刺繍教室☆2012年度の年間賞発表! | 暮らしを彩る刺繍

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刺繍デザイナー 土田真由美のブログ兼ホームページ(旧 Nui nui 生活 in NY & TOKYO)
刺繍教室(MAYUMI TSUCHIDA Embroidery & Needlework)を主宰しています

☆刺繍教室 2012年度の年間賞発表!☆


つい先程、本年度最後のレッスンが終了致しました。

生徒の皆様、お疲れ様でした。そしてありがとうございました!


昨日、皆さんの作品を画像で一通り眺めていたのですが、個人差はありますが、着実に上手になっているなぁ、と思い、とても感慨深かったです^^


そして突然思いついたのですが、折角なので「年間賞」を選考してみてはどうか?と考えた次第であります。

レッスン中は、特に中盤以降はバタバタしている為撮影が難しく、本当はもっと素敵な作品が沢山あるのですが、今回は画像に残っている作品のみの選考に限定致しました。

そして、NY教室の生徒の皆さんの作品も、途中までは拝見していたのですが、最近は拝見していない為、今回は外しています。

以上、ご了承の程、宜しくお願い致します。


また、画像見直しの結果、以下の作品を月間賞に追加致します。

・ラッキーモチーフのコースター(K.Oさん作、2月のテクニック賞)

・バタフライのエコバッグ(M.Kさん作、3月のデザイン賞)

・動物の刺繍のパソコンカバー(C.Hさん作、4月のテクニック賞)

・アネモネのファイルカバー(R.Iさん作、8月のテクニック賞)


選考方法

月間のテクニック賞・デザイン賞の中から「総合的に完成度が高い作品」を1席~3席まで選んで点数化し、その合計点で大賞・2席・3席を決定する。

※本来は作品の「オリジナル性」を重視して選考すべきではありますが、皆さんまだ指導を受けて1年未満ということで、今年度は「完成度」を重視して選考致しました。


選考委員

土田(刺繍教室代表)、杉野(刺繍教室副代表、NY教室講師)

江口(WA MUSE代表、元森山多喜子先生のアシスタントでNHK文化センター青山教室講師)


選考結果

3席は以下の2名です。



Nui nui 生活 in TOKYO


R.I さん作:アネモネのファイルカバー(8月のテクニック賞)

※刺繍部分はヨーロッパのフリー図案


講評

刺繍部分(アウトラインS)の美しさが際立っており、糸の引き加減とピッチが図案の雰囲気に丁度合っています。

ファイルカバーの仕立ても丁寧で、土台の英字プリント布の文字部分の見え方が、右下の円形レースの配置と上手くバランスが取れています。

円形レースも手づくりで、手を抜かずに作られている面が非常に良いです。




Nui nui 生活 in TOKYO


・S.Yさん作:テディベアの円形バッグ(9月のテクニック&デザイン賞)

※刺繍部分はアメリカのレッドワークの本からの図案


講評

バッグの形が秀逸です。サイドにポケットも付けられており、非常に工夫されています。

(本人も言われていましたが)伸びどめテープを使用すればもっと円形の形が綺麗に出たと思います。

刺繍部分の引き加減とピッチが適切で、バッグの雰囲気に合っており、持つだけでお出かけが楽しくなるような素敵なバッグに仕上がっています。



続いて第2席です。



Nui nui 生活 in TOKYO


・C.Hさん作:動物の刺繍のプリンターカバー(4月のテクニック賞)

※刺繍部分は青木和子先生の本の図案のアレンジ


講評

文字の配置バランスに非常に気を配っており、ストライプ布の雰囲気と合わせて、非常にまとまりのある作品となっています。

クロスステッチ部分の引き加減も均一で整っており、仕立ても細部まで丁寧です。

スワンのポーチ」も同票でしたが、図案の配置が工夫されていたこちらを2席に致しました。



そして大賞



Nui nui 生活 in TOKYO

・H.Hさん作:プレッツェルのバッグ(12月のテクニック賞)

※刺繍部分はフランスの刺繍本からの図案


講評

刺繍部分と仕立て部分、すべての部分において非常に完成度が高い、素晴らしい作品です。

まず刺繍部分は裏糸の処理が非常に丁寧にされており、それが表面の美しさににじみ出ています。

曲線部分も滑らかで、顔の表情も細かく綺麗に出ており、レッドワークのお手本になるような仕上がりです。


仕立て部分(ミシン)についても、特に持ち手部分のミシン目の乱れが一切なく、非常に縫い目が綺麗です。

バッグ底も縫い難い形ですが、非常に丁寧に縫われていました。

形も使いやすい大きさで、とても素敵なバッグに仕上がっています。


☆☆☆


以上になりますが、皆さん参考になりましたでしょうか?


まず刺繍部分についてですが、いつも細かくさせば良い、ということではなく、図案の雰囲気や刺す素材に合わせて、ピッチや引き加減を適切に調節する、ということが非常に大事で、その辺りは私と江口先生の見解は同様です。

今回入選した4点はすべて、その点が優れています。

内3点はアウトラインSで刺した作品になりますが、すべて同じピッチで刺している訳でなく、曲線のカーブの強さに合わせて緩急をつけて刺してある為、全体を見た時により滑らかで勢いのある感じに仕上がっています。


そして仕立て部分についてですが、プロの世界では仕立て部分を含めたものを「刺繍」とみなし、表から見えない部分、細部までチェックされ、完成度を判断されます。

この点においても、私と江口先生の見解は同様です。

そして実際、仕立てが丁寧にされていないものを長期間使用していると形が崩れてくる、という面もあるので、最後まで手を抜かずに丁寧に仕上げましょう。



今回、本当に私の思いつきで突然行った選考になるので(すみません。。。)、さらっと流し読みして下さいね。

私の指導法における改善点を見つける、というか、頭の中を整理する為に行った、ということです。


そして来年度ですが、個人的にはやはり「オリジナルティ」の高い作品がもっと拝見出来たらいいなと思っています。

日進月歩(もちろん私も)で頑張りましょう!!!



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