"こころの病"研究開発室のスタッフの小林真綾と申します。
大学では心理学を専攻し、研究を通じて日本の自殺防止対策に携わりたく加入しました。
他国と比較して、日本の自殺率は高いことは明らかです。
昔、アメリカの風刺アニメで日本人のキャラクターが登場するたびに、
建物から飛び降り自殺をしていたのを思い出します。
私自身、海外に長い期間滞在しておりましたが、
「日本と言えば?」と他国の友人に問いかけると
「自殺が多い国」と連想する方もいました。
精神的な病を患っていなくとも、
誰しもが一度は「死にたい」と思ったことがあると思います。
しかし、それを実際に計画して遂行する方々は相当な心理的負担を抱えていると個人的に思っています。
日本ではこころに不調をもつ人々に対するスティグマが社会に深く根付いていて専門家のサポートを自主的に受けにくく、
身近な人に精神的な悩みを打ち明けると聞きます。
しかし専門家でない支え手がそういった悩みを聞くと
共感疲労やバーンアウトから、支え手が心理的負担を負うことになります。
そういったことから当法人の支え手の支援事業が必要だと心から感じています。
私が現在携わっていることは、当法人が開発した若者支え手支援事業の効果測定であり
自殺を考えている若者を直接的に支えることではありません。
しかし、そういった若者が真っ先に相談するであろう同世代の人々を、支援者として養成し支援を通じて負担を軽減することは
長期的に見て年々深刻化している若年層に自殺率を減らす大きな要因の一つであると強く感じています。
どうぞよろしくお願いします。
小林 真綾