塗るボトックスではなくて、打つボトックス | 美容外科開業医の独り言

美容外科開業医の独り言

美容医療とは人間愛!という信念で仕事をしている美容外科医のブログです。
レーザーなど最新の美容情報や普段の診療で感じたことなど、ぼやきを交えながら書いていきます。
外見だけではなく心も綺麗になり、自信が湧いて幸せになれる、そんな美容医療を目指しています。

今回、新しい機械を導入しました。
特殊な薬剤をエアコンプレッサーの力でメソセラピーとして導入する機械です。
メソセラピーとはフランスで始まった方法で、皮膚の浅い部分に細かい針を多数刺入、多様な薬剤を導入するものであり、疼痛対策なども含む幅広い適応があり、本場では大学などでも行われています。
日本では殆ど脂肪溶解注射の同義として行われている感がありますが、本来はフェイシャル、スキンケアに優れた効果があるものなのです。
特殊な機械を使うことで、ごく微量ずつを顔全体に細かく注入でき、均一な効果を得られます。
先日からボトックス(詳しく言うとヨーロッパ製のボトックスであるディスポート)を導入する試みをしています。まずは身内に実施しましたが、皮膚が引き締まってきて非常に良好でした。
一般にボトックスというと筋肉を麻痺させることで表情じわを取る治療になりますが、このメソセラピーによるボトックスは表情を作る筋肉には注射せず、あくまで皮膚の中に注入します。塗るボトックスのような感じで、それと比較にならないほど効果は大きいものです。
数年前から日本でも一部実施されていますが、それらとはボトックスの配合や注入方法も異なり、より安全に痛みが少なく治療できるような印象です。
もともとメソセラピーで有名な韓国のドクターに教えてもらった方法で、何度も訪韓してやっと知った情報ゆえに、あまり詳細にお話しできませんが、その効果には大きな期待が持てると感じています。
もう少し検討したら本格的に開始する予定で、今はごく一部の患者様にテスト的に治療を始めたばかりです。