きょうの太陽から 2013年12月26日 | すずきふみよしの「星の音を聴く」

すずきふみよしの「星の音を聴く」

読むこととはすなわち聴くこと。耳を傾けること。
ホロスコープから「聴いた」ものを、そして感じとったものを、日々丹念に言葉にしていきます。

サビアンシンボルは
山羊座4度「水路の旅のはじまりに大きなカヌーを用意する人々の集団」

このシンボルのキーノート(基調)は
「天然資源を利用する能力および集団の目的を達成するための基礎的技能」

きょうはどんな日?
新しい体験を求めての具体的な行動が現れ、そのうえで理念や理想と集団の目的とを再確認し、場合によってはそのために〈転地〉が必要となるときです。

自身の証明の欲求が高まり、それに純粋に従って生み出される他者との関わりのなかに依存と同時に解放を喜びとして見い出すときというのがきのうでした。権力の行使の〈背後にあるもの〉が見えてくることになる。建設的であれ破壊的であれ新しい経験を求めようという意識あるいは意志における強い衝動の現れがそこにはあり、そしてまた人間はこの両極をともに通じて成長し理解と見識を獲得するのだという具合でしたが、堂々と人との交わりを求められたでしょうか。きょうはさらに新展開へ進みましょう。

権力の行使のよい面についてもわるい面についても認識を新たにするというのが、きのうまでの前提としてありました。そして両者に共通しているものは、新しい体験を求めようという意識あるいは意志における強い衝動でした。したがってきょうはそれが現実化へと進み出します。シンボルに描かれているのは旅の支度をする人々の様子です。一般的に私たち日本人が想像するカヌーとは一人あるいは数人乗りのパドルで水をかく小型の船舶がほとんどでしょうが、この語は歴史的には西洋の文明以外で用いられている船を総称するものであり、大きさや操縦方法は問われません。中国南部の湾岸地域や河川などで水上生活を営む蛋民(たんみん)と呼ばれる人々の住居は比較的大型の船ですが、これもカヌーの一種と見なされるものです。多くの場合において世帯単位で居住に使われているものですが、このシンボルでのカヌーをイメージするにはおそらく最適でしょう。世帯あるいはもう少し大きな集団がそのようなカヌーを使って、新しい生活の場を求めて移動するために準備している光景がここに描かれているというわけです。新しい体験を求め、それが現実化する。とりも直さずそれは「あり得べき姿」の具体化への前進の一歩なのです。また、生活の場を移すという行為にはさらに占星術上の象徴的な意味が含まれています。一般に社会集団とは、そのように慣れ親しんだ居住地を離れることによって均質性と共通意志をより強固なものにしていくものです。場所が変わり新しい環境に入れば、集団の結束は否応なしに固くなっていくということは、多くの人々が経験的感覚的に理解できることでしょう。つまりゾディアックにおける山羊というサインは、場所を変え環境を変えるということによって、集団が具体的な行動に集中することに共通意志を与えるのです。まとめる、束ねる、資本化する――そしてものごとを、理念や理想を、具体化するうえでの重要なテクニックがここには示されています。望んで描いているものをかたちにするためにはどうしたらよいのか、そのヒントをつかんでみてください。一方で人に歩調をあわせうまくつきあっていくことがだれに対しても不能となる傾向が見られるときでもあります。自分の我はいったんおきましょう。