”歴史を語ってみる” | テクマクマホコン ~元気になぁれ!~

テクマクマホコン ~元気になぁれ!~

「ウエスト症候群」と診断された娘の備忘録。その後、「非ケトン性高グリシン血症(グリシン脳症)」が原因疾患と判明。

ブコラムと言う薬があります。
日本ではまだ承認されていない、けいれん重積を止める薬です。
けいれんが重積、つまり長く続いてしまうことは、脳や体に大きなダメージを与えます。それが原因で脳症を起こして重篤な後遺症が残ったり、死に至ってしまう場合さえあるので、とにかく早くけいれんを止めることが必要です。
ブコラムの成分は病院で点滴から入れてけいれんを止めるミダゾラム(ドルミカム)と同じですが、口腔内投与と言う、より簡単な方法で使えるので、病院に行く前にいち早く重積を止めることができると期待されています。

この薬は、今承認に向けての治験の真っ最中。
治験にまでこぎつけられたのは、ドラベ症候群患者家族会(DSJ)の皆さんの多大な尽力のおかげです。
DSJのおかげと言うことは知っていましたが、同じ病気の子を持つ親からすら足を引っ張られたりしながら、懸命に前に進んで来られたと言うことは初めて知りました。
ブコラム承認活動は、決して我が子のためだけではなく、他の、ひいては未来のてんかんっ子のためにもなることです。それを応援こそすれ、妨害する理由がどこにあるのか、私には分かりません。

そんなブコラム治験が、頓挫の危機にさらされています。
治験できる病院は限られており、治験に参加するにも条件はあります。うちの娘は、今は発作が重積するタイプではないので、参加は出来ないでしょう。
でも、もし治験を行っている病院に通院していて、条件が合う方がいらっしゃったら。きっとその方は重積を経験していて、その怖さもご存知のことと思いますから、どうか我が子のためにも、他のたくさんのてんかんっ子のためにも、治験に参加していただければと思います。
今、特に0歳と10歳以上の治験データが足りないそうです。
どうか、よろしくお願いいたします。