若々しい顔貌・綺麗な顔貌を作る:注入剤のセミナー | 美容外科開業医の独り言

美容外科開業医の独り言

美容医療とは人間愛!という信念で仕事をしている美容外科医のブログです。
レーザーなど最新の美容情報や普段の診療で感じたことなど、ぼやきを交えながら書いていきます。
外見だけではなく心も綺麗になり、自信が湧いて幸せになれる、そんな美容医療を目指しています。

週末の土曜日はヒアルロン酸で国内承認を取得したジュビダームビスタを販売するアラガン社のセミナーに参加してきました。
ブラジルからDr. Mauricio de Maioが来日し、5時間にも及ぶセミナーにてプレゼン・注入方法などについて講演してくださいました。
同社から招待された150名を超えるドクターが全国から参加したそうで、非常に盛大な会でした。
内容的には少量のヒアルロン酸にて綺麗な顔貌を作っていくための解剖・理論に基づいたテクニック解説で、近年世界的に主流となりつつある手法の一つです。
以前は局所を膨らませるだけの注入法であったものが徐々に面として全体を注入する手技に変化していき、近年は顔の加齢変化を理解した上で、自然に若く見えるように、綺麗に見えるようにと注入法は発展してきました。
頬を主とした注入と、さらには顎にも注入をおこなうことで、Vシェイプ・ハート型の顔貌を作ります。
頬への注入法は比較的浅い層に少量の注入手技でしたが、ヨーロッパ系の医師は深い部位(骨膜上)に注入をおこないます。アジアのドクターもやや深い部位に比較的大量注入をおこないます。医師それぞれの考え方の違いはありますが、基本的には加齢によってボリュームをなくした頬骨の部分を持ち上げたり、引き上げたりということが主眼という点では共通です。
今回は極少量を浅い部位・頬骨に沿っての注入でしたので、数ヶ月後もその効果が持続するのかという点や、やや頬外側への張り出しが強く、アジア人には適合するのかという点が気にはなりましたが、今後の診療に大変参考になりました。

顎への注入は現在当院ではレディエッセで実施をしています。顎の加齢変化を考えるとヒアルロン酸にて修正した方が良い変形部位もありますので、このあたりは今後はまた適応や組み合わせなどを考えて応用していきたいと思いました。
実は2009年に顎への注入によって若く見せることができるという発表を海外でさせて頂いたのですが、当時はあまり反応が良くなく、ちょっとがっかりだったのですが、今では頬への注入と合わせて顎への注入という手技が広く普及してきたようです。またもう一度このあたりは検討していきたいと思います。

アラガン

講演会の後は仲良しのドクター達と飲みに行き、四方山話。。。。

そして日曜は、当院で導入したマイクロプラズマ&高圧超音波導入機器レガートのミニセミナーで講演。小さなセミナーでしたが、実際に機器に触り使用法を説明するという実践的なセミナー。
広範囲な傷跡やケロイドの治療に非常に有効であり、またニキビ&ニキビ痕の治療にも優れた結果を出せます。

さて今週水・木曜日は日本美容外科学会(JSAPS)が開催されます。前日夕方は評議員会に出席し、学会期間中は2つのシンポジウムと1つのランチョンセミナーで講演、座長も一つ務めさせて頂く関係上、9月2日午後から4日までの2日半、休診となります。ご迷惑をおかけしますが、ご了承ください。