コンセプトムービーの情報から、次回作の主題と素材を予想/妄想する | madomagi966のブログ

madomagi966のブログ

魔法少女まどか☆マギカ 映画[新編]叛逆の物語 の考察ブログ
--ネタバレ全開--

あいにくマドガタリ展へ行けておらずコンセプトムービー(以下CM)未視聴のブログ主ですが、きららマギカのCM紹介記事をきっかけにネットのCMネタバレ記事も拝見。CMの情報から予想した、次回作の主題(テーマ)と素材(モチーフ)について記述しました。

参考にしたWebサイト
【まどかマギカ】 マドガタリ展コンセプトムービーの感想等 : まと☆マギ ブログ
http://www.matomagi.com/archives/46126129.html
『魔法少女まどか☆マギカ』コンセプトムービー 文字起こし | 富永日記帳
http://w0s.jp/diary/445


初めに結論から書きます。
○次回作の素材(モチーフ)となりそうなSF的ガジェット(小道具・仕掛け)は次の通り
  量子力学、観察者効果(観測者効果)、観測問題、不確定性原理、シュレディンガーの猫
○次回作の主題(テーマ)は、「魔法少女が魔法を秘匿すること」ではないか

以下説明していきます。

○次回作の素材(モチーフ)となりそうなSF的ガジェット(小道具・仕掛け)は次の通り
  量子力学、観察者効果(観測者効果)、観測問題、不確定性原理、シュレディンガーの猫

 まどマギ以来の虚淵氏の作品を視聴してきたところ非常に様々なSF的ガジェットがモチーフとなっていると感じました。

・魔法少女まどか☆マギカ TVシリーズが採用した素材
 希望と絶望の相転移、エントロピー、宇宙の終焉(宇宙の延命、宇宙論)、世界改変
 宇宙知性体(地球外生命)

当ブログの関連記事
まどか☆マギカの宇宙論1
まどか☆マギカの宇宙論3

・叛逆の物語 が採用した素材
 「ホーキングの無境界仮説に基づく宇宙創生モデル」、胡桃の殻の中の宇宙(宇宙論)、世界改変

 当ブログでは ほむらの世界改変は、「ホーキングの無境界仮説に基づく宇宙創生モデル」がモチーフとなっていると解釈しています。
(世間一般的な解釈ではないことは認識していますが。。)

これは以下のブログ記事で詳説しています。
「くるみ割り人形の魔女」の胡桃の由来はホーキング博士の「クルミの殻のなかの宇宙」?
まどか☆マギカの宇宙論2
空に浮かぶ歯が胡桃を齧(かじ)る描写について

・アルドノアゼロ
 戦闘ロボット、火星移民、星間戦争
 火星カタクラフトの能力(様々なSF的ガジェットがそれぞれの特殊能力として設定されている)

・楽園追放
 サイバーパンク、人工知性、外宇宙への航海

・Fate/Zero(アニメ) ファンタジー作品でありSF素材無し

ところで、まどかマギカはSFなのか。SFとファンタジーはどう違うか。当初ここに書いていたら長くなりすぎたので別記事にまとめました
魔法少女まどか☆マギカはSF

 さてそこで虚淵氏がまどかマギカの次回作で新たなSF要素を持ち込むとしたらそれは何か。
 当ブログではCMの次の台詞から予想しました。

A「最近猫が多いね。」
B「死んだ猫が混じっているんだって。」
A「死んだ猫はどうやって見分けるの?」

 ・・・コレってシュレディンガーの猫のことじゃね?


 普通に考えれば多くの猫の内に死んだ猫が混じっていれば一目瞭然で見分けがつくはず。
 ところがシュレディンガーの猫は半死半生の猫。「生きていて」同時に「死んでいる」。
 生きているか死んでいるかは観測者が観測することで決定される、確率でしか語れない存在です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/シュレーディンガーの猫

 そして「観測」といえば、叛逆QBの名台詞「観測できれば干渉できる、干渉できれば制御もできる」が思い出されます。

 当ブログではかねてからまどかマギカはテレビシリーズ、叛逆とも「宇宙論」がモチーフとなっていると捉えていました。
 その宇宙論の2本の柱は「相対性理論」と「量子力学」であり、量子力学において「観測」は重要な意味を持っています。
「観測問題」は量子力学の用語で、その一例が有名なシュレーディンガーの猫なのです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/観測問題

「観察者効果」は量子力学特有の用語ではないけれど、「観察することが被観察体に影響を及ぼす」という効果はQBのいう「観測できれば--」に通じるように思います。
https://ja.wikipedia.org/wiki/観察者効果


○次回作の主題(テーマ)は、「魔法少女が魔法を秘匿すること」ではないか

まず「まどかマギカ」の各話のテーマは何なのか。

・魔法少女まどか☆まどか TVシリーズの主題
 これについてはWikipediaに記載があります
https://ja.wikipedia.org/wiki/魔法少女まどか☆マギカ
より抜粋

虚淵によれば、本作は少女の祈りが突っぱねられて無情に転がっていくだけの世界から、少女の祈りが肯定される魔法少女の世界に変わるまでの物語となっており、「少女の祈りを世界が良しとするか否か」がテーマとしてあるという


・魔法少女まどか☆まどか新編「叛逆の物語」の主題
 上にならって自分なりに「叛逆の物語」を観賞して読み取ったテーマを記述してみます。

「叛逆の物語」は、「魔法少女が肯定される世界」を生んで殉教した少女を復活させ肯定する物語であり、
「自身が憎まれることになろうと、世界ががどうなってでも、少女は望みを叶えるのか」がテーマと感じました。
(そして少女ほむらは まどか復活という望みを叶えました)
(「たとえ、世界が滅んでも。」・・叛逆の物語のキャッチコピーです)

・次回作の主題(テーマ)は「魔法少女が魔法を秘匿すること」と予想

前作までで「魔法少女は有りか無しか」という命題を結論付けたので、
次回作では「魔法少女はどういう存在か」という視点に移りそうに思いました。

そしてCMの次の台詞から「魔法少女は魔法を秘匿する」ことが主題となるように思います。
仁美「それはきっと、口止めされているんですわ。魔法のご利益って内緒にしておかないと、効き目が消えてしまうものでしょう。」
マミ「あなたもあなたで、誰と一緒の時も隠し事ばっかりね。」
仁美の台詞は、「観測されると効果が薄れる」という観測効果を説明しているようにも受け取れます。

また旧作の次の台詞が、(原則として)魔法は秘匿されることを象徴しています。
まどか「クラスのみんなには、内緒だよ!」
(このとき被救助者のほむらには正体を明かしており、秘匿することの例外ではある)

いわゆる「魔法少女モノ」の特性として家族や親友にも魔法を秘匿する傾向があり、その性質に焦点を当てるのではないかという考えです。
(反面コスチュームが変身するだけで顔を晒すデザインが多い不思議)
(CMのさやかマスク を、顔を覆い正体を隠すマスクなのかとも疑えます)

そして「魔法を秘匿すること」に上記のモチーフである観測問題/量子力学をからめて、「観測者から魔法を秘匿する意味」が語られるのではないかと予想します。

テレビシリーズまどかマギカ と 新編叛逆の物語 を思い返すと、次回作のストーリーを予測することは到底不可能と思い、当記事では次回作の素材と主題だけ予想/妄想してみました。