瓦礫受け入れ表明撤回を求める要請書 | 舞鶴ピースプロジェクト

舞鶴ピースプロジェクト

大地に生きる舞鶴岡田中の百姓仲間が集まって   
「舞鶴ピースプロジェクト」がはじまりました

2012年03月16日

舞鶴市長 多々見良三様

舞鶴ピースプロジェクト

代表 村本さゆり



瓦礫受け入れ表明の撤回を求める要請書




放射能の日本中への拡散につながる被災地の瓦礫に慎重な姿勢をとってきた貴職の判断に対して、私たちは良識ある態度と評価してまいりました。ところが、3月12日市議会での質問に答える形で、突然瓦礫の受け入れを表明し、18日には森、大波上の二つの地元に貴職が出向き同意を求めると報道されました。寝耳に水の貴職の態度の変更はとても受け入れられるものではありません。


報道によると「仙台市は3基の仮設焼却施設を新設し、全量を自前で処理する方針を決めた。他の被災地も右へならえで、自前で処理したいというのが本音だ。」といわれています。別の報道では、岩手県岩泉町の伊達勝身町長はこう述べています。「無理して早く片付けなくてはいけないんだろうか。山にしておいて10年、20年かけて片付けた方が地元に金が落ち、雇用も発生する。」と。

 被災地の首長たちは国に対して、瓦礫を地元で処理することで、処理施設の建設と稼働によって雇用を生み出すことができる。これを復旧の一歩とすることの重要性を訴えています。こうした首長たちの希望に逆らってまで、申し訳程度の瓦礫を引き受ける必要があるのでしょうか。

 

また、福島第一原発から放出された放射能は膨大で、しかも予想をはるかに超えて遠くまで拡散しています。福島県が安全宣言した米が後になって出荷停止になったことからもわかるように、瓦礫に含まれた放射能を継続して、正確に、監視することは至難の業です。

 

放射能に汚染された地域ではずっと住民の被曝が続いており、健康への深刻な響がとても心配です。舞鶴市において被災地で被曝し続けている人々の避難を一人でも多く受け入れることでどれほど救われることでしょう。

 

被災地の人々が持ち出すことを望まない瓦礫を受け入れ、市民を不安に陥れるようなことをしないよう強く望みます。天橋立や舞鶴には春になると多くの観光客が訪れます。市民が安全に暮らし、観光客が安心して訪れる街づくりをすることが貴職の使命であると、私たちは考えます。


突然の瓦礫受け入れ表明に大きな不安をいだきこの要望書をお届けしました。以下の要望について文書でお答えください。



一、唐突な瓦礫受け入れ表明を撤回し、瓦礫を受け入れるにいたった経過とその理由を、公開の場で市民に説明してください。

  瓦礫がはらむ危険は町内会にとどまるものではなく、10kmも離れた地域にも数百年以上にわたって、影響を及ぼすものであることは貴職もご承知のはずです。


二、受け入れる瓦礫処理の安全を確かなものとするための方法を明らかにしてください。

  原発でもそうですが、放射能汚染は起こらないというのではなくて、起きた汚染にどのように対処するかを細かく定めることが必要です。


三、被災地の首長が瓦礫を地元で処理したいと望んでいることについてどのように考えているか、教えてください。

被災地の再建のために、瓦礫処理を事業としたいという首長たちの望みを妨げないでいただきたい。


四、23号台風のとき、お世話になったことへのお返しをしたいという貴職の心情はとても尊いものです。福島で被曝し続けている人々、とりわけ子供たちとその家族を暖かく迎え入れてください。市民とひざを交えて、真剣にその方策を検討することを提案します。




以上の通り要請いたします。




問い合わせ先

0773-82-1032(村本)