２０年前のジャケット

さて、私の仕事で一番多いオーダーは洋服のお直し。そしてその次に多いのが今日ご紹介する古い服のリメイクです。
今日のオーダーは２０年程前に着ていたという紺色のノーマルなジャケット。襟がフードになっているところがちょっと変わってますけど...

これ、いわゆるビフォーの写真です。リメイク前は割とカッチリしたデザイン。

後ろから見るとこんな感じです。
肩パッドも入っているし、裏地も地味目の同系色。
さぁ...どうしようかなぁ...
実はこの時間が私の一番好きな時間。お客様のイメージを頭で思い描きながら、生地を選んだりします。このお客様はかわいらしいのが好きで、今までシャツのリメイクやワンピースのリメイクを頼まれてきましたが、思いっきり好きなように遊んで！と言ってくださいます。だから遊びます。













そしてこれがアフターの写真。紺色でわかりにくくてすみません。

裏地は同系色ですが、白と紺の水玉模様にしました。
肩パッドを外して、わかりにくいけど肩にタックを取ってカチッとしたイメージから柔らかいイメージに変えました。






金ボタンはすべて外して、コート風に首元にタグを付けてボタンはこの１つ。裾は開いたままAラインで着れるようにしました。
着るととてもかわいらしいラインが出てわかりやすいんですが、私が着て撮るのも恥ずかしいので今回はこれで...







袖口と裾は、裏地と同じ生地で短いフリンジを作り、ちょっとだけ別布が覗くように...
切りっぱなしでルーズな感じを出しました。

古い服でも捨てられないものってありますよね。例えば柄が気に入っていたり、思い出が詰まっていたり。そんな服を生まれ変わらせてみんなが喜んで着てくれる...
とても嬉しい仕事です。