台本もシナリオも、その持っている世界観の受け取り方で、その表現もだいぶ変わってきます。


声優塾やワークショップの中で、私は即興性と確定性というのを重視して指導をしています。

即興とは、自分の演技ミスを取り繕うための技術でなく、
作品から与えられるイメージを演技に変換するブラックボックスだと考えているんです。

言葉を変えるなら「演者の引き出し」ともいいますね。


台本から与えられるイメージは、読む人によって、千差万別に異なるものになります。

その異なるイメージが構成されるまでの過程が、個々の演者の中での即興性なんです!

台本を読んでいるときに、即座にイメージとして興されるものになります。

この頭の中での即興が深く多く構成されるほど、役のレパートリーが広がりを見せます。

にんじんを使って、どんな料理を作るか?

肉じゃがだったり、シチューだったり、カレーだったり、ポトフだったり…。
瞬間的に即興でイメージされます。


その後に実際の調理であったり、演技が確定されます。


受け手の即興性は非常に重要なファーストステップになります。

それが遠回りになるのかどうか?
この最初のステップで決まるんです。


受け取り方を左右する即興性。

演者の訓練必須な項目です。



ってなかんじで、今日はこのへんで!