92歳の現役保育士が伝えたい親子で幸せになる子育て(大川繁子)



栃木県足利にある、

モンテッソーリ、アドラー、リトミックなどを取り入れた私立保育園の、おばあちゃん先生の本。


内容は、子育て中の保護者向け。優しい語り口調であたたかみのある文章、読みやすい。


園は「自由に生きる力を育む」方針で、縦割り、自由保育。するかしないかについて(例えば遊びもだし、昼食のタイミングなども)子どもが自分で選んだり考えたりすることを第一にしている。


子どもに命令しない。1人の人間として対等に関わる。

強制、強要しない、やるかやらないか、自分で考えて決める。失敗から学ぶ。などなどー。


情熱をもって保育の仕事をして60年の超ベテラン先生の言葉は、もの凄い説得力。


いわゆる普通の保育園から、良いと思った考えかたを取り入れて、方向転換されたこと、素晴らしいなあ、と思う。



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こういう園、増えてきてるとおもうし、個人的にとても好きだけど、やっぱり敷地の広さってかなり大事で、空間的なゆとりがなければ、なかなか難しいよなあっておもう。。。



そして、こうやって幼児期に自主性を育んでも、学校教育で叩き潰される現状も、あるよなあ。。。結局出る杭は打たれ、どの子も同じ型にはめていく。(型にハマりきらない子は、発達障害。)

先生たちが頑張っていても、正直日々の過酷な業務でもう手一杯なところがあったり、何しろ今までの画一的な教育から脱出するのは、かなり大変。古い考え方がまだまだ蔓延っている。結局は、教育者自身が受けた教育がそうだし、教育とはこうあるべき、だとか、ねばならないにとらわれている、ってこともある。


結局国としては、表向きでは、自主性が大事とか言ってはいるけど、実際は自分で考えて行動できる人間が増えると困るってことなのか??って気がする。おとなしくて、上に言われたことに何の疑問ももたずにハイハイと従う、扱い易いニンゲンを量産したがっている?と思えてくる。





私はこういう園で、育ってみたかったなあ。。。そしたらまた、何か、違っていたかなあ???