浦和戦は試金石なのか?


多くの鳥栖サポが溜飲を下げた神戸戦

それを経て次の試合の浦和戦

勝ち点3に繋げなければ意味はない!


と声高に叫ぶものもいるだろう


結論から言おう


浦和戦は大事だか天王山ではない


もちろん選手スタッフ監督サポーター

全員勝つ気マンマンでテンション高く挑むだろう


だからこそ


ここだけが大事なのではない

良い意味でこれまでと同じく

ただ細部はサボらずに


その結果例えばキツい前半を過ごしたとしても

落胆しないことのほうが大事だと僕は思っている


思えば今年の鳥栖は


上手く行きすぎている


これは時間限定、試合限定の話だが

その上手く行ってる時にゴールは奪えず

しかも上手くいってる時に失点する


ダメージは2倍以上だったのかもしれない


上手くいくはずだ!

という希望は大事だが


上手く行くはずなのにダメだった時の

落ち込み具合はコントロールすべきだろう


すべきと言って出来るなら誰もギャンブル依存になんかならないので非常に難しいことを言っている


まあつまり何が言いたいかと言うと

浦和戦


上手くいく前提でそんなメンタルで望まない方がいいってこと



夷さんはアレだし中3日の連戦だし

疲労が見える選手も数人いるかもしれない


持ち駒は全部使えない可能性がある


まだ完全に噛み合っていない浦和さんもかなりテンション強く来るだろう


なので


上手く行かない前提で挑戦してほしい



サッカーなんて不完全の連続だ

大丈夫


苦しくなったら後ろを見て欲しい


必死に声掛けしたくて

でも同じように落ち込んだり

笑ったり喜んだしてる仲間がいます


サポーターとは


ピッチには何も出来ないけれど

一緒に喜んで一緒に悲しむことは出来ます



少しでも戦っている選手が

勇気を持てるように


見守りたいと思います



気合いは入れてほしいけど、

ここで負けたら何もかも失うわけじゃない


怖がらずに戦いましょう!

2024年4月3日 サガン鳥栖vsヴィッセル神戸

0−0

 

今日は「情熱」が見えやすい試合だった。

雨の影響なのか、早めにSBの裏にボールを蹴って

冨樫が戦い、菊地が拾い、堀米が繋いでシュートに行く。

 

テヒョン、山崎は大迫という強敵に競り合い続けてクロスを跳ね返し続けた。

 

さて。

 

これをもって「鳥栖が帰ってきた」というのは違う。

 

何が違うかって?

 

まだ足りない、って意味ではない。

 

逆だ。

 

「今までも必死に戦ってたんだ」

 

ってこと。

 

安易に今日の試合で

「気持ちが見えた」

「気持ちが違う」

そういうことを言うのは違う。

 

今日は「それが見えやすいやり方」だった。

 

ただそれを差し引いても、町田戦を経て変わったかもしれない。

そういう意味じゃ町田にありがとう。

 

 

そういうのが見えにくい必死さもある。

 

たとえば、仕事の現場でめっちゃ深夜まで頑張ってたら

「頑張ってるね!」感が出る。

 

でもスケジュール管理めっちゃちゃんとやって

しっかり管理されてる中で

全員が定時に帰ってたら

「なんか楽してる」とすら思われる。

 

そのスケジュール管理や、工程管理を

見えないとこで「めーーっちゃ頑張ってる」としても

それは外からは見えない。

 

僕らがサッカーを見て、分かる事なんてほんの一部だ。

 

っていう皮肉はそこそこにして、

 

僕が試合を見て面白かったポイントをあげたい。

やっぱり選手交代と配置の妙。

 

鳥栖はまず初瀬、酒井のSBの攻め上がりに対して、

右は富樫を流してロングボールを送り込む。

 

左は長沼が幅をとりながら最後のシューター役となる。

久しぶりに長沼がシューター役となったが、

入ってくる形やシュートへのイメージがやや固かったが、

本当にいい動きだった。

 

今日の長沼を評価できない人はもう一回試合を見直したほうがいい。

ボール絡みのミス以上に、チームへの貢献、ルーズボールをマイボールにする力

とにかく試合への絡み方が素晴らしかった。

きっと疲れてるな、って前半で感じるくらいだったが、

それでも試合に貢献し続けてるのだからすごい。

 

そして丸橋は長沼の前への動きを補足するために、

必要以上には前にいかないのも良かった。

 

対して神戸はやっぱり大迫を潰れ役として起点としたいが、

堀米、冨樫のプレスが強くていいタイミングで蹴れない。

 

怪我もあったが、

だったら!

と飯野を入れて大外のスピードで優位に立とうとした。

 

武藤や飯野、佐々木の攻め上がりに対して、鳥栖のSBは引き気味で構える。

 

広瀬に変わって飯野になった時は、飯野が外にだけ張るので、

真ん中は大迫が潰れて、武藤か宮代が入ってくるけど枚数が足りない。

 

飯野が怪我して、佐々木になった時には3枚が中に入れるように、

菊地を入れて、あえて宮代を外す。

 

3バックになれば酒井、初瀬が大外に出て帰って来なくていい。

ってことで、最前線の3人は真ん中に行ける。

 

決して守備固めの3バックではない。

 

それに対して鳥栖も木村を入れたが決して守備固めではない。

原田、丸橋が前に出て、長沼、中原がシャドーとなることで一撃を狙う。

あの中原の動きを外でだけ使うのはもったいない。

じゃあシャドーしかない。

あの時間で ヒアン、中原、長沼と一撃を狙える選手がたくさんいるのはすごい楽しみが広がる。

 

なお3バックにしたのも、相手と局所的な1対1が多く発生するから。

結局、個々が質で上回れ! このJ1リーグの中で「良い選手」になれ!

という川井監督のメッセージもここにある。

 

広島戦も同じ3バックにした。

でも誰も守備固めとは思っていない。

 

サッカーとは不思議なものだ。

どちらも剣を突き立てながら、殴り合う。

 

そんなばちばち感のある戦いで最後まで一太刀は入らなかった。

入らなかったが面白かった理由はまさにここにある。

 

全ての箇所でぶつかりあいが生じる。

河原福田も含めて90分の集中は素晴らしかった。

 

結局川井監督のサッカーとは

「攻撃の武器をたくさん用意する」ことだと思う。

 

自分たちがボールを握ることもそうだし、

ヒアンのような裏抜けも1つ。

 

今日のように富樫が潰れ役で周りで拾うのも1つ。

 

そういう武器をたくさん用意した結果、

積み重ねた結果、「どれを出したらいいんだっけ?」となって

悩みすぎて殴れなくなったのが今年の鳥栖だ。

 

今日はシンプルに「これでいこう」となった。

 

そうすれば3位の神戸にも普通に押し込めるくらい自力があるのが鳥栖というチームだ。

 

実に不思議だ。

 

工程管理をしっかりして、手順をしっかり準備すると、

どうにもフルパワーで作業ができない。

 

管理がガバガバで徹夜するしかない!とかの方が力が出る。

 

今日みたいに連戦となると考えることや特別な準備が難しい。

そのシンプルさが良かったのかもしれない。

 

サッカーとは不思議なものだ。

 

これで確実に「熱量」は上がった。

 

 

次は浦和戦。

 

ここはまた非常に大きな試合となる。

まだ上位進出の希望は残っている。

 

ここで

 

 

勝とう!

 

 

 

鳥栖は信じるに値するか?

 

町田戦の動画に対するコメントについて

 

いろんな意見があって当然だと思っています。

普段は1つ1つのコメントにきちんと向き合って返していくのが自分の趣旨なのですが、

今回はどうしても意見のぶつかり合いになってしまうかと判断して、

1つ1つには返信しない方針とします。

 

申し訳ございません。

 

今のサガン鳥栖の現状に対して、どんな態度で接したとしても、

勝てていない以上多くの意見が噴出するでしょう。

 

その中で自分としては、鳥栖は「サポが厳しく言わなければ戦わない」なんて思っていません。

(あくまでも僕はそう思う、ということです)

 

僕が敗戦後も拍手で迎えて「上を向こう!」という言葉を発するのは

「選手が一番わかっていて、毎試合必死に戦ってくれる」と信じているからです。

 

ある意味、暴言や厳しい言葉を吐くよりも「自分たちで変われるよね?」という圧なのです。

 

ある意味で「信じる」ということは、キツく言うよりも厳しいことだと思っています。

ただ鳥栖はそれができるチームだと僕は信じています。

 

まだまだ厳しい戦いは続くでしょう。

チームがどういう選択を取るにせよ、1つでも多く勝ちを手にして、

J1に残れるように全力でサポートしていきたいです。

 

 

サガン鳥栖はJリーグで1番諦めの悪いチーム(だった)と思っています。

ならばそのチームのサポーターである自分は、

もっと諦め悪くいたいと思っています。

 

残留はともかく、もっと上位への挑戦も、

まだまだ諦めてなんていません。

 

ただ人によっては鳥栖はもう信じられない、って人もいるでしょう。

(この場合の信用とは、勝利だったり、運営だったり、(目に見える)やる気だったり、

 人によって異なるでしょう)

 

それは仕方のないことです。

だって勝ててないのはキツイですから。

 

ただ、「信じてる」人も「信じられない」人も、それを異なる意見の人に強制は出来ないものです。

 

 

「まだ信じてるの?」とか「こんな態度ぬるい!」とか思う人もいるでしょうけど、

誰がどんな態度を取っても自由なはずです。

 

たとえばこの試合の後に「それでも楽しかった!」という感想を持ったとしても

なんら悪いことではありません。

 

サッカーへの向き合い方も、接し方も人それぞれだと僕は思っています。

 

ただ苦しい時は、それまで見えていなかった

多くの人のそういった価値観のズレが表面化して、言い争いの元になりがちなものです。

 

意見が異なっていても、そんなはずない!と思ったとしても、

自分と異なる意見の人を煽ったり、馬鹿にするような言葉を使ったりせず。

 

人と人の最低限のマナーの部分は大事にしていきたいと考えています。

 

この考えさえ「緩い」と思われる人もいるでしょう。

 

けれど、これが我々の思いであり、意思です。

自分の意思は自分のものであり、誰にも強制されることのないものだと思います。

 

我々はこれからも、どんな状況になっても

共に戦うことを諦めず、鳥栖の選手を信じて、前を向いて応援していきます。

サガン鳥栖 


結局町田戦は予想通り局所戦となったものの、そこのパワーの差(あえて質とは言いません)で敗戦。 


いつどこでフルパワーを使うか? それが何人が連動しているか? 町田との差はそこにありました。 


次は神戸戦。 ある意味同じような展開になりそうである。 ただ町田以上に個が強い。 

そして大迫や山口蛍への信頼度が高い。 


つまりチームとしてここだ!というパワーを出しやすいのが神戸の強さの秘訣。 


ヒアンの状態は気にはなるものの、中原や木村はそろそろ復帰出来そう。 

CBは変えてくることも予想されます。 

そこでどこまでチームとして

 今だ!というパワーを出せるか? 

それが鍵でしょう



選手のコメントを聞く限り

幸い「出来ていること」に対する信頼はある。


それがあるならば、味方を信用して連動した動きはできる。

まだチームは壊れてなど居ない。



ならば全力で後押しするのみ、だ。



2024年3月29日 サガン鳥栖コラム

 

サガン鳥栖は降格圏で苦しんでいる。

川井監督は、それこそ戦術が好きな人や監督論が好きな人には評判がいい。

選手からもかなり好印象だろう。

 

何せ、やろうとしている「サッカー」が哲学なのだ。

しかし勝てていない。

 

これは「好きな音楽」を仕事にした時に、

自分の好きな曲を作って演奏したい」のか

売れたい」のかに似ている理論だ。

 

日本はアーティスティックな方がクリエーターは受けがいい。

ともすれば「商業音楽」は「売れ線狙い」と揶揄される。

 

しかし、売れ線狙って売れるのはとてつもない才能だ。

 

そういう意味では町田は「勝ちにいって」勝っているすごいチームだ。

 

 

断っておくが「自分の好きな曲をやりたい」人たちも売れたくないわけではない。

売れなくていいわけでもない。

 

「自分の好きな曲」で「売れたい」のだ。

実にわがままである笑

 

しかし歴史に残るのはそういったアーティストが

「売れ線」を自分たちで作り出した世界観なのもまた事実である。

 

この「サッカー」で「勝ちたい」のか

「勝てる可能性」を高めたサッカーを「狙う」のかの違いだ。

 

後者はある意味、型がない。

今日その日いる選手の最適解を毎回模索する。

また「相手の嫌がることをする」という事は、毎回やる事が変わる可能性もある。

 

毎回「相手の嫌がる事をし続ける」という意味では変わらいのだが、

実は毎試合同じゲームをやれるとは限らない。

 

そこをなるべく再現性を高めるために極度に「シンプル」にする。

やる事をできるだけシンプルにすれば、相手によって毎回変わるサッカーの中で、

「勝ちに行くこと」にこだわっても、やる事が変わらなくなる。

書いててゲシュタルト崩壊しそうだ。

 

それが町田サッカーの本質だ。

 

翻って川井監督は複雑だがやる事は変わらない。

ボールを保持したら配置を高めて多くの人数を前に送り込む。

その状態で奪われたらなるべく2度追いで、前に人が多い状態で奪い返すことを狙う。

下げられたら即座にリトリートしてセカンドボールに備えつつ、

あいまいなボールを蹴らせるべくプレスもやめない。

 

セレッソ戦の前半を見返してほしい。

堀米のフリーマンの動き。

富樫の追い方に、福田がカバーした状態で河原のハント。

 

実に有機的で見事だ。

これは複雑だが再現性はある。

 

毎回これだけ押し込める可能性もある。

 

 

しかし続かなかった。

 

 

これは時間とともにゴールが生まれないことによる不安や、

毎熊やブエノの個人的な打開力で、理不尽な状態を作られた事に起因する。

 

 

「こんなにかっこいい音楽作ってるのに何で売れないんだ!」

 

と叫ぶ若手アーティストの気持ちが良く分かるだろう。

今更売れ線狙いには変更できない。

かっこ悪いし。

 

なにより「売れ線狙えば売れるわけじゃない」のだ。

 

「急にPOPになったね笑」と笑われて余計売れない。

慣れないことは出来ないもんだ。

 

 

だから急に「鳥栖は勝ちだけ狙うサッカーします!」

としたところで急に勝てるわけはない。

 

そういうサッカーにはそれだけの覚悟や重みがあるんだ。

彼らにも「意思」と「哲学」がある。

 

 

さあ町田戦

 

 

哲学の戦いとなるが、いよいよ鳥栖は負けられない。

こういう時に、それでも状況を覆すのは何か?

 

それが「覚悟」だ。

 

覚悟とは「責任」のことだと僕は思う。

 

誰だって「自分のせいで負けたくない」と思うだろう。

しかし、どうしようもない状況をただ見過ごして良いのか?

 

チーム理論に沿っていれば責められはしない。

「ちゃんと戦ったけど相手が強かったね」となる。

 

それを「良しとしない」意地があれば、

そこから逸脱した動きが出てくるはずだ。

 

それが悪影響を生む場合もある。

 

しかし今僕が鳥栖に求めるのは まさに そこだ。

 

 

 

「逸脱せよ」

 

自分の勝手な動きのせいで負けるかもしれない

チーム戦術を無視するかもしれないが、

「勝てる可能性を1mmでも増やすと信じるならば」

身勝手な行動さえも許される。

 

それはサッカーが「大人」のスポーツだから。

 

 

サガン鳥栖 vs サンフレッチェ広島

1-2 長沼PK 松本、エゼキエウ

0-1 小原

1-0 ヒアン


ーーー

詳細はyoutubeメンバー限定にレビュー書いてます。

ここでは前向き材料を。


苦しいのは間違いない。

短期間で広島に勝てるチームになるわけは無い。


だったらこのトレマをどうするか?

【今日の広島に勝つためだけの戦い】

をしても意味はない。


【自分のやり方でどうすれば通用するかを探る旅】

を90分通した。


と解釈しております。


その中で通用したのは以下

・右で貯めて左の横山アイソレーション

・福田、河原の技術で打開ビルドアップ

・富樫ありきの前プレ

・ヴィニありきのポゼッション


通用しなかったのは以下

・アイソレった横山さんのその後

  どんなに押しても詰将棋出来ない感じ

・ビルドアップダメな時のお願い富樫さん

・富樫居ない場合の前プレ

・ヴィニ居ない時の受けキャラ


※あくまで通用した時間や形があった、という意味

ずっとそれで押してた訳ではありません。


富樫×ヒアン

ヴィニ×ヒアン


でやってるけど


富樫×ヴィニ が最適解じゃないの?

みたいな事は思った。


たぶん町田戦はこの2人で行くと思う。

何の根拠もありません。


まあただ練習で練習しなきゃ意味ないので

やりたい事ぶつけるのは分かる。

分かるんだけど。


辛辣に彼我の差を見せつけて、奮起を期待するのもありなのだろうけど、外から見る限り、極限まで自信を無くしている気がする。


瀕死から回復して強くなるのはサイヤ人だけだよ?


なんならまだ回復してないウチに

殴られに行くヤツはまぁあまり居ない。



広島の小原にサイドをぶち抜かれ、縦突破からクロスではなくシュート、しかもキーパサイドを撃ち抜くという度胸の塊。


鳥栖は同じ形で持っても多分縦には行かない。

行ってもシュートには行かない。

シュートする時はカットインだろう。

と、まあこのように

【普段鳥栖がしない攻撃されたら失点】

てのが今の現象なのだ。


ビルドアップミスも痛いが、

どちらかと言うと弊害が

【守備の準備不足】に見える。


木村もそうだが、準備してて、対面で起きている事象に対する守備能力はめちゃくちゃ高い。

今日もG線上のクリアもあった。


きっとめちゃくちゃ練習してるんだろうな。

めちゃくちゃ頑張ってるんだと思う。

真面目に宿題解いてたら、宿題にないところから試験問題出されてる気分だろうね。


全文はyoutubeメンバー記事にて公開中


今は間違いなく苦しい時期。

だからと言って何かを変えたら劇的に良くなるような、甘い蜜は無い。


サポも、苦しいよね。

だって大好きだから。鳥栖が


好きじゃなかったら苦しくないもん。

我が事のように必死にフォーメーション考えて、采配考えてあーだこーだ言い合う。

届くはずないのに。


そんだけ愛してるんだよね鳥栖を。


だから共に苦しんで共に乗り越えましょう!

ここ乗り越えたらめっちゃ嬉しいよ?


めちゃくちゃ楽しいよ!


ちなみにどうやって乗り越えるかは

僕は分かりません笑


プロ‼️🤜 

がんばれ!プロ!!


さて唐突ですが、監督の仕事ってなんでしょうね?

 

日本では「指導者」と呼ばれる場合もあるけど、

本質的には「マネージャー」であり「管理者」だと思うのです。


 

勝てる(と信じる)戦術を練り

各ポジションに「役割」を与えて

その役割をこなせる(と信じる)選手を置く。

 

その各選手が役割をこなすための具体的な技術を向上させるのは

コーチの役割だと思います。

 

そして試合で負けたとする。

 

この場合、

 

・その戦術が間違っていたのか

・選手がその戦術をこなせなかったのか

 

この判断は外からでは無理です。

わからない!

 

例えば選手がその役割をこなせなかったとしたら

 

・監督の見る目がなかった

とも言えるし

 

・そのレベルに引き上げれなかったコーチ陣の指導力がない 

とも言えるし

 

・成長できない選手が悪い

とも言えるし

 

・そういう選手を揃えれない強化部が悪い

とも言える。

 

目の前の試合だけで言えば

・今いる選手の技術レベルで勝てる戦術を練るべきだ

 

というのも意見としてはあるだろう。

 

ただ、それは「クラブ哲学」とも照らし合わせるべきで、

クラブが今の監督だけでなく、その先も含めて

またユースからの引き上げや戦術の統一も含めて

「戦略」として大枠を決める(はず)

 

それに基づいて合致する戦術を与えられる監督を「選ぶ」のはクラブの仕事。

 

マネージャーの立場として

「こういう戦術だからこういうメンバーを集めて!」

とクラブにオーダーして、プロジェクトを立ち上げるはず。

 

ITの現場だって、PM、PL、SE、PGとそれぞれ役割やこなせる技術をもったメンバーを集めてからプロジェクトが発足するものです。

(たいてい集まらないけど)

 

で、監督(PM:プロジェクトマネージャー)だけ変えても、

実際に仕事する(プレーする)メンバーの技術力が足りてなかったら、

いつまでもモノは出来上がりません。

 

もちろん変化のためにそういう選択はありだし、

戦術そのものが間違っていたら変えたほうがいい場合も多々あります。


ただ、なんか日本では監督は全権持ってて、選手の日々の成長から戦術、戦略、移籍(加入)に勝敗まで全ての責任が監督1人!みたいなイメージがあります。

 

でも実際にはチームが勝てないのは「チーム全体の責任」です。

(当たり前)

 

監督さえ変えたら全てが劇的に変わると思うのは危険だって話です。

 

勝てないのには理由はある。

 

でもそれは

 

選手もだし、コーチもだし、監督もだし、クラブフロントもだし、

全部に責任がある、と思っています。

 

その中で最終的に勝敗の「責任を負う」のは監督の役割です。

 

監督って切ない仕事ですね、って思いますわ。

 

 

って事で最後にサガン鳥栖の現状について一言。

Xでも呟いたけど、

5月31日もしくは7月。

 

この時点で降格圏にいたら、、、変化は覚悟しなきゃねって思っています。

ただ現状、今解任だ、続投だ、という2択を追求するのは早計かな、と思います。

 

追加で言えば鳥栖は資金力がない。

だからシーズン中のリセットはやれて1回。

 

その1回をこの序盤で使うのはリスクが大きいなと思うわけです。

 

 

 

サガン鳥栖 vs セレッソ大阪

0−2(ブエノ、柴山)

 

レビュー全文はこちら(メン限)

 

セレッソ相手にシュート数で上回り、ゴール期待値も0.8を超えている。

全然良い試合だった、と言っておこう。

そして、福田が簡単にDFラインに下がらずに一歩止まったおかげで、香川のシュートなどをブロックできていた。丸橋らSBとCBの間を埋めるとき、埋めずに止まるとき。

この辺は改善したと言える。コンビでの崩しは止めていただけに、クリアが相手に渡ることが連続した中で、ボランチがDFラインに吸収されてしまい、ブエノの個人技に屈した。

 

なので、全然良い試合だったと言っておく。

じゃあなぜ負けたか?

ダメになったら崩れていく弱さは今年の一番の課題。

 

 

戦術的なところで言うと、

鳥栖はビルドアップ、保持型のサッカーと言われると ? が付く。

確かに美しい繋ぎやビルドアップの出口を見つけるプレーは以前より洗練されてきた。

しかし攻撃が完結したパターンを見ると高い位置で奪った時とか、

セットプレー崩れからが多い。

 

低い位置から繋ぎを含めて攻撃が完結したシーンは少ないのだ。

それには理由があって、CB同士が「隣にしかパスしない」のが一因となる。

それが出来る選手が揃っているのに、中央を縦につけるパスがない。

 

CBから出るパスは、隣のSB、逆隣のCB、降りてきたボランチ。

これがダメならGKに戻す。全部1列隣へのパスなのだ。

 

保持して低い位置から崩して攻撃を仕掛けるなら降りてきたボランチの裏を

例えばサイドハーフが使って、CBからそこに出す。

また、そこをさらに空けた位置にFWが降りてきて使う、など。

動きながらのパスの受け方と、グラウンダーで中央を縦に1個飛ばすパス。

 

これが致命的に足りない。

福田が去ってからはさらに出す位置がなくなる。

 

やらなくて良いと言ってるのか、やれないのかは知らない。

 

まだまだ厳しい試合は続くだろう。

 

ただ、僕個人の考えとしては監督は続投派。

なぜならその方が残留の可能性が高いと考えているから。

 

なぜって?

 

 

相手に合わせて戦おうとしてるから。

 

優勝するには「横綱相撲」が必要だが、残留するには「カメレオン」が必要。

 

鳥栖は相手に合わせてスカウティングして、しっかり守備もリトリートして、

去年みたく「攻撃のための守備だぜいうぇい!」ではなくなっている。

 

そのスカウトの結果の落とし込みにこだわりすぎたり、

準備しすぎて、失敗したらへこむメンタルだったりがまずいだけ。

 

去年までと同じこと繰り返して負けてるわけではないしね。

あと強いとこにしっかり負けてるだけだし。

 

というのが僕の考えです、はい。

 

思った以上に柔軟だし、思った以上に守備を大事にしてる(今年は)

 

それが悪い方向に出てるってのが皮肉すぎて辛いですが。

リバプール vs マンチェスターシティ 1-1

 

この試合で、背番号3を付けた31歳の日本人はフル出場。

ファンが選ぶ「MVP」にも選ばれた、まさに獅子奮迅の活躍を見せた。

 

得意の守備では「デュエル王」の名に恥じぬ勇猛果敢なアタックを何度も見せる。

秀逸なのが、相手がボールをコントロールする瞬間には強くいき、

ボールが支配されそうであればウェイトしながらコースを切る。

 

一人で広い中盤を任されているにも関わらず「時間」の使い方がとてつもなくうまい。

それにより味方と連動した守備が可能となり、自身や、味方が奪い返すシーンを何度となく作りだした。

 

これは信頼関係によるものが大きい。

 

遠藤なら相手の「時間」を止めてくれる。

そう信じれるから彼がアタックした場所にソボスライやマックアリスターという世界の名手が安心して近寄れる。

 

なぜなら彼のそばに居れば「不安定なボール」がこぼれてきて、カウンターのチャンスとなるのだから。

 

相手のチャンスのはずなのに、自軍にとって「おいしい」ボールにしてくれる存在。

それが遠藤だ。

 

さらに攻撃に移った際には実に丁寧な右足インサイドでのパスを供給。

変なことをしない。

 

これも信頼を生む。

 

彼は確実に周囲の味方に届けてくれる。

しかも自分が苦しい状況(敵に囲まれている)をいとわないので、

相手を引き付けた状態で、楽な状態の味方にボールが渡る。

 

その「楽な状態」となっている味方を探すのが抜群にうまい。

バックパスだけではなく斜め前でも逆サイドでも、FWでも。

 

誰か楽な状態になっている味方が居ればそこに届ける。

 

インサイドキックで。

 

彼は努力家だ。

秀才タイプには見えない。

 

しかし、本当にすさまじい事をやってのけている。

 

いくつあっても称賛の言葉は足りない。

前半終了間際の縦パスや、ロングパスを出しながら奪われたシーンでも、

「自分が奪い返せば問題ない」と言わんばかりに

 

デブライネから、ロドリから、ボールを狩ってしまうシーンはもはや爽快だった。

 

今後日本代表の「アンカー」はハードルが上がるだろう。

何せ攻守に「世界最高」の1戦でこれだけのインパクトを残す選手がいるのだから。

 

そして、遠藤を超える選手が易々と出てくるようになったとき。

その時、日本はW杯の「上」を目指している、のだろう。

 

それにしてもこの試合の遠藤のインパクトは凄すぎた。

見ていない人はぜひ遠藤のハイライトだけでも見てほしい。

 

 

そしてサガン鳥栖に言いたい。

 

河原よ!遠藤になれ!!

 

福田よ!堀米よ! マックアリスターになるのだ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サッカーコラム

 

『プロとは?』

 

サガン鳥栖 vs サンフレッチェ広島の試合に思う事。

 

みなさんプロと言うと何を思いますか?

 

凄まじい技術を持った職人。

誰にも出来ない技を見せるスポーツ選手。

心に響く名曲を生み出すアーティスト。

 

確かにそれもプロです。

ただし、そのプロの仕事を支える多くの仕事がある。

 

たとえばLiveなら照明の人、演出を作る人、スケジュールを管理して、

いろんな人の予定を調整して、ひたすらにその華やかな舞台の準備をする人。

 

多くの「仕事」はそういった「当たり前の単純な事」をしっかりとやり続けた上に成り立つもの。

 

サッカーの試合では11人のプロが11人のプロと戦う。

とんでもない技術を持った選手がいる。

 

でも、試合のほとんどはその技術を出せる時間は数分もない。

そして、彼らが輝くためには、「その手前の誰にでも出来る仕事」をしっかりとこなした上にある。

 

サラリーマンと同じだ。

 

靴を磨いておく。

朝は挨拶をする。

ちゃんと時間通りに出社する。

言われた事にしっかり反応する。

 

そういう「誰でも出来ること」の積み重ねの先に信頼や結果が生まれる事がある。

才能や技術や知識の差などは、その当たり前という「土台」がなければ虚像に過ぎない。

 

ほとんどの人が”才能”という謎の壁を感じて、

虚像に対して、そこには届かない、と落ち込むものだ。

 

だけど、「普通のこと」「誰でも出来ること」をしっかりと全力で

やり”続ける”こともまたプロの仕事だ。

 

 

サッカーも同じだ。

 

誰にも出来ないプレーに憧れるのは分かる。

しかし、誰でも出来るプレーを「やり続ける」ことが出来る選手も評価すべきだ。

 

それもまた素晴らしいプロの姿勢だ。

 

先日の鳥栖は当たり前のプレーをやり続けていた福田を外した。

特別な左足を持っている手塚を投入した。

 

その結果「土台」がなくなった鳥栖は、特別な才能を発揮する場面が生まれることなく敗れた。

 

 

広島は全員がしっかりとプレーし続けた。

特別な選手と思われていた大橋や満田は実はゴールをしていない。

 

 

「普通のこと」を軽んじる事は罪深い。

 

 

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