コースレース、運動会の徒競走、鉄道、どれもいい写真のために大切なことは変わりません。
あなた以上にあなたを感じる一枚撮ります
Take Your Light
写真家るっちーこと鶴岡です。
100人限定のお得なフォトセッションは2022年もやってます。
日曜はさいたま新都心へ。
ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムの観戦に。
駅前から黄色一色。
レースはもちろん白熱。
なんてたって、今年の夏に本場のツールを走った選手たちがやってきてレースするんですから。
しかも総合一位のJ.ヴィンゲゴーや山岳ジャージのS.ゲシュケ、そしてツール最多勝記録を持つM.カヴェンディッシュも参戦。
そして数々のレースで栄冠に輝き、今年限りで現役引退を表明したA. バルベルデやV. ニバリもやってくる。
裏方のスタッフや映像の撮影クルーもツール本番で携わってる人たちが来ている。
興行の雰囲気はありますが、メンツで手を抜かれてる感は全くありません。
コース競技を撮るのに大切なこと。
私はどんな撮影でも段取りが9割だと思ってます。
プロフィールもポートレートもスポーツも、身近なところだと運動会やお遊戯会そして鉄道も。
動く人やものを撮るとき、段取りの中でも特に大切なのが「どこから撮るか」という場所決めです。
どんな場所があるのか、その中でどれだけいい位置で撮れるのか。
ここでいう「いい位置」とは自分が「撮りたい」と思う写真が撮れる場所、という意味ね。
その撮りたいイメージとコース、周囲の建物、陽の入り方などのすりあわせをして決めていきます。
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さいたまクリテリウムはさいたま新都心駅の周辺に設置されたコースを走る自転車ロードレース。
クリテリウムとは短いコースを何周回もして競うレースのこと。
観客は目の前を選手が何度も通るので、見応えのある楽しいレースになります。
今回のコースは線路をくぐるアンダーパスやさいたまスーパーアリーナの中も走る全長3.5kmを17周、合計59.5kmを走ります。
なので観客は同じ場所で見ていても17回以上、選手が目の前を走ります。
撮るなら17回もチャンスがあるわけです。
しかし、何も知らずにむやみやたらに撮っていれば、猛スピードで通過する選手を前にあたふたするだけで終わってしまうことでしょう。
ですから、観戦しながら撮る場合で一番大切なのはコースを調べて撮影ポイントをあらかじめ決めておくことなのです。
(鉄道を撮る場合もレールで走るところが決まっているから同じです)
さて、ここを選んだ理由とは?
撮影ポイントを決める時のポイント
自転車ロードレースを始め、マラソンやウォーキングイベントで公道をコースとして使うことはとっても多いです。
その場合は交通規制が敷かれ、場所によっては危険回避のため一般客の観戦禁止エリアも設けられます。
もちろん観戦禁止エリアに入って撮るのはNGです。
そんなイベントで推しの選手の姿を撮りたい、友達が出ているから撮ってあげたい、そんなときにどう撮影位置を決めればいいのか。
ポイントは
① レースのセットや地域のランドマークと一緒に撮れる場所
② カーブの外側
の二つです。
まずは当日のコース図を確認しましょう。
公式サイトに行けば掲載されています。
こちらが今回のコースと観戦エリア。
黄色い線は選手が走るコース、緑は観戦エリア、青は招待席や有料チケットのエリア、そして赤が観戦禁止エリアです。
なので普通に観戦する場合は緑のゾーンから選ぶことになります。
折り返す道は手前と奥の車線の両方を通りますのでシャッターチャンスが増えますよ。
この中から①と②を満たす場所を探します。
まず①です。
背景にコースを象徴するものが入る場所、その地域のランドマークになるような場所があれば、被写体と一緒にそれも入れて撮るとその大会だからこそ撮れる写真になります。
このコースで地域のランドマークとして被写体になりそうなのはさいたまスーパーアリーナ。
アリーナの中もコースになっていて選手が走って行く珍しいパターンです。
しかしここはパス。
写った背景がさいたまスーパーアリーナとわかるほど引いて撮ることができないからです。
次にレースを象徴する何かを入れるならば、スタート/フィニッシュのゲートやゴール1km手前のフラムルージュのゲート、後はアンダーパスを上がってきたところにある山岳ポイント(マップのさいたまるしぇの車椅子マークのあたり)が候補に挙がります。
結論から先に言うと、今回撮影場所に選んだのはフラムルージュが目に入るコース図の2と4の中間にあるカーブにしました。
そのカーブも外側、さいたま赤十字病院の向かいです。
ここであれば、アリーナから出てきた選手を正面から撮れます。
そして過ぎ去った後も折り返した選手たちがフラムルージュを通過する姿が撮れ、さらに横からの流し撮りも狙える。
いろんなパターンが撮れる実においしいポイントです。
また高いビルに挟まれている道なので日中を通して日陰に。
急に明るくなったり暗くなったりすることはないので、露出のズレにナーバスになる必要もありません。
なぜカーブの外側から撮るのか
実はコース競技を撮る場合、カーブの外側で出口付近は絶好の撮影ポイントです。
望遠レンズを使えば自然と正面を向いた選手を大きく撮れる位置になります。
運動会のリレーや徒競走も、カーブがあるときは外側で撮れば迫力あるシーンが撮れます。
しかも背景に観客が入るので、にぎわいの熱気も伝わってきます。
撮る場所をストレートやカーブの内側にするとどうなるのか。
自分の隣にいる観客が被写体とレンズの間に入ってしまい上手く撮ることができません。
見ている人たちは選手が近づいてくると興奮して前のめりになるので、当然のこと。
カーブの内側なんて走ってくる被写体が死角から出てくるので難易度が格段に上がってしまいます。
なので楽に選手の表情もしっかり撮りたいならカーブの外側がオススメです。
ちなみに他のポイントを選ばなかった理由も書いておきます。
まずスタート/フィニッシュ地点は直線の途中にあるため、そのゲートを含めて撮るならその先にある折り返しのカーブ外側からになります。
しかしここは観戦禁止エリアのためNG。
次に山岳ポイントですが、ここを正面にして撮れるT字路外側も観戦禁止。
正面から少しズレた交差点の歩道の角もアリかと考えましたが、過去大会のハイライトをYoutubeで見て確認したところ、例年ここの中央分離帯にはフェンスが設置されるので邪魔になります。
撮れるパターンが減るのでここもあきらめ、結果病院向かいのカーブの外側に決めました。
故にここなのです
実際に撮った結果は
さて、実際に撮っていきます。
本番のレースの前にパレード欄や個人TT、チームTTもあるのでそこでテストも兼ねて撮ります。
あとはバンバンシャッターを切るだけ。
パラサイクリングの藤井選手
片足で漕いでるのにあっという間に駆け抜けていった。
先頭は我が推しのM. カヴェンディッシュ
2022年のイギリスチャンピオン。
今年限りで引退するバルベルデとニバリの逃げに歓声が沸く
ツールと言えばこの黄色いモト
レースは白熱の展開。
思わず声が出てしまう。
応援をしながらも撮っていく。
こうして応援しながらでもまるでいろんな場所から撮っているかのようにさまざまなパターンが撮れました。
これもこの場所を選んだから、です。
撮影は段取りが9割、決められることは当日前に決めておこう
コースを使う競技を撮るにあたり、どこから撮るか、その場所を決めるのはとても大切です。
これで写真の出来の8、いや9割が決まってしまいます。
なので大きな大会になると公式や報道系のカメラマンの数が多く、そこでも撮影場所の陣取り合戦をしているくらいです。
自分が撮りたい写真のイメージがあるのならどこから撮れば、それが撮れるのか。
どんなレンズでどんな設定で撮ればいいのか。
これは本番前から考えて決められることです。
それが頭にあって当日実際に行ってみる。
時間はちょっと余裕を持って現地入りしましょう。
場所取りもありますし、実は邪魔になる物があった、とか行ってみて初めてわかることもあります。
走るコースが決まっているから動きは把握しやすいです。
だからこそ、どこから撮るかを決めるのは大切なことで、「こう撮りたい」のイメージで撮るための第一歩です。
うまく撮れないなあ、いつもワンパターンという方は撮る場所を考えてみてはいかがでしょうか。
位置さえちゃんとしていればスマホでもこんなにきれいに撮れるしね。
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