スペインバスクからこんにちは! その4.34年前にオペルカデットを買ってからの状況 | 水谷孝のブログ「つれづれなるままに」

みなさんこんにちは!

 

ご機嫌いかがですか?

 

34年前のスペインは、まだまだ他のEC先進国(ドイツ・フランス・イタリアなど)の影響をほとんど受けていなかったので、政治・経済、生活習慣、市民の民度など、全てにおいて、良くも悪くも昔ながらの(フランコ独裁政権の頃からの)スペインが続いていました。

 

例えば、政治家や財界人たちの汚職・収賄はものすごく、日本人の想像を遥かに超えていて、ゼロが2つか3つ多いレベルです。(この悪習は現在も続いています。)

 

日本の政治家や財界人が1千万円単位の汚職・収賄をしたなら、スペインでは最低でも10億円単位でしますし、多くの政治家や財界人は平気で100億円単位の汚職・収賄をします。

 

スペインでは数年前に、国のトップの前国王(フアン・カルロス)の金銭的スキャンダル(100億単位)がニュースになりました。

 

こちらの王家は、日本の皇室とは全然違うのです。

 

酷さのレベルがあまりにも酷いので、「実直・誠実」が当たり前の日本人の僕としては、呆れるを通り越して、もう笑うしかありません。(笑)

 

僕が来た34年前の車にまつわる事情も、現在とはだいぶ違っていました。

 

車事情で34年前から現在までの34年間の間に大きく変わったことは三つありました。

 

一つ目の大きな変化は、前々回のブログでもお話ししましたが、1996年頃からEC国内の運転免許証が、EC運転免許証に統一されたので、EC加盟国内であれば、このEC運転免許証で、どこでも自由に運転出来るようになったことです。

 

二つ目の大きな変化は、34年前の1990年頃は、まだまだ夜間に路上に駐車していた車から「ラジオカセット」が盗まれる事件が、ほぼ毎晩のように発生していたのですが、2000年以降は、他人の車から物を盗む泥棒が、嘘のように撃滅したことです。(僕自身、ラジオカセットを4回盗まれました。)

 

現在では車から何かを盗まれるということは、まずありません。

 

そういう意味では良い時代になりました。

 

三つ目の大きな変化は、僕がイルンに来た1990年頃は、まだイルンには路上駐車専用のパーキングメーターというものが存在しなかったので、イルン市内全域の好きなところに無料で、路上駐車できたのですが、これも1998年頃から変わってしまいました。

 

まず最初に、イルンの中心部の路上だけに、初のパーキングメーターが設置されたのですが、それから徐々に、中心部の外側の路上にも、パーキングメーターが設置されるようになって、2003年頃には、イルン市内のほぼ全域の路上に、パーキングメーターが設置されてしまいました。

 

なので、路上駐車に関しては、僕が来た34年前(1990年)のイルンは天国でした。(笑)

 

ここで、今では笑い話しなのですが、34年前にオペルカデットを買った時に「ラジオカセット」を盗まれた時のお話しをしたいと思います。

 

僕が「オペルカデット」に試乗した時に、車内を見回して、最初に気がついたのは、「ラジオカセット」が取り外し出来るようになっていたことでした。

 

「どうしてラジオカセットが取り外せるようになっているんだろう?」と不思議に思ったので、妻に通訳してもらい、店員さんに「どうしてラジオカセットが、簡単に取り外し出来るようになっているのですか?これでは簡単に盗まれてしまうのではないですか?」と、聞いたのです。

 

その時の(妻に通訳してもらっての)店員さんと僕の会話が次のようなものでした。

 

店員さん「ラジオカセットを盗む泥棒がとても多いので、夜間に車を駐車して家に帰る時は、ラジオカセットを家に持っていくために、取り外せるようになっているのです。」

 

僕「逆じゃないですか?ラジオカセットが夜間に盗まれやすいのであれば、ラジオカセットを簡単に取り外し出来るようにするのではなく、泥棒が簡単に盗めないように、固定してしまえば盗まれないでしょう。」

 

店員さん「以前は固定していたのです。それでもほとんどの車からラジオカセットだけが盗まれたのです。だから取り外せるようにして、夜間は家に持って帰れるようにしたのです。もちろん被害は減りました。」

 

僕「?????」

 

というやり取りだったのですが、日本で育った僕は、車からラジオカセットが盗まれる、などという話しは信じられなかったので、オペルカデットを買ったその夜に、ラジオカセットを外さないまま、家の前の路上に一晩中駐車したのです。

 

翌朝、車に乗ってみると、見事にラジオカセットが盗まれていたのです。

 

「店員さんが言ったことは本当だった!」と思っても後の祭りでした。

 

すぐに新しいラジオカセットを買いました。

 

二度と同じ過ちは繰り返すまいと思い、その日の夜は、ラジオカセットを取り外して、家に持って帰ろうと思ったのですが、いちいち家に持って帰るのも面倒だったので、泥棒の目に触れなければ、盗まれないだろうと思い、その夜はラジオカセットを、運転席のシートの下に隠して家に帰ったのです。

 

翌朝、車に乗って、ラジオカセットをシートの下から引っ張り出そうと思って、手をシートの下に入れてみると、そこにあるはずのラジオカセットが、消えてなくなっていたのです。

 

さすがに「これは筋金入りの泥棒だ、、、」と思いました。

 

すぐにまた新しいラジオカセットを買いました。

 

今度はラジオカセットを家に持って帰ることにしました。

 

1ヶ月くらい毎日家に持って帰っていたのですが、ある日「もうそろそろ、ラジオカセット泥棒も、この車にはラジオカセットはないと思ったに違いないから、もうラジオカセットを家に持って帰らなくても、盗まれることはないだろう。」と思い、再びラジオカセットを車に置いたまま、一晩中路上駐車したのです。

 

翌朝、車に乗ってみると、見事にラジオカセットは消えてなくなっていたのです。

 

ここまで何回も見事に盗まれると、怒りを通り越して、ラジオカセット泥棒たちの(当時何人くらいのカセット泥棒がいたのか知りませんが、、、)泥棒魂というか泥棒精神というか、そういうものに感心してしまいました。(笑)

 

続きは次回のお楽しみに!

 

それではまた来週の金曜日にお会いしましょう!

 

みなさんお元気で!

 

スペインのイルンより心を込めて、、、

 

水谷孝