私は言葉をジャックナイフのようにひらめかせて、人の胸の中をぐさりと一突きするくらいは朝めし前でなければならないな、と思った。寺山修司 『青春の名言』


深夜の商店街並んで歩く 間にガードレールで線を引く


自分の肉体と文体の悪口ならすらすら言える


ペーパーナプキンに書き出す今年の目標 書いてすぐ捨てた居酒屋


目の前の文庫本 何読んでいるのと聞けずに出るドトール


スーパーの肉売り場 白明かりに並ぶ死体指で突く