銭号じゃない銭子だよ | みさきのミニ盆栽遊び

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4月12日にセンシリンの鉢に
ついてアップしましたが
ちょっと続きの話です
 
向かって右は
センシリンセイといういわゆる
シナ鉢と呼ぶ中国古鉢の落款
 
向かって左の印は
常滑の窯屋さんが使う
センシリンセイに良く似た落款
この落款の右側の2文字
銭号と読めますよね?
 
なのでこの落款が押された
常滑の窯屋さんの鉢を
世間では銭号(ぜにごう)と呼びます
銭号と読めるからそれが
広まっちゃったんでしょうね
 
しか~し
この落款はセンシリンセイです
漢字だと銭子製 
銭号(ぜにごう)ではなく
銭子(せんし)なんです
 
落款は色々な書体が使われますが
この銭子製の落款は篆書(てんしょ)
という書体が使われています
 
そこで登場するのがこちら
篆刻字林という篆書体辞典です
印鑑を彫る時に使われるもの

 
 

この本を見るとわかりますが

篆書はいくつも字体があり

しかも印鑑を彫る人が

アレンジを加えたりして

表現が変わるようです

 

例えば「銭」の欄はこちら

 
 
続いて「子」
矢印の字が号に似てますね
これが銭子が銭号になっちゃった
原因です
 

 

続いて「麐」この字は
パソコンで見つけるのが
大変な字ですが調べると
麒麟の麟と同じ意味の様で
「麟」りんの文字を見ると
良く似た字がありました
 
 
最後は「製」
 
以上辞典で見ても
まったく同じって訳じゃなく
篆書ってほんと難しいですね
 
この辞典は某鉢職人が
落款を判読する時の為に
買ったんですが
以上の様にまったく
同じではないから
なかなか判読は難しいです
 
 
 

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