青森の真性ブルースロックギタリスト《 自分史[26]》 | オカハセのブログ

オカハセのブログ

ブログの説明を入力します。


先程の記事の、上北町のカリスマロックギター弾きの名は「隼人(仮名)」店の名前は「ウッドコーポレーション(仮名)」
僕が人生で初めて出会った「彼は間違いなく天才」と思うミュージシャン(天才って極力使いたくない言葉だけど彼は間違いない)。

隣町が三沢なので「基地のアメリカ人」達が良く呑みに来る店。
実は本当はミュージシャンだけど食えないので兵隊やってるアメリカ人が多い。そういう関係上これらアメリカ人を含めた客の耳は結構肥えてます。
牛がモーモー言ってる田舎なんだけど、いいミュージシャンが多い。
正直言ってジャズメンやロックミュージシャンに関しては静岡よりもレベルも表現するエネルギーも高い。
そしてロックミュージシャンに関して言えば僕の出身地の札幌のレベルよりもずっと高いと思った。

三沢基地の外人達の間でも「ウッドコーポレーションのハヤトという凄いブルースロックギター弾きがいる」と噂になっていて、「そんな田舎の日本人のギターがどれほどのもんか」冷やかすつもりで、あまり態度の良く無いアメリカ人が聴きに来る。
最初は身体を斜めに構えて聴いているが、隼人さんが佳境に入り白目を剥きながら(⁉︎)ギターソロを弾いていると(スウィッチが入ると白目を剥く。その時の演奏は必ず凄い)、だんだん引き込まれていき、口をあんぐり開けている。
当然曲が終わると割れるような拍手。

客達は、まるで目の前でキリストの奇跡が起こっているのを見てるような顔をして、開いた口が塞がらない。

それ以前もそれ以後も素晴らしいミュージシャンを沢山見てるけど、彼ほどとてつも無いエネルギーをからだ中から放出してる奏者にはあった事がない。

隼人さんはかなり重度の躁鬱病で、その理由から不調の時といい時の落差がかなりある。
不調の時は鬱の症状が出てステージ降りた後カウンターの隅で頭を抱えている。
この人は話をしても凄く純粋な人。これに関してもそれ以前もそれ以後もここまでピュアな人にはあった事がない。当然世渡りは下手ですぐに騙されるタイプ。
だけど言葉の通じないアメリカ人とか黒人には1発で好かれる、まあこんな日本人少ないから。

青森に旅行する機会のある音楽人は一回でも彼と話しをして欲しい。
ただ純粋で天才肌なだけに空気をあまり読めない人なので、合わない人は「子供と話してる感じで」ケンカになる場合もある。
でも基本的には穏やかな人です。

もう17年くらい会っていない。

〈追記〉
この隼人(仮名)さんというギタリストは2018年7月17日に癌でこの世を去りました。












オカハセ