母さんがどんなに僕を嫌いでも | 両親の離婚を経験した子供達へ

両親の離婚を経験した子供達へ

僕は5年前に20年ぶりに父さんと会って話をしました。自分と向き合い、家族と向き合う大切さを書いています。

●母さんがどんなに僕を嫌いでも

 

どうもです。満野和敏です。

 

公開当初に観に行くつもりだった作品があったのですが、観に行けなくて動画配信が始まらないかと待っていて今日見つけて観ました。

 

その作品が歌川たいじさん原作の母さんがどんなに僕を嫌いでも。

※このあと、ネタバレも含みます。

 

この映画はとても観たかったのでやっと観れたと思ってかじりつくように観ました。

 

歌川たいじさんとお母さんとの親子関係。

 

歌川たいじさんとおばあちゃんの他人とは思えない孫とお婆ちゃんのような絆。

 

そして、歌川たいじさんをとりまく友情物語。

 

この映画を観ている中でこのストーリーが現実のものなんだと思った時に、切なくもあり、あったかくも感じました。

 

この山積みのたくさんの出来事は、一人の少年が抱えるには大きな大きな出来事だったと思います。

 

それでも歌川たいじさんは乗り越えていった。

 

時には心を閉ざし、時には心を開き。

 

孤独を感じ、ぬくもりを感じ。

 

歌川たいじさんの進む道に待ってくれていた、たくさんの優しい気持ちの人達。

 

その人達がいたから、お母さんと向き合うんだ!そうやって決められたと思います。

 

劇中にキミツさんが言っていた

 

「我が家の家訓。理解は気づいた方からすべし。ってか理解する力のある方が先に気づくの。親とか子供とか関係なし。」

 

この言葉を聞いた時に本当にそうだなって思いました。

 

僕自身が両親と向き合う事を決めた時も、このまま両親と向き合うきっかけが親から来るまで待っていたとしたら、一生向き合う事が出来ないんじゃないか?

 

そうやって両親と向き合う事を決めました。

 

もちろん、その気持ちに至るまでに、なぜ子供の僕から両親に気持ちを伝えないといけないの?両親から僕にまずは謝るべきでしょ!!どうして僕から向き合わないといけないんだよ!!

 

そんな風に思っていました。

 

でも、僕もいつか死んじゃうから、母さんも父さんもいつか死んじゃう。

 

生きてる間に気持ちを知りたい。

 

そんな風に思って勇気を出して向き合っていったんですね。

 

母さんがどんなに僕を嫌いでも。

 

この作品を歌川たいじ少年の目線で観てもらいたいと思いました。

 

少年が母さんを悲しませたくないから作り笑顔をしていた。

少年が母さんとこれ以上いると自分が苦しくなるからと一人で暮らす事を決意した日。

生きる為にガムシャラに働いていた日。

友情に包まれてお母さんと向き合う事を決めた日。

お母さんに拒否されても何度も立ち向かった日々。

 

この全ては心の真ん中に深い深い愛情がなければ出来なかった事だと思います。

 

僕も母さんと向き合う時に何度も何度も向かい合ったから作品を観ていて思いました。

 

母さんは子供を拒否していたんじゃない。子供の受け入れ方がわからない自分を拒否していたんだろうなって。

 

ここを感じた時にとても悲しかったし、愛情表現がヘタだっただけなんだろうなって。

 

劇中でかなちゃんが言っていた

 

「お母さんって凄いと思う。だってこんなにつらくて不安な思い10ヶ月もガマンして、最後は痛い思いまでして生むんだよ。」

 

この言葉は全てのお母さんに捧げたエールだとも感じました。

 

みんな、何が正解かがわからないまま、今を生きている。

 

今を模索しながら日々を生きている。

 

その中で様々な喜怒哀楽を感じる出来事がある。

 

そして、あの時、本当はこうしたかった。本当はこうしたくなかった。

 

そうやって、後悔や罪悪感を背負って。

 

でも、強くないと生きていけないとつっぱって生きて。

 

キレイに生きていく事が出来れば、それは素敵な事だろうけど、キレイに生きていけなくてもいい。

 

正解なんてわからなくてもいい。

 

今を大切にしたい事を大切に出来る日々を1ミリでも多く、人生に織り込む事が出来たら。

 

歌川たいじさんが描いた絵本の物語、良い人も悪い人も最後は仲良く幸せに生きられる世界を。

 

この良い人と悪い人と言うのは、自分の中にいる良い自分と悪い自分を仲良く幸せに生きる事が出来るようにする事でもあるんだなって思いました。

 

最後に母さんがどんなに僕を嫌いでもに興味を持った方へ、調べる手間をはぶけるように、作品案内をしておきますね。

 

僕はアマゾンプライムビデオで観ましたが、DVDやブルーレイも発売されています。

 

 

また原作のマンガの方は映画には入りきらなかった部分も描かれているのでマンガもオススメです。

 

小さい男の子が勇気を出して母親を守ろうとした物語。この作品を一人でも多くの人に届く事を願います。