監獄船トリー・バーチ | ワールズエンド・ツアー

ワールズエンド・ツアー

田中ビリー、完全自作自演。

完全自作、アンチダウンロード主義の劇場型ブログ。
ロックンロールと放浪の旅、ロマンとリアルの発火点、
マシンガンをぶっ放せ!!

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刻まない時の部屋、終わりだけが視線の先で手を振って、
逃れようもその術などなくて、茫漠たる刻が在る、
思わば孤立の地平に過ぎぬ、思わば四季すら感じぬ場所で、

吠える犬もいなければ、吠えるだけの狗に見張られ、
ときに憶えもなく笑顔による横暴に、眉のひとつもしかめずに、
不敵な笑みさえ浮かべる日々だ、焼けた鉄をその背に突かれようとも、

青みのなかを自在に舞う、魚たちや鳥たちと、追い回しては笑顔に充ちた、
奇跡の時間を取り戻そうと、囚われしも変わらない、
ただひとつの願いは自由、生きしのかたちに正否はないと、

灰色に囲まれて、見上げる碧みが小さくも、
ナイフの気分を胸に抱く、やがては再び狂い咲こうと、
いつか触れた恋人の、頬の温度はただひとつ、
砂漠ばかりが世界を覆う、それでも舌には刃物の錆びが残ってる、

太陽なんて落としてやれって、ダーツに見立てて投げつけた、
あのナイフの手触り覚えてる?
青みに刺さる鳥の背で、僕らはずっと飛び続けてた、
その日はきっとくるはずと、監獄船で含みの笑みさえ浮かべてる、


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photograph,text,illustration by Billy.