炭酸リチウム(商品名:リーマスなど)の血中濃度測定が適正に行われていない模様です。

・・・そういえば、昨年の10月以来、血液検査をしていないな・・・

これはですね、なぜか、原則患者側が検査してくれといわないと、精神科医は血液検査をせんのです。

本来は3か月に一度くらいの頻度で血液検査をして、血中のリチウム濃度を測定しなくてはいけません。

0.5~1.0ミリモーラーが正常値(薬が効いている状態)ですが、これを大幅に超えるとリチウム中毒の症状が出ます。逆に値が低いと、薬が効いていないということになります。

第一選択薬なのに、どうしてこういうことになっているのか?

よくわかりませんが、自分の身は自分で守らねばなりません。遠慮せずに、定期的な検査を医師に依頼しましょう。

(ちゃんとした医師は、言わなくても血液検査をしてくれます。念のため)

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そう病治療薬、中毒の恐れ=半数で血中濃度測定せず―厚労省など注意呼び掛け

時事通信 11月3日(土)15時23分配信

 そう病や双極性障害(そううつ病)の治療に広く使われる炭酸リチウムについて、医薬品医療機器総合機構(PMDA)が調査したところ、患者に処方された2309例のうち52%の1200例で、一度も血液中のリチウム濃度測定が行われていない可能性があることが分かった。

 適正な濃度が保たれないと、リチウム中毒に陥る可能性があり、PMDAは薬の量を決めるまでは週に1回、その後も2~3カ月に1回をめどに血中濃度を測るよう呼び掛けている。
 PMDAは、日本医療データセンターから提供を受けた2005年1月~10年12月の診療報酬明細書を調査。炭酸リチウムの薬が処方された1200例で、血液検査の記録がなかった。

 中毒の初期症状は、発熱、おう吐、錯乱など。食事や水分量が不足すると起きやすく、他の薬が影響することもある。

 PMDAによると、双極性障害の40代の男性は1年2カ月投薬を受けた後、歯痛のため非ステロイド性の鎮痛剤を併用した際にふらつきが始まり、リチウム中毒となって入院した。
 厚生労働省の担当者は「血中の濃度測定は薬事法上の義務はないが、薬の添付文書で検査するよう書いてある」と説明。「適切に測定し、調整してもらえればリチウム中毒は予防できる。医師は注意を守ってほしい」としている。