ただ生きる、生きてゆく、そこにどれくらいの傷が用意されているでしょう、
ただ生きる、生きてゆく、そこにどれくらいの孤独が待つのでしょう、
いつかそれを知るときが、あなたにだってくるのでしょう、
出会えば別れ、酷く泣いてはまた笑う、儚くも美しい、
醜くもたどたどしい、未知へと歩く以外にないでしょう、
その身を焦がす熱に苛立ちながら、
その身を削る氷の刺に貫かれ、
永久の眠りにつくまでは、小さな小さな物語を紡ぐでしょう、
呼吸を続けているうちは、仄かな明かりを探すのでしょう、
黄昏れる、その日まではそればかりが続くのでしょう、
美しいものはそこかしこに溢れていても、手を伸ばせば暗闇すらも触れるでしょう、
大地には花が咲く、それがどうしたというのでしょう、
やがてそれは枯れゆくサダメ、理想を語るもそれは寝言のようだと歎く日さえもくるでしょう、
その日までは生きるのです、聴きたい歌がないのなら、口ずさめばいいのです、
終わりまでは生きるのです、まるで酷い、笑えない冗談だと笑い飛ばすことができるなら、
君はそのとき、負けなかったことに気づくのでしょう、
生まれたことに意味なんてないんです、意味を持たず花が咲くよう、
意味をもたず枯れさえするよう、それでも命がある間、
ただただ呼吸を続けるのです、意味を欲しがる、それは人があまりに脆く、
なにかにつけて理由ばかりを探したがるだけ、
神様なんて便利なものは、この世界に存在しません、
同時にやはり君が生まれた、それにも意味などないのです、
“くだらない冗談だ”そう君がいつかは笑う、その日がくるのを待つのでしょう、
illustration and text by Billy.