南ア大会を振り返るには早いけど | タダのブログ:ネット内外からいろいろと

南ア大会を振り返るには早いけど

日本代表の南ア大会へのチャレンジが終わった。

遅い時間にもかかわらず、近年まれにみる視聴率だった。
それだけ国内がサッカーに熱狂してた。
時々、バーでサッカー見てるときに「にわかうぜぇ」なんて言葉を耳にすることがあったけど、僕はにわかでもいいと思う。

僕がサッカーを見るようになったのは、J1開幕のブームのとき。
埼玉から引越してきた友人が浦和ファンというだけで、浦和ファンになった(友人がレッズの話ばかりするのがうるさかったのもある)。そして、僕らは、しょっちゅうウイニングイレブンで遊んだ。指にタコができても、ウイイレ。夜遅くまでウイイレ。

キャプテン翼とは違う、リアルなサッカー。
オーバーヘッドシュートはそんな頻繁じゃないし、目に見えるドライブシュートは無かった。
けど、日本にできた新しいプロスポーツを楽しんでいた。

そして、アメリカ大会のアジア予選。
いわゆるドーハの悲劇。
深夜にも関わらず、テレビの前に釘付けだった。
涙するイレブンにもらいなきしたものだった。


そして、フランス大会。その時すでに2002年の日韓共同開催が決まっていた。
フランス大会で本戦出場を決めないと、本戦経験の無い国が開催国になる、という屈辱があった。
その時、僕はホテルの料理人で、先輩と夜遅くにTVの前で酒を飲んでいた。
予選突破の時、ゴールまであと少しの岡野の動きにはヤキモキさせられたものだ。
それも、予選突破したことで、帳消しになったけど。
それから僕はイタリアに料理留学した。
なので、フランス杯はイタリアのBARで観戦した。
1勝も出来ず3連敗。得点は中山の1点だけ。
誰も日本なんて応援してなかったけど、
「7番のヤツ(=中田)はいい動きだね」
なんて言われて嬉しかった

その後、レッズが2部落ちした時は、海外オファーもあった小野が残留を宣言し、涙した。
1年後、そのレッズもJ1に戻り、小野はオランダリーグで頭角を現した。
彼の活躍に大興奮したもんだ。
トルシエジャパンは、コンフェデレーションズカップ(六大陸間王者選手権)で、準優勝。
決勝戦のフランス戦は、とにかく日本の守備は何とかなる!あとは得点!!なんて思ったものだ。

その心配も2002年の日韓大会では払拭できた。
ベルギーに引き分け、ロシア、チェニジアに勝利。
開催国なのでシード扱いだったとはいえ、快進撃だった。
稲本の2得点、今でも忘れない。決勝トーナメント、トルコ相手に力不足が露呈。
トルシエの解任。3バックの限界。

次の2006年ドイツ大会。監督はジーコ
僕は、中野にちょっと広い部屋を借り、友達を集めてプロジェクターで試合を観戦していた。
オーストラリアがアジア枠に入り、その結果、アジアの枠が増えたんじゃなかったかな。
フランス大会の時ほどの心配も無く、3大会連続の本戦出場。
緒戦オーストラリア、中村のゴールで先制したものの、怒涛の3失点。
クロアチア相手にスコアレスドローでブラジル相手に1-4で完敗。
中田が横たわってるシーンが印象的だった。
開催国だった2002年。ホームならいい勝負が出来ても、アウェイならフランスの時と何も変わってないのか…と悲しくなった。

そして、今大会。
今まで散々だったから、「せめてアウェイで1勝できれば」と思ってみてた。
始まる前まではあんまり気合いが入らなかったけど、始まってみれば、地上波でやった試合の6割近くは見ていた。
南ア大会の前までの親善試合ではなかなか勝てない代表の試合ばっかりで苛立ちもたまっていた。
とにかくフォワードがいない。
予選の時は岡崎が調子良かったけど(確か2009年代表ゴール得点王だったけ?)、そんな岡崎もパッとしなかった。日本の選手は周囲を生かすのは上手いけど、じゃ、誰が決めるんだ?ってところの答えが無かった。
矢野が呼ばれた時もどうかしてる!て思ったもんだ。矢野もいい選手だけど、ジュビロの前田や、鹿島の興梠、横浜Mの山瀬など点につながる選手を呼んでほしかった(田中達也も好きなんだけど、怪我があったからね)。山瀬は…レッズ戦のキレキレのイメージが強くてね(苦笑)
にしても、岡田さんの相変わらずのメンバー選定。期待も何もない人選。
これで戦うには本田、松井のスタメン起用、俊輔を外す勇気が必要だな、と思ってた。
そして、岡田監督が思い切った起用をしてきたので、心底驚いた。
岡田監督下での松井は、後半30分あたりでスーパーサブ的な起用しかしてなかったじゃん。
他には、阿部をアンカーの位置にいれてきたこと。彼のフィードや献身的な守備を考えればアンカーの位置はピタリとくる。特に代表では。
カメルーン戦では少ないチャンスをものにできた。
本当にこれが大きかった。流れにのれた。
オランダ戦は1失点したものの、あのオランダの出来なら十分勝機があった。
中村(俊)と、中村(憲)を間違って投入したってのはあったけど、それでもいい勝負だった。
そして、デンマーク戦の快勝!日本国中が歓喜の渦に沸いた(視聴率64.9%だって?!)。

今思えば、十分過ぎる出来だったと思う。
正直、パラグアイには勝ってほしかった。勝てたと思う。
最後のPKだって、中村(憲)の方が先だったんじゃない?とか思うけど、それも「たら・れば」の世界だし、選手も最高のパフォーマンスをしたんだから、今は「ありがとう」の一言しかない。

それにしても、最初にも書いたが、「にわかファンが増えた、と嫌な顔をする人が一部にいるのが残念でならない。
相手国の選手を知らなかったり、有名な代表選手しか知らないようなにわかファンが増えたけど、俺はそれでいいと思ってる。だって、最初は誰もがにわかファンじゃん?
サッカーの観かたが詳しい人が、今まで費やしてきたお金や時間は相当なものだと思う。俺も全然知らないことばっかりだし、詳しい人の話を聞くと勉強になるし楽しい。
けど、戦術も分からなくても、選手が分からなくても、あれだけ騒いで、あれだけ熱狂して感動するのは自由だと思う。試合後の長谷部じゃないけども、これを機にJリーグにも興味をもってくれれば何よりだし、地上派の枠が増えてくれたらいいな、と思ったりもする。
うちは、試合の日は結構出かけてるコトが多いのでスカパーに入ってないのです…。なので浦和サポを名乗る資格が無いと思ってますし、こんな人間が言うのもどうかと思いますが、Jリーグも面白いですよ~っと。
せっかく、サッカー見てて楽しかった!と思ってる人が、地元のJのチームを応援してみると、また違った楽しみが見えてくるかと思います。