海外の美容医療機器業者からの最新情報は | 美容外科開業医の独り言

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美容医療とは人間愛!という信念で仕事をしている美容外科医のブログです。
レーザーなど最新の美容情報や普段の診療で感じたことなど、ぼやきを交えながら書いていきます。
外見だけではなく心も綺麗になり、自信が湧いて幸せになれる、そんな美容医療を目指しています。

昨日は、昼・夜ともにレーザー会社、それも海外からのアポイントが立て続けにあり、苦手な英語かつ専門用語での会話ということで、ぐったりでした。
ただ、海外からの情報というのは、まだ日本ではほとんど知られていない話が多いので、非常に有益であり、時間を何とか作って面会できるようにしています。
昨日も新しい情報てんこ盛りです。1社は脂肪融解として、脂肪細胞膜からの脂肪滴を漏出させて減量する機器のプレゼン、もう1社は以前より臨床を検討している特殊な超音波導入とプラズマ波によるフラクショナル治療のデモンストレーションでした。

さて、
ここから先の話は医療だからではなく、多分ほとんどの業種の人が海外と折衝する時に感じている当然の事と思うのですが、我々医師はビジネスとして外人さんと接することが少ないので、国が違えばどう変わるのか、ビジネスの違いは理解できていません。
そんななか、海外の業者と討論したり機器購入などの話をすることが多くなり、最近強く感じることがあります。

それは、日本人と違って自分の会社の機器の性能を素晴らしいと言い切り、かつ理論的矛盾をつついても、(私の英語がつたないためか)スルーされたり、全く違うことを説明し始めたりすることが当たり前なことです。違うよと遮っても、話を止めてくれないこともしばしば。イヤイヤ待て待て!という感じで、討論するのですが、自分の言いたいことを言ったらそれで終わり。こちらの意見を聞いていないような印象を受けるのですが、案外数ヶ月後に、こちらが言っていた理論を巧みに自社のプレゼンに取り入れ、さも当然と以前から知っていたかのように話を始めることがあります。その上、転職して別の会社に行くと、がらっと意見が変わることもあり、前の会社の時はこう言ってたじゃない?と言うと、この機器は素晴らしくて云々とまたこちらの意見を聞かずに主張が始まります。日本では医師が話をすると、(例えそれが間違っていても)業者さんはYESマンになって聞いてくれますが、海外の業者はむしろ医師の意見を否定して自分の主張を繰り広げます。それがまた理論的には間違いだらけなのは愛嬌です。
最初は、???だったのですが、最近は慣れてきて、文化の違いと思って主張は聞くものの、頑として私も主張を展開し、聞き入れるまで話してしまいます。言いたいことを言わない日本人ってこういうことなんだなと妙に納得しているこの頃です。
私は医者のくせに機器の理論などを理屈をこねて話すのが好きなので、いつも海外の業者さんと熱い戦いをするのですが、そのぶん良いことが沢山あります。
(間違ったことであっても)主張すれば、最初は聞いてないようでも、一旦耳を貸してくれるとより濃い討論ができ、内緒の話や開発中の機器の内容まで教えてくれることもしばしば。
特に開発担当の人とお話をすると、新しいコンセプトを教えてくれたり、また今後開発する機器について話そうと言ってくれたり、最近は本当に面白いです。
単にこんな機械が欲しいなと希望を言うだけよりも、機器の周波数・波長やシステムでこんなものがあればこんな事ができるはずと具体的に言う方が、その意見を取り入れてくれて、様々な新しい機器を作るサポートができるのです。

物理、化学、生物....
この仕事をしていて、医者はやっぱり理系なのだ!とつくづく思います。
でも、やっぱり英語も重要....