こんにちは

藤ノ木優です

 

最近、小説の感想ばかりをあげておりますが

 

先日読んだのは

下矢印下矢印下矢印

 

山本文緒著

恋愛中毒

 

先日、

膵臓がんで亡くなってしまわれた

山本文緒さんの作品です

 

嫁さんが持っていて

訃報のニュースの際に

紹介してくれたので

読んでみました

 

イントロダクション後に

一人の中年女性が

自身の恋愛を一人語りし始める

 

という内容でした

 

いわゆる

主人公なりきり型の小説で、

実は私はあまり得意ではないタイプの小説です

下矢印下矢印下矢印

 

その登場人物自体に没入させるために

どうしても導入が長くなってしまうのが

あまり好きになれない理由

 

なんでもない日常描写

それに、主人公の動作一つ一つが

全て描写されていて

正直、退屈な展開が

随分と続きます

 

のっけから事件が起きて

ぐいぐい引き込まれるタイプの

お話ではないのです

 

ちなみにこれ、

私のような無名新人作家には

許されない手法ですね💦

多分、企画も通らない(涙)

 

さて、この作品

あまり合わない小説にもかかわらず

最後まで読み切る事ができました

 

なんでだろうか?

と改めて考察してみると

 

キャラクターだったんですよ

 

主人公が恋愛する相手

 

まるで

パンツエッタ・ジローラモ

みたいな、強烈なおっさんが出てくる

のです

 

もう破天荒すぎて面白い

 

主人公は彼に振り回されつつ

恋愛するのですが

 

徐々に状況が変わってきて・・

 

そして、

お話の仕掛けが最後に明らかになり・・

 

みたいな展開です

 

キャラなんですよね

 

キャラで

趣向が合わない読者にも

読了させられる力になる

 

あまりメリハリのない日常の中の

少しの心のすれ違いを表現する小説も多いですが

 

やはり強キャラが入ってくると

牽引力が違います

(逆にそれが嫌だって人もいるのかも・・)

 

この小説

結末やテーマ自体は

合わない人も多いとは思いますが

 

破天荒なジローラモ的おじさんを

楽しむだけでも価値あり

って作品です

 

さて、

 

もうすぐ今年も終わりですね

 

あっ、

その前に、クリスマスもあったわ

 

では