逆浸透膜浄水器を選ぶ際に | F.O.E. to F.O.E.

F.O.E. to F.O.E.

Friend or Enemy から Friend of Earth な生き方へ。
人も動物も植物も鉱物も、地球から生まれてきた細胞には
すべてとつながり合える記憶が刻まれているはず。
登山・ガーデニング・健康オタク道などつれづれに。

原発事故による放射能汚染の影響で
逆浸透膜浄水器を取り入れる方が増えているようです。


原発の事故以前から、浄水器ビジネスは水物商売ともいわれ、
何十万円もするような高額な商品や
よくわからない効果をうたったものなど
さまざまな商品がありました。


その中で逆浸透膜は、理論的にもしっかりしており、
今回の事故がきっかけで、放射性物質の除去への一定の効果が、
実験により証明されたことは、朗報と思います。


私は2年ほど前から逆浸透膜浄水器を

そして1年半前からは蒸留水器を併用していますが
当時選ぶ際にはとても悩みました。


水業界で昔から論争になっているのが
ミネラルも取り除いた純水は、
水のうまみ成分であるミネラルがないのでおいしくない、
また体のミネラルを奪うので体に悪い、という
活性炭・中空糸膜濾過式の浄水器業界の持論と、
水に含まれているミネラルは、人体には有効活用できないので
入っている意味がない、という逆浸透膜式の
浄水器業界からの反論です。


しかし、この原発の事故による放射能時代、
人体に有益なミネラルは残すが、
放射性物質だけは選択的に除去するなんて
都合のいいことは難しいのではないかと思われるので
原発事故以前はともかく、これからは
膜の穴よりも小さい分子は、一切合財取り除くという
逆浸透膜の方が安全かもしれません。

ミネラル不足については、爪分析の定期検査結果を見る限り、
特に逆浸透膜浄水器の影響はないように思います。


さて、逆浸透膜浄水器をこれから購入したいという方に、
私が購入した際の体験がお役にたてばと思い
気を付けたい点をいくつかあげてみました。
(特定の業者のあっせんはしておりません。)


<不純物の除去率について>

まず100%の除去率ではない、ということです。
もしかしたら初めはフィルターによっては可能かもしれませんが

フィルターの性能は劣化します。

交換時期まで100%の除去率の性能を持つフィルターはないと思います。

ですから、下記水質チェッカーで定期的に水質を測った方が良いです。

「放射性物質を100%除去できる」とだけ強調する業者には注意して下さい。


<関連記事>安全な水を手に入れる (逆浸透膜所水器の性能検証)


<水質チェッカーについて>
逆浸透膜浄水器を購入する際は、水質チェッカー(TDSメーター)が

付属もしくは別売りで買える所がよいと思います。

TDSメーターは、水中に含まれている導電物質(主に金属類などの不純物)の

濃度を測るのに使います。

このチェッカーの値が、15ppmを超えるようになった場合は

フィルターの寿命というのが目安だそうです。
フィルターの寿命は、原水の汚染度や濾過する水量により違ってきます。

実際、原発事故後から、食器を洗うのも顔を洗うのも

全て逆浸透膜の水にしたところ、私のフィルターは交換時期よりも早く寿命が来ました。


推奨されている交換時期を鵜呑みにせず、ご自分で時々測れるよう、

浄水器と一緒に、TDSメーターを販売している業者を選ぶことをお勧めします。


<本体の価格について>
逆浸透膜浄水器の性能は本体ではなく、フィルターの性能がほとんどだと
購入した業者から聞きました。
また逆浸透膜浄水器のフィルターは、国際規格で共通なので
本体のメーカーにかかわらず、どのフィルターも使用可能
だそうです。
つまり、初期フィルターのついた本体価格が20-30万円というのは高すぎ、

性能が他に比べてよい訳でもないと思われます。
これから需要が伸びて、逆浸透膜浄水器の相場は下がると思われますが
今ですと10万円前後位が、妥当な気がします。


<タンクの容量>
逆浸透膜浄水器は、水を作るのに時間がかかります。

一度タンクの水を使い切ると、またいっぱいになるまでかなり時間がかかります。
設置場所が許すなら、大きいタンクの方がいいです。
私はキッチンのシンク下の引出しに寝かせて設置するしかなかったので、
タンクの大きさに制約がありました。
タンクは個人用から業務用対応まで
かなりさまざまな大きさのものが作られていますので
そうした選択肢があるかどうかも、チェックポイントかもしれません。


<水圧についての説明があるか>
逆浸透膜浄水器は、水道の水圧を利用して水を膜に通して濾過しています。
水圧の低い地域ですと、水のできる速度がかなり遅くなるようです。
私の場合も水圧が低く、加圧ポンプを付けました。
水圧のチェックは、事前に無料で測定器を借してもらえました。
水圧は地域やお住まいの高さ(マンションなど)によって、かなり違ってきます。
浄水器の販売業者が、水圧についての知識と説明があるかどうかも、

購入前に確認した方が良いと思います。


<フィルターのみを購入できるか>
フィルターの交換は、難しくありません。

女性でも一人でできます。
フィルターが必ず業者による交換になっているところは、維持費が高くつきます。
フィルターのみ販売してくれ、なおかつ交換の仕方の
丁寧なマニュアルを付けてくれるところなら、良心的と思います。
初めに交換するときは、慣れなくてわかりづらいかもしれませんので、
電話でサポートしてくれるところが安心です。


いろいろ申し上げましたが、事故後に新規参入してきて、
商品の仲介・発送だけをしているところですと、
たとえ良心的な業者であっても、知識と経験が浅いために

何かあった時のサポートが十分でない可能性があります。


逆浸透膜浄水器の需要が拡大して浸透するまでは、
以前から良心的な商売をしていて、
設置からメンテナンスまできちんと説明できる
商品の知識と経験をしっかりもった業者を選ぶのが

安心ではないかと思います。


安全な水は生命線。
性能の良い浄水器が買いやすくなること、

それより、安心して水の飲める日が来ることを願っています。