スペイン出発前の最後の仕事 その11. | 水谷孝のブログ「つれづれなるままに」

おはようございます!

 

みなさんご機嫌いかがですか?

 

前回からの続きです、、、

 

前回のブログでお話したように、何と退職当日の朝、痛風発作の劇痛と共に目覚めたのです。

 

しかし当時(36才でした)は、体は丈夫で健康そのものだったので(少なくとも自分ではそう思っていました。)、医者に行ったこともなければ(最後に医者に行ったのは、中学一年生の時でした。)、中学一年生の時以来、血液検査もしたことがありませんでした。

 

なのでまさか自分の尿酸値(痛風の原因)が正常値をはるかに上回っていたなんて、想像もしませんでした。

 

想像もしなかったくらいですから、まさかその時の足の劇痛が、痛風発作だったなどとは知る由もありませんでした。

 

それ以来年々痛風を悪化させてしまったのです。

 

年々痛風を悪化させた原因は大きく分けて二つありました。

 

一つの原因は、当時の僕は、すでに鍼灸学校を卒業して、国家試験にも合格して、鍼灸師(しんきゅうし)の資格を持っていたのですが、鍼灸学校時代からの勉強嫌いのせいで、痛風に関する知識をほとんど持ち合わせていなかったため、その時の激痛が痛風発作によるものだと知ることが出来なかったことでした。

 

なので痛風発作後も、僕の好きな食べ物で痛風を悪化させる食べ物(例えば、痛風に一番悪いエビ、カニなど)を平気でそのまま食べ続けていたのです。

 

これが痛風を悪化させた第一の原因でした。

 

もう一つの原因は、いつものように医者に行かずに、自分のエネルギーで治そうとしたことでした。

 

僕は、中学一年生の時に心臓発作を起こして死にかけたことがあるのですが、その時に心臓の専門医から「小児性心臓弁膜症」という診断を受け、全ての運動を禁止されたのですが、それほど重かった心臓の病気を、医者の指示を無視して、走って治してしまった経験があったので、その時からどんな病気でも、医者に行かずに自分一人の力(エネルギーの力で)で治すことにしていたので、退職当日の痛風発作も、医者に行かず薬も飲まず、いつものように、自分の力(エネルギーの力で)を使って、一人で治すことにしたのです。

 

初めての痛風発作の時に、すぐに医者に行って診てもらっていたなら、すぐに痛風と診断され、痛風のための薬を出してくれていたと思います。

 

もしもその時(今から34年前)から正しい薬を飲み、食事制限もきちんとしていたなら、コントロールが難しいと言われる痛風でも、それほど悪化はしなかったと思います

 

話しを34年前の退職当日に戻しましょう。

 

退職当日の朝、左足の(よく外反母趾が出るところです。初めての痛風発作は、この場所に出ることが多いのです。)劇痛と共に目覚めた時、あまりにも痛みが強すぎて、床に足をつくことができませんでした。

 

普通の日でしたら、「立つことが出来ないのだから、仕事に行くのは無理」と判断して、そのままベッドで休んでいたでしょう。

 

しかしその日は最後の日です。

 

這ってでも行かなくてはと思いました。

 

しかし這って仕事に行くわけにはいきませんから(笑)、母に松葉杖を2本買いに行ってもらいました。

 

けっきょく腫れあがった左足にはスリッパを履いて(とても革靴など履けませんでしたから。)、右足には革靴を履いて(当時はせめて片足だけでも革靴を履かなくては、と思ったのですから、変に几帳面すぎて笑ってしまいます。笑)松葉杖を2本使って、「痛てて、痛てて」と言いながら(笑)、新幹線に乗って宇都宮まで行ったのでした。

 

そんな姿で出勤したのですから、もちろん全員が驚いていました。

 

何しろ前日まで健康そのものだったのですから、一夜明けただけでそんなひどい状態になるなどとは、誰も想像出来なかったと思います。

 

ではなぜ健康だった体が、突然そんな状態になったのか?

 

当時はいくら考えても、一夜明けての突然の痛風発作の原因がわかりませんでした。

 

しかしスペインで開業して、多くの患者さんたちを診るようになって、多くの人に同じようなこと(突然病気になること)が起こっていることがわかりました。

 

原因は、定年退職して、長年の緊張が解けたことが、突然病気を誘発していたことがわかりました。

 

僕のケースは定年退職ではありませんでしたが、川崎で広域暴力団の「稲○会山○一家」と戦ったり、経験がないまま宇都宮にホテルを建設してオープンさせたり、2年半の間ずっと強い緊張が一日も途切れることなく続いていたので(僕自身はあまり緊張を感じてはいないつもりでしたが、体は頑張って耐えていたのだと思います。)、退職の前日の夜、「やっと全て終わった。これでスペインに行かれる。」と思い、急にホッとしたと同時に、久しぶりにリラックスして眠りにつきました。

 

強い緊張が急降下で緩んだせいで、それまで強い緊張のせいで抑えられていた痛風発作が、僕が眠っている間に火山のごとく爆発したのだと思います。(定年退職して気持ちが緩んだ途端に、病気になる人たちと同じように、、、)

 

続きは次回のお楽しみに!

 

それではまた来週の金曜日にお会いしましょう!

 

みなさんお元気で!

 

スペインのイルンより心を込めて、、、

 

水谷孝