触れると全員が買ってくれる糸 | 老舗ニット会社三代目社長岡崎博之の自分らしく事業承継

老舗ニット会社三代目社長岡崎博之の自分らしく事業承継

東京の下町・墨田区・両国で、糸とセーターを売っている [丸安毛糸]の3代目社長です。 経営者の視点、後継者の視点、アパレル業界人の視点・・で気づいたこと、そして、自分らしく事業承継していく方法を書いています。みんなで一緒に元気になれるようにお伝えしていきます!

こんにちは。

昨晩のTV「マツコの知らない世界」みましたか?
私この番組は好きで、よくみます。

昨晩は手芸店を全国60店舗展開する、今年61周年の「ユザワヤ」をこよなく愛する女性。ユザラー?!とか。(笑)
週5回通い、お洋服、カバン、釦まで何から何まで何でも自分で作っちゃう。

今空前の手芸ブーム。
ビックサイトで開催される日本ホビーショーには20万人の人が訪れる。

今はカンタンに釦をつける道具や、針と糸、ミシンを使わなくても接着剤で付けることが出来たり、、、道具や材料の驚くほどの進化や、カンタンに作るノウハウを教えることで、自分でオリジナルの商品を作るハードルがかなり下がって、
誰でもカンタンに作れるようになっています。

また同じような商品が並ぶ中で、自分らしさを出す為のリメイクも盛ん。
そんな、ちょっと付けるアクセサリー類もかなり充実しているんですよ〜。

私たちの糸、ニットの世界だって、元は手編み。
昔はたくさんの人が腹巻、マフラー、セーターを編んでいました。 

セーターは今のところ、接着剤では作れないから、編まないといけないけれど、先週の私たちの展示会で大人気だった、ゆび編みで誰でも10分で編めるシュシュは、ある意味かなり手編みのハードルを下げたイベントでした。

展示会明けの土日、KEITOさんが主催するイベント、「Do! イトフェス」に私たちの手芸糸ブランド、「60 ろくまる」を出展しました。

ショップありワークショップあり、のとにかく編み物をこよなく愛する人たちが集まるイベントです。
ワークショップはすぐ満席。
来る方は皆自分で編んだニットや、ニットバッグを身につけています。

{5CC1FF91-7AAA-4958-B6B9-7E404B0AF3BC}

{EDFE70AD-1A7F-4F9F-9AE1-BAAA6AB962D1}

{39BACD75-AA79-4224-8C69-BEBF867CC94C}

{667878EA-106B-40A8-9CD5-0A4A9AB04681}


会場全体に、ニット好き好き感が溢れて過ぎています。まさに、Love knit♡
真剣と言うか、一生懸命さも加わり、圧倒されちゃう。

編めない私は、残念ながら完全に場違いな感じです。
当然知っているとばかりに、編み方とか聞かれたらヤバい(笑)
そんな感じなんです。

{39BD2B76-7114-4887-9E43-0D6B06726082}



私たちの60ろくまるの糸は、いつもアパレルメーカーさんに見せてB to Bで販売しているものと同じものです。

工業用の場合は1キロ単位ですが、手芸糸のB to
C では、仕様を代えて100グラムのボールに。
可愛い帯びを付けます。

60年以上に渡り、ファンシーヤーンを作り続け今までアパレルメーカーと言う、その道のプロ用に販売していた糸を、こうして一般の方に売るブランドを立ち上げたのが、昨年会社の60周年の時。だから、「60ろくまる」。 

当然信用はあるし、ホンモノ。
これがウリです。(笑)

{1C8CA9DA-4E69-44B9-BFA6-41983DB4B6BB}

{5500DF75-DB84-4A01-8AD8-CF25744725D3}

{99638CC1-DF11-4D34-9263-48DE55245429}

{495AFFEE-E9AA-4B2B-8119-3D305C0EDF0B}


B to Bの場合は、サンプルの糸を出して製造メーカーさんで試編みして、コストを計算しながら その糸を使用するか、決めていきます。

でもここでは、糸に触れた瞬間、

「柔らか〜い!」
「軽いですね〜!」
 
そこにこの糸のウンチク、説明が加わると
すぐにお財布を出します。

そう、この糸の玉が商品なんです。
 いつもは、製品の材料。

全く同じモノですが、価値の転換なんです。

買う人、用途、、、によってこれだけ変わる。
それにね、こちらの方が高い。(笑)

お客様の反応も素直で、ストレートだから気持ちがいいです。

「こんな柔らかい糸、初めて触りました。」

そう、、、

まだまだ知らない人は多いし、伝わっていない
いい糸の存在とその価値。 

そのアルパカの空気のように軽く、柔らかい糸は、触れた方全員が買ってくれました。
 
触れると全員が買ってくれる糸

もちろん、そんな手編み大好きで、買いに来ている方と言う、極めてターゲットが明確なイベントだから、と言う理由はあるにせよ、凄いことだったと思うし、楽しいイベントでした。   

ますます、素材の大切さがわかったし、販売する私たちのファンシーヤーンの大きな自信にもなりました。 

あんなにも喜んでいただける。

もっともっと、喜んでもらえるような素材開発をしなきゃ!ってね。

価値の転換にも驚きました。
また、やっぱりターゲット。
それが大好きな人たちに向けて発進して、コミュニティを作り、そこに販売していく。
 
私たちのやることは、そこだけです。
それは、B to BもB to Cも全く同じことなんです。