パウンドケーキで説明するお菓子の基礎②-1。と、卵とバターを室温に戻す裏ワザ。 | パンとお菓子と日常と時々ご飯。

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簡単レシピを公開中!ゆっくり寛いでくださいな。


どうもどうもこんにちは。ぽんたろうのお菓子講座②です。


かなりの長文。

超大作。

読む元気がある人だけ読んでくださいな。




と、前から言ってる通り、

製菓学校にいったことがあるわけでもなく、

携わる仕事をしているわけでもない、


素人の独学


ですので、悪しからず。



ええ、調べ尽くさないと気が済まない性分なので。

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いっちばんシンプル。


ザ・オーソドックス。


王道中の王道。


アレンジ無限大。


製菓の基本。



だからこそ難しい。





それが
パウンドケーキ。



はい、基本のパウンドケーキです。

パウンドケーキで説明する、お菓子講座です。





パウンドケーキと言えば?

初心者向け。

簡単。

混ぜるだけ。

焼くだけ。

初めてのお菓子作りにピッタリ。





いいえ、

違います。



パウンドケーキと言えば、焼き菓子の基本です。

基本のバターケーキ。



材料は粉、バター、卵、砂糖の4つというシンプルさ。

でもね、だからこそ難しい。


腕で差がでるお菓子です。



え?でも、混ぜて焼くだけでしょ??
と、思われるかもしれませんが。

ええ、その通りなのですが。


シンプルだからこそ、混ぜ方や作り方に左右されやすいんですよね。



詳しく説明していきたいと思います。



パウンドケーキはフランス語ではカトル・カールと言います。


パウンドケーキはイギリスですね、イギリス。



カトル・カールを日本語に訳すと

4分の4

という意味になります。

小麦粉、バター、卵、砂糖を同量入れて作るケーキということ。




パウンド=ポンド。


小麦粉、バター、卵、砂糖を1ポンド(450g)ずつ使って作るお菓子。

という意味です。





元々、パウンドケーキというのは、

小麦粉、バター、卵、砂糖の4つの材料を、

同じ重さ混ぜ合わせて焼き上げた、

バターケーキのこと。



うん、今ではパウンド型で焼いたら全部パウンドケーキ!っていう感じになってるけども。

まあ、元々はそういうもんだってことよね。



元の意味が"4つの材料、全てを同量で作るもの"なので、作り方も数種類あります。



一般的なのは、

バターに砂糖を擦り混ぜ、

卵を加え、

最後に小麦粉を加えて焼き上げる方法。



これを

シュガーバッター法

と言います。



他にもオールインワン法だとか、フラワーバッター法だとか色々ありますが、

シュガーバッター法が1番パウンドケーキらしいと言いますか、

どっしり重く、

かつ、しっとりなパウンドケーキに仕上がります。



なので、今日はシュガーバッター法について詳しく書きますので。


バターに空気を含ませて、バターの空気で膨らます。

バターの気泡性を使った作り方。





このシュガーバッター法。

これがね、1番難しいの。


何が難しいってね、

分離

すんですよ、分離。



バターと卵を混ぜ合わせる時に温度管理、混ぜ方を間違えると、あら不思議!

モロモロの物体。


そもそも、卵とバターなんて水と油なんで、混ぜ合わせるのは大変な作業な訳でして。

それ相応に努力しなきゃでして。

しっかりとした知識が必要でして。

初心者、というか初めてのお菓子作りで出来るわけもなく。


何が簡単じゃボケ。

ええ、今でもたまに失敗します。

ちょっとやらかすと、モロモロになります。




分離するとどうなるか。


味が変わります。

食感が変わります。

風味が変わります。


要は分離しないほうが美味しいってこと。



とは言え、

分離したものと完全成功のもの、食べ比べたらわかるけど、

パッと出されて一口食べ、

「これ、分離させましたね?」

と、フォークを置くようなレベルではありません。



うん、食べ比べたら即わかるけど。

説明しろと言われても説明できないけど。


とりあえず、分離しなかった方が美味しい!!とは感じます。

4人くらいに試しましたが、全員同じ回答でした。はい。




分離させずに完全成功させて作るパウンドケーキは、決して初心者向けではありません。

かと言って、上級者向けと言うほどでもなく。



私の中の立ち位置は、

中級者への壁

ってところかな。

(未だに失敗する私は中級者にもなれないヘタレですね、わかります。)



ですが、私、編み出しました。

絶対に分離させない方法を。


もうね、怖いもの無し。

モロモロの物体なんて作らない。

謎の物体Xの生成はしません。




その方法とは。


何よりも大切なのが

温度管理。

そして、

混ぜ合わせ方。



です。デスです。


そこに重きを置いて、かなり詳しくレシピを書いてみたので。



あ、ただ、全て同量ずつ入れるパウンドケーキですが、砂糖も同量いれると、

クソ甘い

という状況になるので、
(私の味覚で。甘さ控えめが好き。)

一応、幅を持たせています。



でも、やっぱり同量で作るのが1番失敗しにくいので、初めての方は同量で作ってくださいな。


ええ、是非。気合を入れて読んでみてくださいな。




《レシピ》基本のカトルカール(パウンドケーキ)

21cmパウンド型 1本分

《材料》
卵 2個
バター 卵と同量
砂糖 卵の重量の85%~100%
薄力粉 卵と同量
ベーキングパウダー 1g

洋酒やバニラ香料やレモンの皮など 適量
(お好みで。あってもなくても。)



(*最初に卵をボウルに割り入れ、重さを測ってから他の材料を用意してください。今回、Mサイズの卵2個で116gでした。)

(*砂糖は85%でもかなりの甘さですが、これ以上は減らさないようにお願いします。分離しやすくなる上、パサパサしちゃうんで。)

(*ベーキングパウダーなしでも膨らみますが、一応念のため、分離した時の為に雀の涙程入れています。)

(*洋酒だったら大さじ1/2~2、バニラ香料だったら少しだけ、レモンの皮なら1/2個分くらいをお好みで加えてくださいな。いつも私はラム酒をたっぷり、大さじ2加えています。)

《作り方》
1.バターと卵を室温に戻す。


どんなに面倒でもこの作業は絶対にしてください。
バターと卵の温度が低いと必ず分離します。モロッモロになります。

そうは言っても寒い時期は無理でしょ…って人。


裏技でバターは軽くレンチン、卵はぬるめの湯せんで室温に戻す方法もあります。


ただし!
バターは絶対溶かさないように!

バターは溶かすと性質が変わっちゃうんで。
シュガーバッター法で使うバターの性質がなくなっちゃうんで。

詳しくは→お菓子の基礎① に書いてあります。


バターをレンジで室温に戻すときは、

バターは細かくし、

最初はレンジ(600w)で10秒加熱。

一度混ぜて均一にし、3秒ずつレンジで加熱。

その都度混ぜて均一にします。

マヨネーズより少し固めのクリーム状になったら成功。



最初っからレンジで室温に戻そうとしても、

真ん中は冷たいのに、一部分だけ溶けちゃった…

ってなります。


ええ、これはもう、何度も経験済みですとも。



上の赤字で説明した方法なら、溶かさずにレンジで室温に戻せるとは思います。


が、

出来るだけレンジは使わないように…。

余裕を持って、2時間くらい前にバターを出して自然に室温に戻してくださいな。
(※私みたいな面倒くさがり、適当だとこれが難しいんだけど。)




卵を室温に戻す方法。

これも自然に室温に戻すにはボウルに割り入れ、2時間くらい放置するのが1番。


ですが、

そんなに待ってられんわ!!ってせっかちさんに朗報です。


湯せんで戻せます。はい。


卵をボウルに割り入れ、泡立て器でほぐす。

50~60℃(触れるくらい)のお湯を用意し、泡立て器で混ぜながら湯せんにかける。
(※泡立てないように注意)

指を突っ込んで、人肌くらいになったら湯せんから外す。



あんまり熱いお湯でやると、卵が固まっちゃう危険があるんで…。

ここで泡立てる必要は全くないんで泡立てないように、
ゆっくり円を描く感じで混ぜてください。


あ、このお湯は後ほど使う可能性があるので捨てないでください。



卵はレンジじゃ出来ないの?って方。

えー、出来ることは出来ます。

が、湯せんと違ってレンジに入れている間は確認出来ない上、火が入りやすいんで。

小刻みに確認しながらなら出来ますが、面倒なんで。

余りオススメはしません。



上記の方法で卵とバターを短時間で室温に戻すことが出来ますが、

あくまで裏技です。

出来れば、自然に室温に戻すのが1番!

1番失敗しにくいですね、はい。



2.型にクッキングシートを敷くorバターを塗って強力粉をまぶす。

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クッキングシートの敷き方は→こちらに書いてあります。

型にくっつかないようにする作業ですね、はい。

楽なのはクッキングシートを敷く方法。

当たり前ですが、簡単に型から外すことが出来ます。



上級者向けだけども、焼き色が綺麗&角が綺麗に出るのがバターを塗って強力粉をまぶす方法。

輝くような焼き色と、スタイリッシュな角が手に入ります。

ただ、型から外すのが大変。

失敗すると目も当てれられない。

型を叩きつけたり、ナイフを型とケーキの間に入れたりして型から外します。

ええ、私みたいな不器用にはオススメ出来ないどころか、全力をもって止めます。




3.薄力粉とベーキングパウダーを合わせてをふるう。


お菓子作りをしない人からすると、

必要なの??

って思われる作業、

堂々のNo.1



ええ、必要です。ここは横着しちゃいけません。

薄力粉ってダマになりやすいんで。

というか、袋に入ってる時はくっついてる状態。
もう既にダマダマです。

そこで、ふるいにかけてバラバラにし、空気を含ませてあげることが必要なのです。



と、ついでに。

他の粉類としっかり混ぜ合わせる意味もあります。



そうは言っても、

ふるうだけじゃ混ざり合わないので、

必ず泡立て器で混ぜ合わせてからふるいにかけてください。



ふるうって実際どうやるの??って方。

わざわざ粉ふるい専用の物を買う必要はありません。

目の細かい網目状の物を用意してください。

味噌漉しでもいいし、裏ごし器でもいいし、なんなら金属製のザルでも大丈夫。

私は100均の小さい裏ごし器を使っています。


そこにふるう粉類を入れ、

大きめのボウルの上で、

ふったり、ポンポンと叩きながら粉を落としていきます。

これだけ。これでOK。


ふるってみるとわかるけど、網にダマになった薄力粉が残るんだよね。

これだけダマになってたのか…って実感できます、はい。

ダマになってるものも、網に指で押しつけて、ふるっちゃってくださいな。


網目状のものなんて一つもねーよ!って人。

あんまりよろしくないんですが、泡立て器でもできます。


大きめのボウルに粉類を入れ、泡立て器でシャカシャカやり続けるだけ。

泡立てる要領で、シャカシャカ。少し長めに。

ふるう代わりになります、はい。


ただ、網でふるう時ほどダマが崩れないし、空気も含みにくいので、あまりオススメはしませんが。

特に、ジェノワーズ(スポンジ生地)を作る時なんかはオススメ出来ません。

あれは軽さが命なんで。3回くらいふるうんで。

まあ、パウンドケーキくらいならどうにかなるかな。



で、

ココアパウダーや抹茶パウダーや、その他もろもろパウダー類を入れるなら、

同量の薄力粉と置き換えて、

一緒にふるってくださいな。



4.オーブンを180℃に予熱する。



え、これにも詳しく書くことあるの??


はい、あります。


家庭用のオーブンって、予熱温度が割とざっくりなんですよ。


予熱終わりましたよー!って合図があっても、実際は20℃くらい低かったりとか。
(実家のオーブンがそう)


オーブン庫内の温度にムラがあったりとか。
(たぶん、これはどんなオーブンでも)


なので、
予熱が終わってから5分ほど空焼きしてから
食材を入れてくださいな。


私も予熱終了と同時にパン生地入れたりすると、焼き色にムラが出来るもん。


お菓子に関しては特に温度って大切なんで。

10℃違うだけで出来上がりも違うんで。



電気代もったいない!!って方。

我慢して。(非道だな)

ってのは冗談で、うんうん、わかるよ。私も嫌だもん。

なんて無駄な電気代!!って常日頃考えてるもん。


でもな、先日に計算した結果、

オーブン(180℃)を1時間動かした時の電気料金

¥30

なんですって。



まあ、うちのオーブンの話なんで、それぞれ違うとは思いますが。

思ってるよりは掛からないですだよ。

計算して安心しました。

(ドケチなんでね。そこはしっかりしてますわよ、オホホ。)



ここまでが下準備。

やっと。やっと。お菓子作りの作業に入っていきますので。

もう暫くお付き合いくださいまし。



5.バターを泡立て器で練って、少し固めのマヨネーズくらいのクリーム状にする。


写真だとこんな感じ。

ツヤツヤのなめらか~ですね。惚れ惚れします。



ええ、先ほども言いました通り、

室温に戻ってること

最重要なんで。


そこんとこ忘れずに。必ず。室温に。



6.砂糖を加えて泡立て器orハンドミキサーですり混ぜる。白っぽくふわっとするまで。


写真をご覧ください。

先ほどと比べますと、白っぽくなっているのがわかりますでしょうか。




アップ。

白っぽいだけじゃなくて、空気を含んでいるのでふわっとしています。

空気を含ませることによって、パウンドケーキは膨らむんですよ。



ついでに、ここまでしないと、

卵を入れた時に分離しやすくなるんで。




こうなるまでしっかりとすり混ぜて。



今回は写真が撮りやすいように、泡立て器で頑張っていますが、ハンドミキサーでもOK。

この後、卵を混ぜるときはハンドミキサーの方が安心なんで。

というか、圧倒的に楽なんで。




7.溶きほぐして室温に戻した卵を6回に分けて加える。その都度良く混ぜる。泡立てるくらいのつもりで。最後に洋酒やバニラ香料を加える。

しつこいようですが、

室温に戻した卵

使ってください。


じゃなきゃ分離するんで。混ざらないんで。



あとは必ず

6回に分けて加える。


ここも重要ポイント。


1度に加えるのは厳禁。

少しずつ、混ぜながら。

鉄則です。鉄の掟。


お菓子作りが上手い人は3回くらいでも大丈夫なんだけどね。

私みたいな不器用が3回に分けて加えると必ず分離するんでね。

今までの経験上、6回に分けるのが1番やりやすいです。



 
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で、これが成功した時の写真。

モロモロになってないでしょ?

綺麗に混ざり合ってるでしょ??

これがまあ、乳化してるって状態です。


卵を加えるたびに泡立て器で、思いっきり泡立てる勢いで混ぜています。

もうね、親の仇ってくらいに混ぜてください。


ええ、ハンドミキサー使った方が速い&楽です。

いつもはハンドミキサーでやってます。



この時、分離する原因として考えられるのが、

・バターか卵、もしくは両方の温度が低い。

・卵を一気に加え過ぎ。

・卵を加えた時に混ぜ不足。

・砂糖不足。

・砂糖を加えた時に混ぜ不足。

の5つです。


この分量なら砂糖不足ってことはないと思うので、その他の4つですね。

まあ、要は水(卵)と油(バター)なので、それなりに環境を整えてあげないと混ざらないよってこと。



分離してしまった!!!って時は、

分量内の粉を少し加えて混ぜるたり、

ぬるめの湯せんにかけながら混ぜたり、

ドライヤーで温めたりすると治る可能性があります。



と、あと、

今の時期は寒いんで、

バターを室温に戻そうが、

卵を室温に戻そうが、

勝手に冷え、

その結果分離するってこともあります。


ね、勝手に冷えたクセに分離するって酷いよな。


そんな時、1で使った卵を室温に戻すときのお湯が使えるんですよ。

あまりに部屋が寒い時はそのお湯で湯せんしながら混ぜると上手くいきます。

あ、絶対に溶かしちゃダメですよ。

溶かさないように上手い具合に。



どっかに失敗した写真ないかなあと思って探したんだけど、ないですね。

何回も失敗してるんで、あるかなと思ったんですけど。

写真撮ってる場合じゃなかったみたいですね。
(精神的に)



長いですけど、書いてあることを守って頂ければ

こんな感じで分離しないで済むはずです。


プロや製菓学校では、ここまでの作業を泡立て器やハンドミキサーを使わずに、

ゴムベラや木べらでするらしいですが、

私は1度も成功したことないんで。


ええ、そこまでのレベルにはまだまだなれそうもありません。



で、最後に洋酒やバニラ香料を加える。

ここまで分離させずに出来たら、もう怖いものなし。

洋酒を加えてグルグル混ぜちゃって!!









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と、すみません。残念なお知らせ。

ええ、残念ながら、文字数が足りたくなっちゃったんで…


お菓子の基礎②-2に続きます。



どうぞ、お付き合いくださいませ・・・








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まさか文字だけで制限超えるとは思わなんだ。




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