1月最後の日曜日、青空の広がる昼下がり。
板橋文化会館にて行われました【サンシティアンサンブル第7回定期演奏会】を聴きに行ってきました。

地域の愛好家の集うサークルで、もう12年目とのこと。大学時代の友人、吉元貴弘さんがこの団のための編曲、指導、指揮をしています。
今回もたっぷり第3部まである濃厚なプログラム!楽しみに聴きにきたのでした。

第1部はクラシック。
★モーツァルトの交響曲25番第1楽章。
モーツァルト17歳の時の作品とのことですが、なんだか彼のその後の短い人生を暗示するようなデモーニッシュな色合いを持つ名曲ですね。オーボエの音を奏でるキーボードのフレージングを始め、ダイナミクスの付け方がとても美しかったです。

★シューベルトの未完成交響曲。
オーケストラの楽器の様々な音色をキーボードが演奏してるのですが、これが実に本物志向。目を閉じると本物のオケの響きがしてきますよ。
編曲の吉元さんが原曲の響きの全体像をよくわかっていて、そしてこの団の皆さんに向けて心を砕いてアレンジしてくれているからこそですね。
チェロの音色が少し仄暗くて曲の雰囲気にあっていました。
2楽章は冒頭の弦の内声がとても丁寧に美しく響いてきました。フルートの音色も少し抑えた華やかさで素敵。
メロディを支える和音の中にマンドリンのトレモロが聴こえるのがこの団っぽいですね。


第2部はポピュラーステージ。
★ホテルカリフォルニア
イントロ、マンドリンの見せ場ですね。とても綺麗!イントロだけでもいくつものフレーズが重なり合ってできていて、それぞれによく聴こえてきました。
ギターの引っ掻くような音色、ソロも含めてすごくリアルでカッコ良かった!
マンドリンとフルートの伸ばすオブリガートも印象的ですね。

★好きにならずにいられない
イントロのフルート、メロディのチェロ、最後の方のフルートアンサンブルからのクラリネットとハープ(キーボード)、いいなと思ったポイントだらけでした。丁寧な演奏。

★マイフェアレディ「踊り明かそう」
ピアノが全体のリズムを引っ張っていてとても頼りになる感じがしました。皆さん楽しそうで、とても軽快な演奏でした。

★レ・ミゼラブル「オン・マイ・オウン」
こういう曲もマンドリンいい味出しますね!
さて、この曲は歌のメロディをヴァイオリンのソリストが演奏、という始まりでしたが、クライマックスに来て敢えてメインのメロディをヴァイオリンに歌わせずに、ホルンのような音に渡してヴァイオリンは駆け巡るオブリガート!なんてセンスのいいアレンジでしょうか。思わずうううーんと唸りました。
最後の最後、美しいフラジオレットを奏で切ったソリストに心から拍手を送りました。

★黒いオルフェ
クラリネットソロとトランペット(キーボード)をフィーチャーしたアレンジ。装飾を絡めつつ展開するメロディがとてもお洒落な雰囲気でした。

★007メドレー
キーボード奏者の皆様、本当にいろんなことできちゃう凄い人たちなんだなあと実感した曲。とにかく大活躍でしたね!!
吉元サウンドは年々本物志向が強くなっているのをヒシヒシ感じますが、その具現化にはキーボード奏者たちのチカラが不可欠なんですね。
キーボードで様々な音を広げたところにふわりと乗る生楽器のバランスも絶妙。聴き応えがありました。

第3部は再びクラシック。
★アランフェス協奏曲第2楽章
ギターとコーラングレ(キーボード)のダイナミクスの付け方が最初から上手でゾクゾクっときました。ギター独奏部のため方もセンスがいいし、盛り上がるところの迫力もあって良かったです。

★スラブ行進曲
これは本当に楽しみにしていました。個人的に色々な思い出もある曲なので。。。
このタイプの曲、吉元くん好きだよね?
苦悩から歓喜へ!っていう組み立て。
フィンランディアもそうだしね!
なんてことをまず思いました(笑)
それにしても大曲ですよね。。。練習は大変だったことでしょう。とても注意深く音程取ったりリズムを合わせたりしている様子がしっかり伝わりました。
中間の民族舞曲のような場面、管のアンサンブルとキーボードの息が合ってて良かったです。
再現〜終盤は重厚さと輝かしさ、疾走感のある演奏で駆け抜けるように締めくくりました。
好きな曲をこんな風に素敵に演奏してくださって、とっても満足です。

★マドンナの宝石
スラブの後でちょっとホッと出来る?と思いきや、とても緊張感を強いられるフルートのロングトーン。。。いやはやお疲れ様でした。疲れも見せずとても美しい音色!
弦楽器の繊細なピアニシモも心に残りました。


★ニュルンベルクのマイスタージンガー前奏曲
冒頭から、リアルなオーケストラのようなサウンドに圧倒されます。フルート、クラリネット、キーボードの掛け合いする音色がとてもきれいです。

ダンダダダン!のティンパニ(キーボード)うまいですね、実にティンパニらしい。
金管楽器はみんなキーボードなのですよね、どれも自然な管楽器の響きで、音色だけではなく演奏の仕方も本物をちゃんと意識しているんだなと伝わってきて素晴らしいと思います。
弦楽器の音色はとても明るく、自信を持って弾いているのが伝わりました。
後半の、複数のライトモティーフが同時に流れるところ、バランスがとても良くてどのモティーフもきちんと聴こえてきて、音楽が生き生きと動いていました。コンサートの締めくくりに相応しい、堂々と重厚な演奏でした。

《アンコール》
★プロコルハルム「青い影」
キーボードのメロディを支える弦のハーモニーがとてもきれいでした。2コーラス、マンドリンとヴァイオリンとフルートを重ねた音色がなんとも美しくて、いいアレンジだなあと思いました。

吉元さんの団の演奏会は、いつもメモを取りながら聴いてるんですけど、書き殴っためっちゃ汚い字の(笑)メモでも、後で見返すとみなさんの素敵な演奏がまた耳に返ってくるんです。それが薄れないうちに、と思ってこんな風にブログを書いています。いつも長々と書いちゃって読むの大変でごめんなさい。
それだけ良かったポイントがたくさんあったということなんです(^-^)!
吉元くん、団の皆さん、お疲れ様でした!

今回の吉元くんへの差し入れは、紅茶の香りの焼きドーナツです。我ながら上手くできた新作。

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夜は池袋盆バンドの新年会でした。

マダム、岡地さん、盆ダンサーズMさんとYちゃんも一緒にこれからの活動のこととか、楽しくお話ししながら美味しいお鍋をつつくシアワセ。

今年の夏も、ひと暴れ出来るといいな!私にとって、大事な居場所のひとつになっています。


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