腸内細菌と好き嫌い | ~原点回帰~

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いらない思考や思い込み、余計な執着を手放して 『原点回帰』 しませんか?

腸内細菌の事は、あまりにも膨大な内容になるために書くのを避けていましたが、最近特に質問が多いので、抑えておいて欲しい部分に要点を絞って極簡単に書かせていただきますね!

 

先ず、一言で腸内細菌と言っても、民族差・地域差、さらには同じ家庭内で暮らしていても個人差が激しいために、一人ひとりが千差万別で全く同じ腸内フローラを持つ人は二人と存在しません。

 

とりわけ日本人には炭水化物や海藻類を分解する能力が高い腸内細菌を持つ人も多く存在すると言われていますが、日本人でもそれらの分解能力が低い人もいれば、外国人の中にも日本人よりも海藻類の分解能力が高い人も、もちろんいらっしゃいます。

 

また、日本人の約80%が牛乳などの乳製品にたいする耐性がないとも言われています。

 

腸内細菌の種類や数も個人差が激しくて、少ない人では100種類、多い人では3000種類、数的には100兆個の人もいれば1000兆個の人も居ると言われています。

 

そして、この腸内細菌の種類や数によって、分解出来る食べ物の質や量が大きく変わってきます。

 

日本には、『食べる事をやめました!』と言って、何年も固形物は一切口にすることなく、毎日『青汁』だけを飲んで元気に暮らされている方もいらっしゃいますが、ほとんどの人はそんなことをすれば栄養失調で死んでしまうと思います。

 

特に覚えておいて欲しいことは、人間は食物繊維(セルロース)の消化酵素は持たないため、どれだけ沢山の野菜など(細胞壁がセルロースで出来ている植物)を食べても小腸では消化吸収することは出来ません。

そのため、噛まずに飲み込んだもやしやえのき、ひじき、トマトの皮・・・キリがないですが、これらのものはそのままの形で排泄されていることがほとんどです。

 

これらは、大腸にいる腸内細菌によって分解されて吸収されます。(草食動物と同じ原理です)

 

もちろん個人差はありますが、ほとんどに於いて子供の間は腸内細菌の種類も数も不安定で、セルロースの分解能力が極めて低いことが多いです。

そんな子供に『体にいいから食べなさい!』と言って無理やりセルロースに包まれた植物を食べさせれば、子供は嫌々食べるためにほとんど噛まずに味わう事なく素早く飲み込んでしまいます。

そうして消化されずに消化管を通り過ぎる際、固いセルロースが腸壁に傷をつけてリーキーガットへと繋がっていってしまいます。

 

子供のうちは、知識よりも感覚が優れているので『自分に必要な食べ物』が『好き嫌い』として感覚的に判っています。

子供に、嫌いな物を無理やり食べさせても体には吸収されずに、逆に腸壁に傷をつけて病気に繋がる可能性が高くなるだけです。

 

アウエルバッハ神経叢という小腸の内在神経を傷つけることで、アレルギー・膠原病・パーキンソン病・・・等、様々な病気が発症するとも言われています。

 

言わば、『好き嫌い』は腸内細菌からの信号なのかも知れません。

が、その『体に必要な食べ物』を欲する感覚を鈍らせてしまうのが砂糖と間違った知識だと思います。

 

子供が熱を出せばすぐに病院に連れていき、処方されるがままの抗生物質を体内に入れてしまいます。

そんなことをすれば、せっかく増えかけた善玉の腸内細菌がまた全滅してしまいます。

 

腸内細菌の種類が多ければ、それだけ多くの食べ物に対応できます。

 

腸内細菌が多くて活発に働いてくれれば、ほとんどのビタミンB群や、人間には合成能力はないといわれているビタミンCまで乳酸菌が作ってくれます!

 

逆に、自分の消化酵素や腸内細菌に分解能力のない食べ物を食べても何の栄養にもなりません。

 

テレビや雑誌の健康講座に振り回され、『健康の為に嫌いな物まで無理して食べる』のではなく、自分に合った自分だけのスペシャルメニューで『本当に美味しく感じる食べ物』を食べる方が、よっぽど健康への近道だと思いますよ(*^_^*)