高性能スキャナーによるレーザー照射〜新しいたるみ治療〜 | 美容外科開業医の独り言

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美容医療とは人間愛!という信念で仕事をしている美容外科医のブログです。
レーザーなど最新の美容情報や普段の診療で感じたことなど、ぼやきを交えながら書いていきます。
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コロナウィルス流行で先行きの見えない日々が続きますが、クリニックは予約状況、来院数とも以前と変わらない状況になっています。但しきちんと感染対策をして診療はしております。もちろん絶対に大丈夫とは言いません。少しでも安心して受診頂けるよう様々な対策を施しています。

さて、
ここしばらくテストしていた新しいハンドピースの購入を決定しました。
昨年から本格的に使用を開始した口腔内からなどの粘膜照射レーザー手技であるスムースリフトの効果をさらに上げるべく開発されたスキャナー付きハンドピースです。フォトナ社のSPダイナミスという最上位機種に搭載可能なスキャナーの一つなのです。最近、この機器の廉価版が登場し皮膚領域では差が少なくなっていたのですが、このハンドピースを用いる照射法が出るからこそ、下位機種を出したのかなという感じで真打登場です。
これでやっと、ホームページにスムースリフトのページを作れるかな。
今までたるみ治療ではサーマクールやウルセラなどかなり痛みを伴うのが問題で、安全のために麻酔をしっかり効かせることが出来ないというジレンマがありました。この新しいスキャナーは麻酔塗布でも安全に照射できますので、痛みがかなり抑えられます(もちろん少しは痛みはあります)。Er:YAGという普通なら皮膚表面を焼いてしまう波長の光ですが、特殊な照射時間とコンピュータで制御された精巧な照射パターンによってカサブタなど作らずに皮膚へ熱を伝えます。
直後には十分熱が伝わった証である皮膚の強い張り感が出ます。触ってもはっきり分かるほどで、もちろん時間と共にその硬さは収まっていきますが、今までの機器にない表面の張りの強さです。
フェイスラインの引き締めに有効です。また口腔内照射も同日にできますので口周囲のたるみにも効果を出せるという、一石二鳥。
もちろんウルセラやサーマクールのような深い層へのアプローチではないので、張り感を伴う引き上げということでダイナミックな動きではありませんが、皮膚の収縮は分かりやすいです。医学的には直後の皮膚の一次収縮と、時間をかけて組織が再構築される二次収縮がその機序です。

さて、このレーザー機器、きちんとデータを出すためのモニターを募集予定です。
詳細は後日。