主がいなくなると・・・ | ぽふのあの足あと

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K家の愛犬ポッキーとフランとのあの記録とK家の日常

主から仙台に着いたと連絡があったのは

21時過ぎだった。

 

 

夜の薬は飲まなかった。

 

もうほとんど舌は動かなくなっていた。

 

 

 

でも、きっとフランなら大丈夫。

 

そう主に言われて、少しほっとした。

 

安堵からか寝落ちしていた私。

 

気付いたら0時を過ぎていた。

 

 

この時、フランは落ち着いていた。

 

安心したらまた寝てしまった。

 

3時ごろ、フランの荒い呼吸で目が覚めた。

 

大丈夫、大丈夫、フラン。

 

もう寝ないからね。

 

ずっとそばにいるよって

声をかけながらずっと撫でてた。

 

30分たっても呼吸は乱れたままだ。

 

痙攣のような動きがあり、

 

これはもしかしたら逝ってしまう準備なの??

 

そう思って主に電話した。

 

4時頃のことだった。

 

主も眠れなかったようですぐに出た。

 

呼吸がおかしい、たぶんもうさよならだと思う。

 

電話の向こうの主は泣いていた。

 

主との電話の間もずっとずっと

 

フラン、大丈夫だよ。

ありがとうねって言い続ける。

 

ずーっとずーっと。

何回ありがとうを言ったかわからない。

 

心臓の動きがゆっくりになってきた。

 

あぁ、本当にお別れなんだね。

 

そう思っている間に、

ゆっくり動きが止まった。

 

 

はっきりした時間はわからない。

 

スマホをみると主との通話は20分間だから、

きっと4時20分ころなのかな。

 

それからフランの横でずーっとぼーっとして。

 

空を眺めていたのを覚えています。

 

ふと、あ、仕事行かなきゃと思い動き出す。

 

 

なんでこんな時に。

 

でもやらなきゃいけない仕事がたくさんあって。

 

泣かずに仕事している自分に驚いた。

 

 

こんな真夏の暑いときなので、

早く火葬しなくちゃ。

 

仕事も忙しかったけど、

やることもたくさんだった。

 

おまけに何日もほとんど寝ていない状態。

 

頭はまわっていないけど、

火葬の段取りだけはやった。

 

 

 

可愛い可愛いフラン。

 

私にしか心を開かず、主のこと嫌いなのかなって心配だったけど。

 

この2年の別居生活のおかげで、フランは主に心を許すようになった。

 

主が転勤になって唯一の良かったことだ。

 

この喪失感は半端なかった。

 

言葉では言い表すことができません。