています。

私ももちろんそれを望んでいます。

 

 

ただ、大村先生のお話を伺うと

自然はつりあいをとるように働いていて

人類のために地球があるかのような思い込みをやめない限り

微生物から何かを教えてくれることにはならないんじゃないかなと感じました。

 

 

 

ぜひ番組、ご覧ください。