空海を知る19 長安までの長旅
やっと長安に行けることになった一行ですが、中国でも南の端に漂着していたので、長安までの道のりはかなり遠かったのでした。
一行は中間目標だった杭州の町まで強行軍で急ぎました。
まだ星があるうちに出発し、休むのは星が出るころであったと記述があります。水路、険しい陸路を繰り返して進みました。
体力の限界を超えて歩けなくなる者、足腰に故障が出る者もいたでしょうが、空海はむしろ体調がよくなったくらい、頑丈な体をもっていました。その人たちは、杭州で手当てを受けました。
ここからは、煬帝が築いた大運河があり、東洋のベニスともいわれる美しい水の都「蘇州」を経て、汴州にたどり着きました。
ここで、迎賓館で一休みしたのちは、厳しい陸路になります。
馬車を用意してもらっても悪路に揺られ、一睡もできない強行軍が続きます。有名な アップダウンの厳しい「函谷関」も通過しました。