「油を断てばアトピーはここまで治る」 読書感想文 フレンチブルドッグのスキンケア、皮膚病、皮膚炎 | Yumi先生と保護犬エルとフール、保護猫アールの愛と幸せの日記♪♪♪

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8月にお湯シャン(シャンプー剤を使わない、保湿はしない)の本を読み、スキンケアについて(お湯シャン推奨、シャンプーNG)ご紹介しましたが、今回の本は体の内側からのスキンケアの本を読みました。

たまたま見ていたら出てきた動画でも、ダイエット中は油を制限するだけでも違うと言っていました!

ワンコの皮膚にお悩みで、自分も少しスリムになりたいとお考えの飼い主様にも見てほしい動画。上矢印

油を断てばアトピーはここまで治るの中でのキーワード

アトピーは消化しきれなかった食べ物が皮膚に吹き出したもの。

つまり、解決方法は

食べ物を変えて体内から根治させる

もう、これにつきるでしょー!

で、この本では

植物油と動物性タンパク質の摂りすぎ

が取り上げられていて、犬は肉食獣の血を引く雑食なので、まあ、動物性タンパク質は必須と考えて、問題は多分ねー、

ドッグフードに含まれる油(脂の可能性もあるかなー)


単純に摂取しているご飯の量が多すぎる(食べ過ぎ!)


手作りご飯を始めた20年くらい前は、ドッグフードが世界一良くて今までの手作りご飯を与えるなんて言語道断という時代でしたー。

アメリカで手作りご飯を知って、日本のこの流れの中で手作りご飯をしてたから

「手作りご飯は栄養バランス悪い」

っていう流れでしたからね、あれやこれや色々サプリなどを加えておりました。

しかーし、

22年の手作りご飯のキャリア、経験からたどり着いたのは、

無添加

サプリメントって全く意味が無い、スキンケアってやるだけ害がある

という境地になってきました。進化したんだと思います。

断食や少食も体験して、考え方がすっごく変わり、断食したり、一日一食にしてアトピーが治ったりしている人も多い事もわかった。

そこで出会ったこの本。



食事のバランスとして


タンパク質、脂質、炭水化物


痩せたい犬も痩せたい猫も、皮膚を良くしたい犬も猫も、このバランスは崩さないで、


単純に量を減らす。


脂質を含む、私が愛犬のご飯材料として心がけていることは


植物油は一切添加しない

酸化した動物性の脂は一切使用しない(よくサプリメントとして売られているサーモンオイルとかそういうのは使わない)

添加物や自然じゃないもの、高度に加工したものは与えない(オートミールやコーンミールなどは加工されてますが使ってます)

卵は与えない(フールくんのアレルギーの疑いありのため)

野菜、穀物、お肉、お魚などを自分で加工する

脂質はお肉やお魚に含まれる脂を使用する(だからといって過剰に与えることなく、普通に買った時に含まれてる物を使う、人間のご飯で取り除いた鶏皮は貰うことがありますが、ごくごくたまーにです。)

乳製品なし(牛乳は牛の子供の食べ物だから)

小麦、グルテンも基本無し、使用する穀物は、玄米、時々白米、大麦、オートミール、コーンミール、雑穀(13穀米とかミックスになってる物)炭水化物として、芋類は使います。大麦やオートミールは多少グルテンがあるみたいだけど、大丈夫みたいなので与えてます。

食塩と砂糖も不使用、ただし、果物の皮がご飯に入ることもあるのですが、フルクトースなのでおっけーとしています。


↑そうはいっても色々与えることができます、手作りならね。自分で選べば。

皮膚炎だからといって食べられる物が無くなるわけではありません。

むしろ、バラエティーに富んだ食材(人間の残り物の野菜やフルーツの皮や非過食部)でご飯は作られています。ドッグフードとかより、色んな材料使ってるかも?!?!




とにかく、自分で内容を確認して、これなら使っていい!と確信しているものだけをご飯に使う。

 

 

↑この本ではアトピーを皮膚で起きている「火事」と表しています。



以下、10ページより引用


アトピー性皮膚炎はたとえれば「燃え盛っている火の固まり」です。


火の勢いがとても強く、皮膚は焼けただれた状態です。その上、火の粉が飛んで火事が燃え広がっていきます。最初は小さかったアトピーのかゆみが全身に広がっていきます。


とにかく、この火を消さなくてはなりません。どうすればいいのでしょうか?簡単なことです。まずは燃える材料をそれ以上与えないこと。燃料がなければ、火はそれ以上に燃え広がらずに、やがて消えていきます。


アトピー性皮膚炎での火事の燃料とは、ズバリ、間違った食べ物のことです。間違った日々の食事が燃料となり、皮膚表面にかゆみの元が吹き出します。さらに、かきむしるので炎症が起こり、火事が燃え広がるようにかゆみが増していきます。食事内容を変えない限り、かゆみは吹き出し続け、火はいつまでも燃え盛ります。


引用終了。



この本では、この火が止まって燃える材料が無くなるまではステロイド剤などのお薬を使うとありますが、私なら漢方薬を使うかなーと思います。ここが大きな違い。もちろん、どうしてもって時はかかりつけ医からステロイド剤を貰うのもありかとは思いますが。


マクロビご飯やヴィーガンご飯、ベジタリアンディッシュにも揚げ物って満足感を出すためにに多様されていますが、私は苦手。


すぐに吹き出物で顔が肌荒れとなることを繰り返してきました。


この本に出会ってから、自分のお料理で油を使用することをやめました。すると、吹き出物がかなり出なくなりました。最後にひどい吹き出物になったのは加熱したナッツを多めに取ってしまった時でした。加熱したナッツはどうやら抽質した植物油と同じように私の体は扱うようです。


なお、マクロビなどで推奨される【玄米】ですが、なんか、皮膚にトラブルが出たり、アトピーの人が多いなあと思っていたら、


134ページ引用


⚫アトピーに「玄米」は大敵


米は種類によって影響の度合いが異なります。それは、タンパク質の量と、脂質の量が異なるからです。米は精白の度合いが進むと、脂質、ビタミン、ミネラルなどの含有量がしだいに減っていきます。米のまわりにあるタンパク質などの成分を精白することによって削り落としてしまうからです。


玄米と精白米を比べると、断然、玄米の方が栄養価が高く、タンパク質は、1.1倍、脂質は3.0倍も玄米に多く含まれています。このように成分的には玄米の方が精白米よりも優れているのですが、アトピーの患者さんにとっては、高タンパク・高脂質ということが逆に危険因子になります。そして、玄米ご飯は精白米より多く噛まなければなりません。一口50回は必要最低限です。これが守れないと影響が出ます。


洋風の食生活を送っている人が、体にいいからと主食に玄米を取り入れると、米の影響がより重症化するケースがあります。洋風の食生活は高カロリーなので、それだけでも過剰な上に、高エネルギーの玄米を主食にとり入れるのは、より危険なことなのです。玄米食を実行するなら、副食にも十分に気を配らなければなりません。また、「もち米」も、タンパク質、脂質ともに普通の精白米などに使われるうるち米の1.6倍になりますから、あられやおかきなどもち米の加工食も避ける必要があります。


引用終了



136ページ引用


また一般に米の影響が出ている人は、ご飯を流し込む、早食いをするなど、よく噛んでいないケースが多いようです。すると消化も悪く、影響が出やすくなります。なるべく一口20回は噛む習慣をつけましょう。そうすれば消化も良くなり、過食も防げます。


さらに、運動不足の人にも米の影響が多く見受けられます。戸外でしっかり汗を流すなどの運動をしましょう。米の影響を受けるのは一種の過食現象なので、とり過ぎたエネルギーをしっかり燃焼させることが大事です。しっかり運動すれば、避ける量、時期の程度を軽くする事もできるのです。


引用終了


137ページ引用

精白米 100g中のタンパク質6.1  脂質0.9

玄米                                          6.8          2.7

もち米は精白米の1.6倍


いも類やかぼちゃはタンパク質1.2~1.6  脂質0.2~0.1

圧倒的にタンパク質も脂質も低い


その他の雑穀として、押し麦、コーンミール、オートミール、アワ、キビ、ヒエなども明記してあるが押し麦を除き、どれも圧倒的に精白米より高い数値。

押し麦でさえ、若干精白米より高い。



138ページ引用


米の代用食では、いも類がいいでしょう。いも類には、タンパク質が1~2%、脂質は0.2%しか含まれていません。そのため、穀類に比べてアレルギー反応を、起こしにくいのです。ただし、その反面、栄養低下を招きがちです。そこでいも類を主食にしているときは、魚介類などの良質のタンパク質をいつもより20~30%多めに食べる事が必要です。






この本にもありますが、油って加工食品にはホントによく使われています。つまり、油を避けるには自分で加工して食べるしかなくなります。でも、これって意外とお金がかからないかも知れません。少なくとも、皮膚病だったフールくんに特別高価なお薬を処方せずに治りました。サプリメントや漢方薬も無し。


夏に軽く膿皮症になりましたが、お散歩を控えて涼しいところに置いて、体を温める食材をやめたら自然治癒していきました。


ご飯はもちろん、おやつも手作り。といっても、おやつはとても簡単!朝ごはん用に作った穀物野菜ご飯に米粉やオートミールやコーンミールなどを足して固めの生地にして、オーブンで焼いて水分を抜くだけ。それだけ。


うちの子達(エルちゃん、アールくん、フールくん)は、なんでも食べますからそれでも十分なおやつとなります。めんどくさい時は、人用に蒸したさつまいもとかかぼちゃとかの時もあるし、晩御飯用のお肉やレバーなどをそのままおやつとしてあげることもあります。決して市販のおやつを購入しません。


ちなみに自分用にパンもオイルフリー、シュガーフリー、ソルトフリーで焼くようになりました!大好きなドライフルーツやナッツギッシリ!薄く切ってよくカミカミして食べます!

フールくんとお散歩で行く、大好きなパン屋さんのパンをまねして作っていますが、最近ゲットした「パラダイス酵母」で、めちゃくちゃ簡単にパンができることを教えて頂きました!



↑焼いたパン。薄く切っていただきます。かぼちゃの種、ゴマ、プルーン、イチジク、レーズンなどなど。好きな物ばかり♪♪粉は全粒粉、強力粉、米粉。



丸いパンも焼きました!白ごま、黒ごま、レーズン入りを作りました。


先日参加した座禅断食会の時に、パラダイス酵母のパン作りを教えて頂きました。






簡単ですよと言いながらサクサクっと簡単に作っていらしてびっくり!




座禅断食会の最後は、スッキリ大根でお腹のお掃除をしてから、豪華な回復食!
真ん中の右の器、カマンベールチーズと一緒にのっているのがパラダイス酵母のパン。カマンベールチーズ以外は手作りのものばかり!刺激を受けて、私もできるだけ手作り、無添加を心がけるようになりました。ありがたい。

断食の回復食は油なし。油無しを3日間しなければならないので、私にとってはピッタリ!これも良い影響です。





フールくんが膿皮症になった時、私は経過観察ということで、獣医学的な処置はしなかったけれど、全く何もしなかった訳ではなく、いつでも処置が出来るように漢方薬の準備はしてありました。万が一、ボロボロで可愛そうなら直ぐに使おうとスタンバイしておきました。運良く使わずに涼しくなるのを待って大丈夫みたい。もう随分お散歩中の風が涼しくなってきました。

膿皮症が出た時は、鶏肉を控えたり、スイカの皮をご飯に多く入れたりと食養生に力を入れて、できるだけ漢方薬のお世話にならないように気をつけました。一番目指すところは「お薬なご飯」です。

それから、ぬるま水のシャワー、ホリスティックマッサージなど、脱保湿、脱シャンプーも必須。

 

 

手作りご飯の御相談(有料)は、Yumi holistic veterinary clinic

手作りご飯を1998年より実施してきたホリスティック獣医師がアドバイス致します。フロリダ、Chi instituteより獣医食事療法の資格認定取得。



今思えば、食べ過ぎだったなーと反省。尿石もあったし、皮膚炎もありました。

その頃は少食や断食がこんなに体に良いものだとは思いませんでした。優くんは手作りご飯じゃなくて市販のキャットフード(尿石対策)食べてたし。

色々反省する今日この頃です。


それから、摂取した食べ物をしっかり消費することも大切。前の猫ちゃんの優くんは運動不足でした。そのストレスが食べたい食べたいとオネダリする生活となってしまいました。

44ページより引用

しかし、アトピーの程度が軽く、食べ盛りの場合、カロリーをとるためにたまにはトンカツなどの揚げ物も良いでしょう。その場合は、十分に運動した日にだしたいものです。

引用終了

食べた分だけしっかり消費することも大切。
運動、とくにお散歩はできる限り行ってあげることが大切です。
我が家では極力1時間はお散歩に出かけるように心がけています。

その時にはスーパーに買い物に行くことも多くあります。

そして、お散歩で体が明らかに温まってしまった時は必ず「ぬるま水」でシャワーが基本。そして、界面活性剤を含み、油分を摂りすぎてしまうので「シャンプーは厳禁」泥汚れなどがよっぽどひどいことでもない限り、石鹸も基本使いません。

犬の場合、健康であればぬるま水で充分フワフワの手触りの被毛になります、フールくんもエルちゃんも。

そして、ホリスティックマッサージも欠かせません。ツヤツヤ被毛の為にはマッサージが必須。マッサージで抜け毛もその時に落ちるので、マッサージの時は手元にコロコロや掃除機は必ず置いておくようにします。シャンプー無しでも抜け毛対策は全く問題ありません。マッサージしてれば充分。短毛種なので、ブラシも必要なーし!


それから、興味深い内容

159ページ引用

■◇「排出型」と「貯蔵型」

アトピーを、治す正しい食事によって、生活習慣病への危険性も半減します。

たとえば、ガン、糖尿病、心臓病、脳卒中などの重大疾患、生活習慣病にも食べ物が深くかかわっていることが最近次々と明らかになっています。その悪い食べ物の根底には、やはり植物油と動物性タンパク質の過剰があります。

植物油と動物性タンパク質の過剰は、若年ではアトピーとして発症し、成人では生活習慣病として発症します。いずれも体内で過剰に生産されたヘドロが重大な原因となるからです。

私は多くの臨床経験から、植物油や動物性タンパク質の過食に対する体の反応には、アトピーとして現れる「排出型」のほかにも、「貯蔵型」があると考えるようになりました。「排出型」は、おもにアレルギー疾患の形で表れます。

たとえば、過剰なカロリー(植物油やポリペプチド)が皮膚に排出されると、アトピーや慢性の蕁麻疹となります。それが呼吸器に排出されると、気管支喘息やアレルギー性鼻炎、蓄膿症(副鼻腔炎)などとなり、消化器系に排出されると慢性の下痢、潰瘍性大腸炎などになります。

それに対して「貯蔵型」では、おもに内臓に蓄えられ、肥満症、糖尿病、高脂血症、通風、動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中などの生活習慣病といわれる病気になって表れます。

排出型は、比較的若年・短期間で表れますが、貯蔵型は長い年月を経て発病し、おもに中年期以降に表れることが多く見受けられます。しかし、貯蔵型が発症すると命にかかわる重大な病となります。

そういう意味で、アトピーというのは、体にかゆみとして表れた警告反応なのです。つまり、食べ物が間違っていますよ、という警告です。

その警告に気づいて食事を変えればアトピーは治ります。一方、警告を無視して同じ生活を続けると、アトピーが治らないばかりか、体の中で免疫力は低下し続けていくことになるのです。

引用終了


つまり、消費出来ない栄養を摂取したり、体に合わない食べ物を食べ続けることが色々な病気につながるということになるかと思います。

水泳したらアトピーが治ったというのも、水泳による消費カロリーが高く、それによって体がどんどん栄養をエネルギーに変えて消費していくからなのかな〜とも思っています。

とにかく、とても良い本なので是非読んでいただきたいなと思います。