青森県上北町で静養《 自分史[32]》 | オカハセのブログ

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自分史[31]


青森県上北町の隣町「東北町」の「乙供駅(おっともえき)」の前にあるジャズ好きのマスターがやってる喫茶店で「隼人(仮名)」さんと待ち合わせをした。
隼人さんは店に入って僕を見るなりすぐに「お前、精神的に相当疲れてるべ?相当に疲れた目をしてるぞ。
俺には良くわかる。とにかく、暫く俺んとこで休め!」と言ってくれた。

助かった…

家に着くと隼人さんは「今、女房は入院してる。あと数日で退院だけどな。いや~癌だったんだよ」
僕は「癌は治ったんですか?」
隼人「いや~なんとか治った」

隼人さんの奥さんには、ライブハウス「ウッドコーポレーション(仮名)」に顔を出すたびに、とても良くして貰った。
気が強く姉御肌で元ヤンキーだったらしく、怒らせると怖いのですが、僕にはいつも優しい人でした。
彼女は隼人さんに「孝二くんは隼人と一緒で、生まれっぱなしの “同じ穴の狢” だね」と言っていたらしい。

「おー、孝二。これ俺が処方されてる眠剤(隼人さんは重度の双極性障害です)だけど、普通の奴は半分で効くから半分だけ飲んで寝ろ」と渡されたので、僕は素直に飲んで寝た。
僕が処方されてるのではないので、薬事法違反ですね(笑)。
半分で効くどころか、僕は30時間くらい起きなかった
隼人「おー孝二、お前だいぶまともな目になってるな。少しは疲れ取れたか?」
僕「お陰でだいぶ楽になった」

数日後、退院する奥さんを十和田市の病院に一緒に迎えに行った。
奥さんは数年前に比べてだいぶやつれた感じになっていた…
相当大変だったのだろう。

隼人さんは奥さんに「最初こいつが来た時は、随分と精神的に疲れてる顔をしてたから俺の薬を半分だけ飲ませて寝かしたんだ」
奥さん「隼人!あれ孝二くんに飲ませたの!何考えてるの、ダメだって飲ませたら」
隼人「まあ~いかべ~」
奥さん「いかべ~、じゃないよ!全く!…  孝二君、大丈夫だったの?」
僕「僕には4分の一で充分です(笑)。だけどぐっすり眠れました」

それから3人で生活します。
最初の一週間くらいは3人でごはんを食べていましたが、そのうち奥さんは「私は今、食欲がないから二人で食べて」という日が多くなりました。
時々、胃の辺りに手を当てて痛そうにしてます。彼女は勝ち気な性格なので、少々痛いくらいでそういう素振りは見せないのです。多分相当痛かったのだと思います。

そして、1ヶ月も経たないうちに彼女は再び入院することになります。











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