どんなにいい商品もサービスも忘れられては無いのと同じ | 老舗ニット会社三代目社長岡崎博之の自分らしく事業承継

老舗ニット会社三代目社長岡崎博之の自分らしく事業承継

東京の下町・墨田区・両国で、糸とセーターを売っている [丸安毛糸]の3代目社長です。 経営者の視点、後継者の視点、アパレル業界人の視点・・で気づいたこと、そして、自分らしく事業承継していく方法を書いています。みんなで一緒に元気になれるようにお伝えしていきます!


どんなにいい商品もサービスも、伝えられていないものは無いのと同じです。
私たちの価値を、最適に伝える方法をいつも発見します。


これは、私たちのクレド#14。

どんなにいい商品もサービスも、伝えられていないものは無いのと一緒
#エクスマ

初めてエクスマを学んだ時、このコトバと出会い、クレドにも入れて
いつも皆んなで実践していることです。


こんにちは。

展示会あけの月曜日の朝礼で、皆んなで話をしたのがこれでした。

先週の大阪展を終えて、2017年秋冬ニット展「アミトーーク」も一段落した時でした。

果たして、お客様にきちんと伝わったのだろうか。

いつも振り返るテーマがこれです。

私たちは、ブログ、Facebookなどで日々伝え続けているので、もしかして伝えることに
慣れてしまっているのではないだろうか?

「伝える」と言う行為が当たり前になってしまい、自分よがりになっていないだろうか?

いろいろやっているから、もう伝わっている。と勘違いしていないだろうか?

と言うことです。

情報量はさらにおびただしい量になり、今までは伝わっていたこと、伝わっていた方法では伝え切れなくなっているのでは?

日々忙しい中、日々情報がうごめく中、人はますます自分に関心のあることにしか
耳を傾けない。

いくら、私たちがいい情報です!と提供しても、一番に考えることはもちろん自分自身。
それで精一杯。と考えることからスタートをしないといけないのです。

展示会において、私たちが伝えたいことに、関心や興味を持っていただくこと、
そしてそれを記憶にとどめていただくこと。


こんなことがありました。


○ オリジナルの色で染めることが出来るんですか?

年月が経ち(と言ってもここ数年ですが、、、(笑))、新規のお客様が増えたり、
これから初めてニットをきちんと作るお客様が増えて、今まで常識と思って伝えていなかった、書いていなかったことがあります。

皆んなが知っていると思っていた、当たり前のことをつたえていない。
改めてそれもきちんと伝えないと、いけませんね。

プロとして当たり前だった知識やコトバではなく、もっと噛み砕いて伝えないとね。

○ ○○ってどれですか?

私たちの発信をいつも見てくれているお客様。
「ブログに書いてあった○○って、どれですか?」
「新聞に載っていた○○って、ありますか?」
発信した時点で伝わっていると思うのは大間違いです。

発信とリアルをどう結びつけるのか。 
カンタンなことですが、伝えないとわかりませんよね。

○ 前回の春夏で売れたものはどれですか?

お客様は、秋冬の素材だけを観に来るわけではありません。
そう、情報を知りに来るのです。

前回見せてもらった春夏素材、自分たちが使った糸、実際にどうだったのか、
売れたのか。他にどんなものが良かったのか。

それを踏まえて、秋冬はどんな糸が新作でどれがいいのか、、、
何で?どうしての色なのか?なぜNEW COLORなのか、、、

何故?どうして?って、気になりますよね。
それがわかると、より伝わるものです。

○ あなたはどれがオススメですか? 

ブログでニットの楽しさを発信している私たち。
「個」で発信しているブログです。
たくさんの糸、ニットサンプルがある中で、あなたが作った糸はどれですか?
企画した製品はどれですか?

そう、あなたが企画したもの、好きなものを、熱くすすめてもらったら
どうですか? 印象に残りますよね。


つまりね、、、

今書いてきたこと、どれもそうなんですが、お客様が興味関心ある情報をさがして、
それを伝える方法を考えることは、もちろん大事だと思うんですけど、
興味関心って、それぞれ違うし、結構タイヘン。

それより先に、どうやったら忘れさせないか、が一番大事なんだと思うんです。

だから、忘れさせないようにするには、どんなことをしたらいいのか。

を、考えることです。

上記のことを整理するとね、、、

○ 当たり前のこと、常識をも、言葉にして伝える。
○ 発信と現物をわかりやすく整理して伝える。
○ 情報を整理して過去の結果も正直に伝える。
○ 何故、どうして? 理由や課程を伝える。
○ 「個」の好きを伝える。

ではどうしたらいいのでしょうか。

以前は、多くのPOPを活用していました。

本屋さんやドラッグストアに商品の脇に書いてある、手書きの解説書です。
こうしたB to Cのお店だけでなく、私たちB to Bの展示会でもかつては多くの
POPをつけて解説していました。

以前は「個」を出したり、多くのPOPをつけた展示会でした。

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担当者が接客し、説明していけば不要、、、だんだん減っていき、今回の展示会でも
数枚でした。

やたら付けていたPOP全盛の時代ではないけれど(笑)、「忘れさせない」と言う
目的を持って行うことで、かなり活きてくるはずです。


例えば、、、

その時のブログアクセスが凄かった時の糸や編地には、
「あの凄いアクセス記事の糸はコレです。」
と、素直の書けばいい。(笑)

NEW COLORでは、「キレイな色が新鮮だし、こんな色のニットを着て欲しい!」と
書けばいい。

「私が企画しました。この糸は普通にいい糸だけど、この糸をわざわざこの編み方
で作っている商品ははみたことない。
私のオススメです!」
ご案内しながら、これを見たお客様は、カンタンには忘れないでしょう。

つまり、、、

後日、「あ〜アレね。」 「そう、アレです。」
で、会話が成り立つくらいの感じですかね。(笑)

POP以外にも、もちろん忘れさせない方法はたくさんあります。

お客様が後日、復習出来るようなツールを作ることも可能なはず。

さらに、SNSを使っての関係性作りは、今は当たり前ですしね。

もちろん、忘れられてはダメ!と言うことで、しつこい発信は売り込みに
なってしまうので、ゼッタイにNG。

忘れさせないような緩やかな関係性、、、、そんなのが大事ですよね。

どんなにいい商品もサービスも、忘れられては無いのと同じ

はい、その通りです。(笑)

展示会に来ていただいたお客様へのお土産は、ノベルティではなく、「忘れさせないコト」 

なんです。