ちょっと今は何も書けない、と思うほど映画に感情を揺さぶられて、色んなものを受け取ったところだけれど、
本作に記録することの大切さを学んだ身としては、書かずにはいられない。
書いても感じたことはうまく書けないし、取りこぼすから、と書くことを断念することが最近続いていた気がする。
でもうまく書けなくても取りこぼした言外のことがなくなるわけじゃなくて、逆に現れてくるものなのかもしれない。
映画を見てそんなことも考えた。
出演者の佐藤さん、阿部さんをはじめとした陸前高田の人々の映っていない人生を想う。
数年間に渡る撮影の日々も。
誰もができることではなく小森はるか監督の視点の成す業なのかもしれない。
それでも伝えようとすることは尊いことだ。
椅子から立ちたくないと思った作品は久しぶりだった。
鑑賞体験をここに記録する。
『息の跡』
『空に聞く』
早稲田松竹にて8/20まで2本立て上映中。
どうかぜひ。