参考:【自我の芽生えとかみつき】 八木義雄(監修)北九州市保育士会(編著)
《噛みつきの多発する時期はいつ頃?》
13か月~30ヶ月に多発のピークがある
始まってから終息に至るまでの期間は10ヶ月以内がほとんど
《男女差はあるの?》
男児62% 女児38%
(多発期の差は男女差なし)
《噛みつきはなぜ起こるの?》
・自我がの芽生え、自己主張ができるようになり、『拒否』が自我の芽生えの最初兆候のひとつ。それが脅かされたと感じたとき。
・ものへの固執やこだわり
・1歳半~嫉妬の感情が芽生える(僕の(わたしの)お母さんだぞ!!)
・言葉でうまく伝えられないフラストレーション
《そもそもなんで噛むって行動なの?》
子どもの発達は中心部から周辺部へトップダウン状に進む⇒口は最も早く発達する部分!
早くから発達しているから、機能的にも子どもの意のままになる部分である。
ひっかく、押し倒すなど上肢反応と比べると噛みつきが多いのはそのため。
《かみつきのタイプ別対応方法》
タイプ①【探索型】
『どんな味があするのかな?』『どんな感触なんだろう?』
「ダメ」と鋭い調子で言う
試しに噛む=自分の周りの世界をより多く知るために他の人に触れたりにおいをかいだり味わったりしたいだけ。
月齢にあったいろんな感触のおもちゃや、歯が生えてきたときのむずむず感を和らげる噛むもの、歯固め等を与えてあげる。
タイプ②【欲求不満型】
『ぼくを(わたしを)見て!』『もっとかまって!注目して!』
『そのおもちゃで遊びたい!』
大人の注意をひきたい
他の子どもが持っているおもちゃがほしいなどの自分の欲求が満たされない時。
⇒まずは噛まれた子を介抱し、噛んではいけないことを伝える
「▲くん、痛かったね。■くん、噛むのはいけないよ。やめようね。」
子どもの欲求を言語化して、どうしたらよかったかを教える
「〇〇で遊びたかったんだね。そんなときは、あとで貸してねって言おうね。」
効果的な意思疎通が図れたら褒める
「あとでかしてって言えたね。」「順番待てたね」
欲求不満が高まるサインを見逃さないようにする
タイプ③【脅迫型】
『おもちゃを取られるかもしれない!』『攻撃されないか不安!!』
危機を感じて自己防衛でかむ。
対応は上記と同じ。
安心できる場所だと感じられるようにしてあげる。
タイプ④【自立志向型】
『自分はすごいんだぞ!』
自分の力を感じるために攻撃的な行動をとる
噛むことで何かを得られると余計に噛むようになる
選択肢を与える(自分で選んだ!ぼくってすごい!)
噛んでいない時に注目を得られると噛む必要がなくなる
わたしの場合は、この
《肯定的な声かけをおこなう》
という方法がかなり効き目がありました。
保育園でもそうですが、上の子にもガッツリ噛んでて本当にかわいそうだったので
噛んだ時に本気の顔で叱るというのもプラスして。(保育士さんも噛んだ時は強めに叱ってくれていました)
「肯定的で適切なすべての行動をほめる事で受け入れられる行動を強めていく。」
わたしの場合は、極端に褒めるというよりも、適切な行動をとった時に受け止めるって感じですね。
「じょうずにお話しできたね」「優しく触れたね」「順番待てていたね」
また、部屋の中にたくさんの子どもがいるとかみつきが増えるので、十分なスペースやお友達との距離感を保ってあげることも必要です。