お久しぶりです。
新型コロナウイルスの脅威は、初夏になっても私たちの周りから去ることはなく、緊急事態宣言が今月アタマに解除されても何ら安心材料が見えてこない…
私自身は週末の予定がなんにもなくなってる(まだまだ演奏会は行けない)以外は、淡々と日々を過ごしています。
久しぶりに母の顔を見に行ったり、数ヶ月振りに友人に会ったり、この後も少しずつ予定が入ってきて楽しみ。感染対策、気をつけなければいけないことが多すぎる毎日ですが、健康一番ですからね。

さて、クラシックの演奏会を聴きに行く楽しみがまだ戻っていないのは寂しいですが、今月はネットを通じて素敵なイベントを満喫しました。
毎年何かしら聴きに行っている「調布国際音楽祭」が、今年はステージでの演奏会が中止になったことを受け、なんと期間中毎日3回のプログラムを配信するスタイルで開催されたのでした。


毎日、朝10時はキッズプログラム(どれも大人もワクワクするものばかり!)、そして午後3時、午後8時と素晴らしい演奏会が並びます。配信をこんなにワクワク待つのは滅多にないことかも。
この中で最も感動したのが、大好きな加耒徹さんの無観客リサイタル。


ベートーヴェン「遥かなる恋人に寄せて」
シューマン「詩人の恋」
加耒徹(バリトン)
松岡あさひ(ピアノ)

オンラインならではの楽しみとしては、YouTubeのチャット機能でお客さん同士わちゃわちゃと会話しながら見られること!ホールの演奏会ではありえない「実況」つきの聴き方は新しいです。
そして、エグゼクティブプロデューサーの鈴木優人さんもおっしゃってましたが、音の良さにこだわった配信だったので、ホールの響きを生かした加耒さんの素晴らしい歌声を堪能出来ました。
映像、カメラワークも美しくて、ホールの片隅からではなかなか見られない演奏者の表情や息遣いまで伝わってきて、想像以上にドキドキしながら見ていました。はぁー尊い。。。

詩人の恋、昨年のリサイタルでも聞いていて、加耒バージョン本当に好きなんですよ。
今回も松岡あさひさんのピアノがひときわ冴えていて、歌とともに詩の世界を雄弁に語ります。
あっという間に終わってしまったと思うほど集中して聴きました。アーカイブ見返せるのもオンラインならではの有り難み。。。ありがとう。。。ありがとう。。。。!!!
今こういう形で演奏聴けて有難いと思う傍ら、やっぱり生演奏も恋しいな…と思いました。

こよなく美しい五月に
すべてのつぼみが弾けて咲くように
ぼくの心の中にも
恋が花開いた


前奏のアルペジオが流れてくるだけで泣いてしまいそう。
今年の5月は、モヤモヤした闇の向こうに飛んでいってしまったけど…こんなに美しい5月の訪れを音楽に乗せて味わえて、少し心の霧も晴れてきた気がします。

なんとアンコールもあり!おつかれさまです!!
シューマンの「献呈」こちらも素晴らしかったです。早くまた生演奏聴けることを楽しみに待ちたいと思います。