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あんまりblogに音楽鑑賞日記を書かなくなってしまったけど、久しぶりにガッツリ書きたくなりました。
9月27日水曜日に、すみだトリフォニーホール小ホールにて加耒徹バリトンリサイタルを聴いてきました。
加耒さん、BCJのソリストや合唱メンバーでも素晴らしい働きをされているし、日生劇場のドン・ジョヴァンニを観てから思ってることなんですけど、ものすごく「勢い」を感じる歌手。
もちろん舞台映えするルックスに、気さくなお人柄も魅力ですよねー。アイドル界隈の言葉遣いで言うと(笑)、ファンサービス抜群の『神対応』!!!なんですよ。お声をかけると、いつもいい気分にしてくださる。
当日の帰りにTwitterに書き散らした感想をこちらに貼り付けておこうかなと思いました。

前半はシューベルトとヴォルフの歌曲。丁寧な表現に松岡あさひさんの色彩豊かなピアノが重なり、リートの魅力を堪能。ミューズの子は天の遣わした天使の趣だったな。ガニュメート良かったなあ。ヴォルフ作曲の物との雰囲気の違いも興味深く聴けました。

同じ詩に別の作曲家が、というプログラムでシューベルトとヴォルフ、ガニュメートとネズミ獲り男。ヴォルフのネズミ獲り男はさながらオペラのよう。私は後半の啄木短歌集の「やはらかに」と「いのちなき」で、別のメロディを思い浮かべました。清瀬保二の曲。波多野睦美さんのアルバムで聴いててね。

髙田三郎さんの啄木短歌集は初めて聴きました。合唱曲で名高い方ですね。そしてピアノパートが木っ端難しいという。。。(汗)そんな髙田さんのこの曲は短歌の「ことばの少なさ」「行間」の持つ魅力の生きた曲だと思う。空に吸はれし十五の心が、夢破れて故郷に舞い戻る哀しみと諦めと少しの希望と。
加耒さんの歌は、啄木の心に寄り添うかのように情感豊かでとても入り込んで聴けました。あさひさんの奏でるピアノパートはまるでシューマンの歌曲のようで。啄木短歌集、演奏機会がまたあるといいなあ。

それから最後のトスティ歌曲集も夢のように美しかった。セレナータやソーニョは大好きな曲でしたが、本当に久しぶりに実演を聴いたなあ。トスティ、とてもわかりやすい音楽の中にキラキラした仕掛けがいっぱい。オペラじゃないから華やかさに欠けるなんてとんでもない!イタリアの空気が伝わります。

うーん長くなるwもうちょい!最後に演奏されたトスティの『アマランタの四つの歌』ソプラノやテノールで歌われることの多い曲だそうで、私は初めて聴いたんですが、これプッチーニのトスカの中のアリアなんじゃない?!って思ってしまうほどオペラアリアっぽくて表情豊かな名演でした。

アンコールもトスティの「イデアーレ」。喉の不調を経験して大変な日々だったのを乗り越えて、素晴らしい歌を歌って下さり本当にありがとうございました。やっぱり歌が好きだなーと実感できますね、こういうキラッと光る演奏会に行けて嬉しいです!
終演後ちょいお話もできて良かったなー。
あたしゃしがないいちファンなのですが、差し入れをあげようとお話に行ったら「あ!みどりさんありがとうございまーす」って先に声をかけてくださるあたりも神対応だよなぁ!笑

この演奏会の数日前の日曜日は、バッハコレギウムジャパンの演奏会でモンテヴェルディ『聖母マリアの夕べの祈り』で合唱メンバーと後半にソリストとしての出番も。11月には『ポッペアの戴冠』での出演も楽しみです(*゚▽゚*)


さて、感動冷めやらぬ今日は、昼の職場に空きビンと浮き草を持って出かけました。
ほら、デスクの上に小さな水辺が出来ました(^_^)
昼の仕事はPCたくさん使って作業してるので、水草を視界に入れるだけで想像してた以上に目が休まります。これからまた忙しくなるので、私の小さな水辺が心のオアシスになりそう。