時間が戻るならこの時に戻りたい


子ども時代から本当にお世話になった、地元のスーパーが昨日閉店しました。閉店の時間には立ち会えなかったから、なんかまだ信じられないけど。

家族や幼なじみのおうちぐるみで、2階のレストランでよくごはんを食べてた。「喫茶店」としてクリームソーダやプリンアラモード、ホットケーキなんかを覚えたのもこのレストラン。

ちびっこ時代は、オーダーしてから運ばれて来るまでが退屈で、幼なじみと同じ階のおもちゃ売り場を見に行ったりしてたなぁ。


地上2階、地下1階のその建物には、食品や家庭用品はもちろん、洋服売り場、時計屋さん、眼鏡屋さん、宝石屋さん、薬屋さん、家電売り場、文具売り場、ペットショップ、園芸売り場、屋上遊園地的なゲームコーナー、カワイの音楽教室、オートテニスもあったな。自転車屋さんもお世話になった。

レストランだけでなく、地下には焼きそばやたこ焼き、たい焼き、アイシー(スプーンのついたストローで飲むシャーベット)、ソフトクリームなどが食べられるイートインもあった。

ここに行けば何でも揃う、デパートメントそして家族みんなのアミューズメントな場所だったのだ。

我々世代は、ここのお店がいちばんキラキラしていた頃に子ども時代がバチっと重なる。ここは少しずつ豊かになってきた昭和のサラリーマン家庭を、物と体験両方の面において、支え続けてきた店だと言っても過言じゃないだろう。


大人になって、周りに競合店が出来始めて、自分も少し離れたところで暮らしているうちに、そこは少しずつ、少しずつ姿を変えてきた。

ものすごく久々に足を運ぶと、専門店は消え失せて食品と家庭用品、薬ぐらいになっていて、かつてのワンダーランドはがらんとした印象になっていた。建物そのものは同じだから、かつてのレイアウトを覚えているだけに哀しみが湧き上がってきた。


それでもその場所がある、っていう安心感は変えがたく、時々散歩ついでに買い物してた。

そして夏過ぎに、いよいよ10月末で閉店のニュースが。最後行けたら良いなと思っていたけど、仕事の都合で行かれなかった…永遠に思い出になってしまいました。


よく、祖母から聞いていたのは、「このスーパー開店した時に、ちあきなおみが来てあのエスカレーターを「いつものよおーに♪」って歌いながら降りてきたのよ」って話。アドバルーンがあがって、賑やかだったそうです。


…夢の中でいいから、祖父母と両親と姉と、あのスーパー2階のレストランで食事している時に戻りたいな。

 

 

 

 

 

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