ヨニに連絡を貰って
急いで病院に駆けつけると
テミンは左足にギブスを巻いて
ベッドに横たわっていた

俺の顔を見るなり

「パパ!会いたかったよ」

そう言うと、大きな声で
泣き出してしまった

そういえば、テミンと顔を合わせるのは
2カ月ぶりだ

今まで、こんなに
テミンと離れていた事はなかったから
きっと不安で仕方なかったのだろう…

俺はベッドの側に近づいて
テミンを抱き締めた

テミンは、俺の腕を掴んで
必死にしがみついてくる

「パパ…パパ…」

久しぶりに聞いたテミンの声が
こんなに俺を求めて呼ぶ声だなんて…

「テミン…ごめんな
   寂しい思いをさせたな」

もう少し
テミンに会いに行ってやれば
こんなことには
ならなかったのかもしれない

「ユノ  」

名前を呼ばれて
振り返ると、ヨニが立っていた

「テミンの怪我は、どれくらいなんだ?」

「左足のくるぶしの骨を骨折してるみたい
   ギブスで固定して、とりあえず
   二週間入院して様子を見る事になったわ」

「二週間も…」

テミンを見ると、まだ泣いたまま
俺にしがみついている

「テミンが
    あなたに会いに行くと言って
    聞かないから
    思わず、叱ってしまって…」

ヨニの目にも、涙が溜まっていた

  「やっぱりテミンは
      あなたが恋しくて仕方がないみたい

      だから、お願いがあるの
      入院してる間
      あなたの時間をテミンに貰えないかな」

ヨニに言われなくても
それは俺も考えていた事にだった

「わかってる
    明日は会社を休んでテミンに
    付き添うよ」

それから
俺は病室を出て、チャンミンに
連絡を取ろうとしたが
忙しいのか、中々通じない
    
仕事中だから仕方がない
何度目かで、やっと通じて
事情を説明して
しばらくテミンについててやりたいと
チャンミンに話した

もちろん、快く承諾をしてくれて
ほっと胸を撫で下ろした

ただ…

電話を切った後に
何となく不安が過ぎった

チャンミンの声の響きが
何時もよりも…
寂しげに聞こえた気がした