【かわら版インタビュー】~NPO法人有終支援 いのちの山彦電話~(1/2) | 武蔵野市市民活動かわら版のブログ

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武蔵野市市民活動推進課と協力して、武蔵野市の市民活動を楽しく元気にするグループです。

「ボランティアというのは、やってあげるのではなく、自分の生活の中に心の豊かさを得るものではないかと思います。」


第13回 
NPO法人有終支援 いのちの山彦電話
電話相談員は匿名で対応する為、今回のインタビューにご協力いただいた3名の方は、イニシャルにて表記させていただきます。




聴き手:
活動のきっかけについて教えてください

Iさん:
この電話相談は、25年前に「医学と宗教を考える会」(医師、看護師やソーシャル・ワーカー、宗教家、市民による)から生まれ、理念として「人はそれぞれ最期までその人らしく生き続けられるように」という願いの「有終支援」が原点となっています。

聴き手:
電話相談は主にどのように利用されていますか?

Nさん:
今は様々な方が色々な相談で利用されますが、心の病気の方が多いです。また、人間関係の希薄さが目立つ時代という事もあり、誰にも話せない想いをここでなら話せるという場所になっています。私たちは、医療や法律について一切お答えはできないので、「傾聴」という技法で、電話をかけてくれた方の気持ちに寄り添って相談を聴いています。

Iさん:
2014年から、対応時間を12時~20時(月~木曜日、金曜日は22時まで)に延長したことで、さまざまな生活形態の方からの利用が増えています。また、東北支援の電話相談も(岩手・宮城・福島限定)フリーダイヤルで受けています。

聴き手:
この活動を通じて感じるやりがいは何ですか。

Yさん:
日々の暮らしの中で辛い時や行き詰まった時、誰かに話すことで気持ちを整理したり、心を少しでも軽くしたりできるよう援助し、明日を迎えてもらえたらという思いで取り組んでいることです。

Iさん:
ある日受けた電話で、「ありがとうございました。身の置き場が無くて、たらたらと話し続ける私の話を、この山彦さんでゆっくりと根気強く聴いてくださったお蔭で、主治医から、やっと対面カウンセリングの許可がでました!」という言葉をいただきました。それを聴き、胸一杯に良かったぁと、心でハグし合いました。未知で顔の見えない「山彦電話」の出番。繋がれば、紆余曲折、時間がかかっても風穴が空いて心に緩みができ、ホッとされていると実感できた時です。私は多くの気付きと自己を深く知る機会もいただいています。

(1/2) 後半につづく