質問「いつまで貼るの?ハイドロコロイド」 | 文京区小石川 もものマークのクリニック 院長ブログ

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文京区春日駅最寄りの形成外科・皮膚科のクリニック。
湿潤治療、シンプルスキンケアのこと、もっと皆さんに知ってほしい♪

 

■てしまクリニック 年末年始休診について

●12/29(金)午後~1/4(木)

上記の期間、休診いたします。年始は1/5(金)より通常通り診療いたします。

 

こんにちは。

もものマークのクリニック 院長てしまですニコニコ

 

前回記事の、続きのお話。


育児講座の参加者アンケートで、こんな質問をいただきました。


Q. 講座の中で、キズパワーパッド(ハイドロコロイド)は適宜交換が必要だというお話がありました。それでは、どのくらいの程度になれば、保護は貼るのが不要になるのでしょうか。汁が出なくなったときなのか、傷が乾燥したときなのか?

ご返答お願いできればと思います。


これ、とってもいい質問!ひらめき


まず、講座を聞いていない皆様におかれましては、こちらの記事をご覧ください指差し



湿潤治療では、キズの表面に皮膚の細胞が増えやすい環境を整えるため、程よい湿潤環境を維持するのがキモです。


結果、キズの表面に表皮の細胞が広がり、外界と皮膚内部とを隔てるバリアが再生し「キズが治った」状態になります。


「治ったキズ」からは汁が出ることが無くなり、表面も乾燥します。


実は、この状態になると、キズパワーパッドなどのハイドロコロイド系保護剤は、その粘着力が仇となることが少なくないのですアセアセ


治りたてホヤホヤのキズ表面の細胞は、非常にデリケート。場合によっては、ハイドロコロイドを剥がす刺激のせいで、せっかく出来たバリアが「ベリッ」と持っていかれてしまうこともゲッソリ


だから、ハイドロコロイドを剥がしたときに大切なのがキズの表面をよく観察してみること」


触っても湿っぽさがなく、表面が乾燥しているのであれば、ハイドロコロイドのやめ時かもしれません。


ただし、ふさがりたてホヤホヤのキズの表面は先ほどもお伝えしたように、まだまだ弱々しくて、カサつきやすく、それこそちょっとした刺激にも負けてしまいます。


ワセリンを塗って乾燥や摩擦を和らげたり、粘着力のない保護剤(普通のカットバンなど)で表面を覆ったりして、守ってあげたほうが良いこともしばしば。


そうこうしているうちに、キズの表面は日にち薬で丈夫になり、多少の刺激ではびくともしなくなります。


とはいえ、キズの深さによって、そこに至るまでに要する時間は様々。


どうしたらいいか困るときには『キズ治療のプロ』でもある形成外科医相談して、対処法を相談することをおすすめします。

 

とても便利なキズ手当グッズ。

上手く利用して、快適なキズケアライフを送ってほしいなあ

と、湿潤治療推しのわたしは思うのでしたニコニコ