第163回「アンコンにオススメの打楽器アンサンブル」 | 打楽器奏者・嶋崎雄斗のプレイヤー日記~折れない心と折れていくスティック~

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第162回「文化祭にオススメの打楽器アンサンブル」


※2017年8月、新曲等を追記しました。
※2017年9月、更新しました。







現在5月。吹奏楽部の行事としては、吹奏楽コンクールが夏。アンコンは秋~冬。

何とな~くツイッターを読んでいると、見つけてしまった。

「今年のアンサンブルコンテストの曲はこれにします!」的な投稿。



さすがにはえーよ!!w






さて、そんなせっかちな皆様も、これから選曲しようという皆様も。

拙作の中から「アンコンにピッタリ!」な打楽器アンサンブルをご紹介!!

(どこかで演奏する時は是非教えてね♪)

※曲名リンクがあるものはyoutubeに、楽譜紹介は出版社の各曲ページに飛びます。













☆打楽器3重奏

≪神々のかけら≫
打楽器3重奏「神々のかけら」  楽譜紹介

マリンバ、ヴィブラフォン、グロッケン(+シンバル)という鍵盤打楽器のみを使用した3重奏。和音進行にクラシックとジャズの要素を取り入れ、打楽器らしいリズミックさと神秘的な雰囲気を出している作品。

難易度は高めだが、一般的な学校にある小さいサイズのマリンバで演奏でき、楽器数も少ないので非常に練習がしやすい。




≪Battle for the ground~percussive arts~≫
打楽器3重奏「Battle for the ground~percussive arts~」  楽譜紹介

鍵盤を一切使わない打楽器3重奏。マーチングパーカッションからインスピレーションを受けた作品で、隣の人の太鼓を叩くなど見た目のパフォーマンスが高い。

やや分数が足りない場合はアドリブ部分を加える事もできる。この曲も自由な太鼓5つのみを3名で使用するため、練習がしやすいのが嬉しいところ。





≪舞姫≫

打楽器3重奏「舞姫」  楽譜紹介

日本の伝統的なメロディに和楽器を組み合わせた、和風の打楽器アンサンブル。静と動の差が激しく、各パートのソロやリズムのかけあいなども面白い。

3重奏とは思えない密度の音楽になっている分、楽器の移動や持ち替えに神経を使うので、各自のセッティングがとても重要になってくる。









《ただそこにある木は》

長い時を生きた1本の木はただそこにあり続ける、というテーマで作曲をした3重奏。元々マリンバとヴィブラフォンのデュオだった曲に、グロッケンや太鼓類を加えた。

ひとつのフレーズを基準に曲を徐々に変化させるミニマルミュージックの技法が使用されており、数学的かつ自然的な雰囲気を持つ。







☆打楽器3~6重奏

≪バジリスクの涙≫
打楽器3~6重奏「バジリスクの涙」 楽譜紹介

もとが打楽器3重奏で作曲し、オプションの3パートを得意な楽器や学校にある楽器で自由に選択することで4重奏、5重奏、最大6重奏まで演奏可能にした作品。演奏技術が難しくなりすぎないよう手順や音数にも配慮している。

「コンテストは上級生3人で、コンサートは下級生も入れて5人で」といった使い方もできる。






☆打楽器4重奏

≪星空の輪舞曲≫
打楽器4重奏「星空の輪舞曲」  楽譜紹介

ドラムセットを含む混合打楽器アンサンブル。勇者と魔王の戦いの様子を描いた激しい音楽と、再び訪れた平和な世界の様子を描いた美しい音楽を1曲で味わえる。

「ゲームをクリアした後に更にEXTRAコースのダンジョンが現れた」といった遊び心を込めて作曲したため、全パートの難易度が非常に高い。





≪村雨-MURASAME-≫
打楽器4重奏「ムラサメ」  楽譜紹介

シロフォン&ヴィブラフォンのソロに、和楽器の伴奏を組み合わせた和風の作品。伴奏3名は太鼓や小物のみを使用する。

ベース音や和音がない分、伴奏のリズムが重要になり、より日本らしいアンサンブルになった編曲作品。





≪Countdown≫
打楽器4重奏「Countdown」  楽譜紹介

鍵盤を一切使わない打楽器4重奏。テーマとなるリズムをもとに、拍子が徐々に狭まっていく。太鼓ならではのギミックを散りばめたアンサンブルだ。

音価を数学的に配置した部分など近代実験音楽の要素を含み、テンポを機械的に刻むパートと掴みどころのないリズムを刻むパート、自由な10秒間など、練習しがいのある作品。






☆打楽器5重奏

≪ラミアの氷像≫

アンサンブルコンテスト向けに作曲をした5重奏。使用楽器や鍵盤の音域など、学校で揃いやすいものを採用した。

ギリシャ神話の怪物ラミアを題材にその美しさと怒りを表現しており、ハーモニーの切なさとリズムの激しさが入り混じるアンサンブル。
ユニゾン、変拍子、歌声など、打楽器に有効的な音楽効果を追求した作品でもある。








≪失われた宮殿≫(5重奏版)
打楽器5重奏「失われた宮殿」  楽譜紹介

※簡易説明は原曲の6重奏版の時に記載






☆打楽器6重奏

≪Canon fantasy≫

打楽器6重奏「Canon fantasy」  楽譜紹介

クラシックの超有名曲、パッヘルベルのカノンを打楽器アンサンブルで。美しい和音とメロディに、打楽器ならではの迫力を加えた編曲作品。

鍵盤楽器はもちろん、バスドラムやシンバルやティンパニも用い原曲よりかなり派手にしている。ちなみに動画に指揮者がいるのはコンサートの演出なので気にしないで大丈夫。





≪失われた宮殿≫
打楽器6重奏「失われた宮殿」  楽譜紹介

鍵盤3名と打楽器3名というバランスの良い作品。オルゴール風の冒頭、リズミックな5拍子のテーマ、効果音の多用など、少し不思議で面白いアンサンブル。

学校からの委嘱作品のため、6重奏の中では楽器も揃いやすい編成になっている。2015年度にこの曲で金賞や優秀賞など嬉しい賞をたくさんいただいた学校が多い。





≪フェニックス≫(6重奏版)
打楽器6重奏「フェニックス」 楽譜紹介

※簡易説明は原曲の7重奏版の時に記載







☆打楽器7重奏

≪フェニックス≫
打楽器7重奏「フェニックス」  楽譜紹介

7名という人数を活かし、鍵盤打楽器を中心にリズムアンサンブルを加えた作品。アンコン以外にもコンサートやマーチングでも演奏されている人気作。

爽快なテンポに打楽器ならではのポリリズム、綺麗な中間部など見どころも多い。変拍子の部分に4本マレットでの早弾きが一番の難所。





≪ゴールドラッシュ!≫
打楽器7重奏「ゴールドラッシュ」  楽譜紹介

やや異国風の冒頭テーマと、ファンクロック風のドラムセットのリズムで、夢に向かう採掘者たちの姿を描いたアンサンブル。ノリとしてはポップスに近い。

非常に単純な和音進行のみで作曲したとても聞きやすい曲なので、テンポをキープできるドラムが得意な人がいると安心。





≪HAPPY DANCE≫
打楽器7重奏「HAPPY DANCE」  楽譜紹介

もともとマリンバとピアノのために書かれた曲を打楽器7重奏にした編曲作品。マリンバのソロに、伴奏が6名という珍しい編成になっている。

ラテンのリズムに綺麗な和音、叙情的な中間部、ジャズワルツなど、様々な音楽を旅していくような爽快で可愛らしい曲。












以上!

曲選びの参考にしていただければ幸いです!