3Dプリンタデータについては有罪でしたが、「デコまん」という作品を展示したことについて「わいせつ物陳列」問われた部分は一部無罪でした。
この判決を受けての満面の笑顔!逮捕されても、有罪判決を受けても「空気を読まない」ろくでなし子は幸せそうだったというバズフィードの記事にある通り、幸せそうなろくでなし子さん。
出産したばかりのろくでなし子さんは、今や自宅のアイルランドから、夫のマイクさんと共に東京高等裁判所に帰省。マイクさんはウォーターボーイズという世界的に有名なバンドのミュージシャンです。
そして、弁護団には、森友学園の籠池さんの証人尋問でもお馴染みのヤマベンこと山口貴士弁護士が!
弁護団はヤマベンほか6人の合計7人の弁護士です。
おや???
もしや、この弁護団の中には、、、
毎日新聞の記事には僕も写ってました。
てなワケで、ろくでなし子さんが最初に逮捕された、平成26年の7月から弁護団に参加していました。地裁の判決も一部無罪でしたが、高裁の判決も一部無罪で、また判断の中身も興味深く。
なぜだろう。なし子さんと会うと、そして弁護団のみんなと会うと、普通に楽しくて、翌日とかむっちゃ仕事がはかどる。
まだ、最高裁での完全無罪に向けて闘いは終わりませんが、この裁判について少し懐かしい思い出の場面。
検察官が「わいせつ」だと主張する、なし子さんの「デコまん」という作品、「わいせつ」かどうか裁判官が見なきゃしょうがない。でも法廷で見せたらそれが「わいせつ物陳列」になる、、、という検察官のトンチンカンから、東京地方裁判所の第一審では、「デコまん」はうやうやしく木箱に入れられて、上にかぶせられた風呂敷をバサッと外して「いざ、御開陳〜」でした。
平成27年4月の法廷でしたが、その時も、<ろくでなし子公判>木箱の中はという記事が弁護士ドットコムニュースで配信されました。
そんなこんなで一審の東京地裁の裁判官は、女性器を象っているから女性器なんだけど、色を塗ったり装飾をしたりして、およそ女性器だとはわからないから「わいせつ」ではない!と判断し無罪にしたのですね。
ところが、控訴審の東京高等裁判所の裁判官は、結論としてはデコまんは「わいせつ」ではないとしながらも、一審の裁判官の見方は違う!というのです。
女性器だけれど、色や装飾があるからというのは、「心の目」で見すぎというのです。要するにそんな風に見てしまうのは、「知っている」からそう見てしまうだけで、まず人は、ソノモノを目で見るのでしょうと。まずは「デコまん」ソノモノを見て見ましょうと。
ジッと見て見ましょう。
ジッ。。。
そして結論は、、、
長時間観察したって女性器には見えないじゃん、、、という結論でした。本当に判決文では「わいせつだ!」という検察官主張へのダメ出しとして、「長時間観察し続けたとしても」「社会の平均一般人にとって」女性器だとは認識できないと書いてました。
要するに、心の目で見すぎるから女性器だと言われれば女性器だと思い、そして、「わいせつ」だと思い込んでしまうと。何も知らずにパッと見たら、「ナニコレ」じゃんと。
なし子さん、なんと、「ナニコレで逮捕」されていたのです。普通に見たら女性器だとも認識されないものなのに、「わいせつな女性器だ!」と、二重にも三重にもおかしな理由で逮捕されていたのです。
刑事訴訟法の199条2項には「罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」がなければ裁判官は逮捕状を出せないと書いてあります。
裁判官、ナニコレ!で逮捕状出したの?
「デコまん」をガン見せずに、警察からの「コイツはこんなヤツですぜ、、、」みたいな前情報ばかりを心の目で見すぎたんじゃ。。。
気をつけなければ心の目。