今年はルターの宗教改革500年ということで、バッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)と鈴木雅明さん、優人さんに引っ張られるように記念演奏会などに足を運んできました。その集大成の10月28日、まさに500年に一度の演奏会、それもかなりプライベートな場所での特別公演に行ってきました。

遡ると、去年の8月に麻布OBオケの演奏会に行った時に、プログラムに挟まっていたフライヤーを見て、10月末に横浜指路教会での鈴木優人さんのオルガンリサイタルに行ったんです。その時に「来年ここでBCJがカンタータの演奏会が出来ることになりそうなので、ご興味ございましたらご案内お送りする住所を残していって下さい」というアナウンスがありました。
そこからのご縁で今年の夏頃にご案内が届き、買うことが出来た貴重なチケットです。外部に殆ど告知も出ず、発売されたチケットは即日完売だったそうです。
BCJルター500横浜指路教会公演、まさにプレミアムな千載一遇のチャンスとなりました。

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日本で最も古い歴史を持つプロテスタント教会だそうで、関東大震災や戦災での建て直しを経て今の姿に。趣のある建物は道路の向こう側からでも存在感を放っています。
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さて、今日は特に賛美歌『神はわがやぐら』の旋律が記憶に深く刻まれるひとときとなりました。
優人さんのオルガン独奏からはじまり、オルガン席から降り注ぐ合唱の響きを浴び、ルターの作曲した旋律をお客さんも一緒に熱唱!
合唱メンバーがステージに降りてくると、二つのカンタータBWV79と80の演奏です。
どちらも演奏前に雅明さんのお話があって、音楽の成り立ちと聴きどころを盛りだくさんに紹介してくれました。
マッテゾンの言葉を借りて「音楽家と神学者は天国に行っても仕事がある、それはどちらも神を賛美するのが仕事だから!」とステージのメンバーを見回してニッコリ。

私の席はステージに向かって右端の列で、合唱バスパートとオーボエトリオの音圧がググッと来て素敵でした。もう1秒たりとも集中の切れることなくずっと背筋を伸ばしたまま聴いていました。
雅明さんの仰る「自分自身の中にある罪との戦い」が音楽に現れていることが出てくる音で雄弁に語られています。
500年経っても、人間の中にある罪との戦いは終わってない。激しい音型に圧倒された後、ハナさんの絹糸のような声で「来たれ私の心の家へ」。。。!
ああ!なんと天国的な響き!涙が出ました。
このアリアとても好きだったので(大学時代試験で歌ったことアリ)特別な場所で聴けてホントに良かったです。

ああもう終わりなのか…!名残惜しく聴き終えて、思いっきり拍手をしていたら、雅明さんから「最後に賛美歌の「神はわがやぐら」を皆様で歌いましょうとの声。BCJの演奏とともに賛美歌を熱唱出来るなんて!!とても気持ち良く歌いました。教会の演奏会に行けて良かった。一生の思い出になりました。

今月は8日の祝日に、青山学院大の礼拝堂で鈴木優人さんのオルガンとBCJ歌手による演奏がある記念礼拝(福音伝道大会)に行けたのも大きな出来事でした。この日があったからこそ、28日の礼拝(音楽会ではなくお祈りの中に音楽があるというのが自然です)を心底楽しめたし、この日の意味をかみしめることが出来たのかなと。
思えば麻布OBオケ演奏会も鈴木優人さんのTwitterで告知があったから行けたので、情報発信に感謝してもしきれませんね。